最強剣士異世界で無双する

夢見叶

文字の大きさ
62 / 162
セレモニア王国編 第2章 正体

第61話 王都の事件 2

しおりを挟む
 王城より南門を見ていたエレナ達の元に、1人の兵士がやって来た。

「報告いたします。ただいま南門に魔族3人現れて王様と王妃様を連れてこいとのことにございます。もし来なければ住民を殺すと申しております」

「分かった。すぐに向かう」

 お父様とお母様はすぐに南門へと向かって行った。

 部屋を出る際に、兵士に何かを伝えているようだったが聞こえなかった。




 南門

「お前達が魔族か」

 南門へと着いた王様と王妃様、

「本当に来るとはな。バカなのか?」

「住民達の命を見捨てる事など出来ん」

 王様の言葉を聞き、住民達から歓声が上がる。

「静かにしろ。じゃないと殺すぞ」

 王様が来て元気を取り戻しかけていた住民達は魔族の一言で静かになる。

「魔族ども私に何のようだ」

「用件は1つ。この国を我々魔族に明け渡しな」

「それは出来ん」

 魔族の要求をきっぱりと断る。

「そうか。なら」

 住民をの1人を殺してみせる。

「どうだい自分の国の人間が死ぬのを見るのわ?」

 魔法が放たれたの気づけなかった。

 それを見て、魔族の用件を受け入れるしかないと考えたそのとき、横にいた男が話しかけてきた。

「王様絶対にこのような者達に屈しないでください。相手はたかが3人です」

「だが、お主達この国の民が犠牲になるのをもう見たくはないのた」

「その言葉とても嬉しく思います。ですが心配はいりません。もうすぐこの国の冒険者に兵士の方々が到着されます」

「コソコソ何かを話しているようだが、少し思い違いをしてないか。俺達がいつ3人だけだと言った」

 その言葉にそこにいた全員が恐怖を覚えた。

「もすぐしたら魔族100人がここに到着する。そしたらこの国はもう終わりだ」

 何人かの住民達が魔族の言葉に逃げ出してしまった。だがぞれを許す魔族では無い。

「だから動くって言っただろうが」

 その言葉と同時に魔法が放たれて逃げようとした人達が殺される。

「お前達もあいつらと同じ目にあいたく無ければその場から逃げようなんて考えないことだ。そしたら殺さないでおいてやる」

「分かった」

 そう答えるしか無かった。

 その後追加の魔族達がやって来て、次々に住民達が捕まっていく。

「私達をどうするつもりだ」

「とりあえず今は殺さないでおいてやる。まだ利用価値がありそうだからな」

 それに対して何も言い返すことが出来なかった。




 王城

 次々に住民の人達が捕まっていくのを見ていたエレナ。

「エレナ姫様こちらに」

 先程お父様をを呼びに来ていた兵士が言ってくる。

 わたしの手を引いて部屋を出ようとする兵士に、

「何処に行くのですか。私のことは気にせずお父様達を助けに行ってください」

「それは出来ません、私は、王様より何かあったとき姫様を連れて王都北門より逃げるよに言われております」

「でしたら、私がお父様達を助けに行きます。手を離してください」

「ダメです」

 兵士はそれだけ言って、私を連れて部屋を出た。

 お城の裏手には馬車用意してあり、そこに3人の兵士達がいた。

「あなたたち何をしているのですか。すぐにお父様を助けに行きなさい」

 涙目になりながら馬車の準備をしていた兵士達言い放った。

「私どもも、その者と同様に王様よりあなたを連れて逃げるように言われております」

 なんで、なんで誰もお父様を助けてくれないの? 

「私馬車になんて乗らない。お父様達を助けに行きます」

「わがままを言わないでください。もしあなた様に何かあったらこの国はおしまいです。ですので」

 その言葉を最後に私は意識を失ってしまった。

 私が意識を取り戻したのは、アペル村に着いた時だった。







 エレナ様の話しが終わったが、何も言葉が出てこない。幸せな日常に突然訪れた不幸、そして両親との別れかなりつらかっただろう。

 何を言ってあげたらいいのか分からずにいた。

「皆さん、そんなしんみりなさらないでください」

「ですが……」

 言葉が出てこないシェリー。

「確かにミリセレス村に着くまでは泣いてばかりでした、ですが、ケンイチ様達に助けていただいて時に私は希望の光を見つけました」

「希望の光ですか?」

「そうです。その希望の光こそケンイチ様達なのです」

 全てに合点がいった。

 それに、これから何を俺達に話したいのかも予想がついてしまった。

「エレナ様は俺達に王都の奪還をお願いしたいわけですね」

「その通りです。どうかお願い出来ないでしょうか?」

 俺は、1度シェリー達の方を見た。

 3人とも、覚悟に満ちた顔をしている。

「分かりました。その話しお受けいたしましょう」

 俺の答えを聞いたエレナ様は涙を流しながら、

「ありがとうございます」

 お礼を言われた。

 まだ王都奪還が成功したわけでも何のに早くないかと思う。

「エレナ様今日はもう遅いので詳しい話しは明日にしませんか?」

「そうですね。では今日の所はこれで失礼いたします」

 それだけ言って部屋を出て行った。

 それからしばらく誰も何も言おうとせずに時間だけが過ぎていく。

「とりあえず今日の所はそれぞれ、部屋に戻って寝ないか。夜も遅いことだし」

「そうしましょう」

「だね」

「うん」

 シェリー達が部屋か出て行く。

 俺はベットの上で横になりながら魔族達とどのように戦おうかを考えている内に眠ってしまった。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

自力で帰還した錬金術師の爛れた日常

ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」 帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。 さて。 「とりあえず──妹と家族は救わないと」 あと金持ちになって、ニート三昧だな。 こっちは地球と環境が違いすぎるし。 やりたい事が多いな。 「さ、お別れの時間だ」 これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。 ※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。 ※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。 ゆっくり投稿です。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる

家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。 召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。 多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。 しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。 何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。

【完結】悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件

エース皇命
ファンタジー
 前世で大好きだったファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・ヒーロー』の悪役、レッド・モルドロスに転生してしまった桐生英介。もっと努力して意義のある人生を送っておけばよかった、という後悔から、学院で他を圧倒する努力を積み重ねる。  しかし、その一生懸命な姿に、メインヒロインであるシャロットは惚れ、卒業式の日に告白してきて……。  悪役というより、むしろ真っ当に生きようと、ファンタジーの世界で生き抜いていく。  ヒロインとの恋、仲間との友情──あれ? 全然悪役じゃないんだけど! 気づけば主人公になっていた、悪役レッドの物語! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿しています。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

処理中です...