最強剣士異世界で無双する

夢見叶

文字の大きさ
81 / 162
Sランク昇格編 第1章 ウォルスメリン村

第80話 Sランク昇格試験依頼

しおりを挟む
 翌朝。

 王様達と一緒に朝食を食べた後、早速冒険者ギルドへとやって来た。

「すみません。ソウルメイト何ですがSランク昇格試験の件で来ました」

 受付でそう伝えると、

「少しお待ちください」

 ギルドの奥へと消えていった。それからしばらくして戻ってくると、

「こちらへどうぞ」

 応接室へと案内される。

 部屋の中には若い青年が座っていた。

「よく来てくださいました。私は王都クリモス冒険者ギルドのマスターサイスと申します。以後お見知りおきを」

 今まで見てきたギルドマスターは皆年を取っておいていたがここのギルドマスターはかなり若そうに見える。

「初めまして私はソウルメイトのリーダーをしておりますケンイチとのもうします。よろしくお願いいたします。

 一礼しながら挨拶をする。俺の挨拶に続きシェリー達も挨拶をしていく。

 全員の挨拶が終わると、

「立ち話もなんなので、どうぞこちらにお座りください」

 ギルドマスターの向かいのイスに座るように言われる。

 イスに座ると、

「この度ご足労いただきありがとうございます」

 ギルドマスターが頭を下げてくる。

「何故ギルドマスターが俺達にお礼なんかを?」

「本当なら私もあなた方には昇格試験をなしにSランク昇格して欲しいと思っておりましたが、規則は絶対との事で申し訳ございません」

「いえいえ、それよりもどのような依頼なんでしょうか?」

「そうでした。今回ソウルメイトの皆さんにお願いしたい依頼なのですが」

 ギルドマスターか今回の依頼に付いての説明がされた。

 何でもこ王都から馬車で一週間の村でここ最近盗賊達が出て暴れているらし。近くを通る馬車も襲われていてへ物資を運ぶことが出来ないとのこと。何度か近くの村の某検査に依頼を出し討伐をお願いしたところ全て返り討ちに合ってしまっている。上位冒険者に頼もうにも魔族の残党がいないかの調査をしてもらっていてお願いする事ができないじ状況にある。

「では今回の依頼はその盗賊達の討伐でいいのでしょうか?」

「はいそうなります。もしこ必要なものがございましたら何なりと言ってください。すぐにご準備いたします」

「わかりました。では村へと向かう馬車をお願いいたします」

「すぐにご用意いたしますので準備が出来るまでここでお待ちください」

 ギルドマスターが部屋から出て行く。

「でも凄い若いギルドマスターだったね」

 お茶を飲みながらシェリーが言う。

「そうだね。他のギルドマスターよりも若かった」

「多分凄いエリートなんだねきっと。でもお兄ちゃんの方が凄いよ」

「ミカそこで何故俺が出てくるだ」

 少しあきれながら突っ込む。

「この子のブラコンは今に始まったことじゃないでしょ」

「そうだよ。ケンイチ君」

 二人ともこの事に関してはすでに諦めているいる訳か。

「それよりも今回の依頼の事だけど」

 話しを依頼の方へと持っていく。

「一週間前って事は多分魔族がらみだと思う。それに王様から聞いた話の中に一つ気になることもあったしな」

 昨夜のパーティーで俺が感じた違和感を三人に説明する。

「じゃ、ケンイチはどっかから城に幻術を掛けていたその魔族が今回の盗賊事件に関わっていると思っているの?」

「まあな、だが可能性の一つってだけの話しだ」

 自分に考えを伝えると、

「最悪を考えて動くべきだよね」

 皆シェリーの言葉に頷く。

 それと同時に部屋の扉が開いた。

「英雄様、馬車のご準備が出来ました。こちらへ」

 ギルドの外に案内される。

 そこにあったのは王家の馬車と同じものだった。

「この馬車は?」

 俺がギルドマスターに聞こうとした瞬間、

「私が説明いたします」

 馬車の後ろからエレナ様が現れた。

 それを見て全て理解した。

「この馬車はエレナ様がご用意してくださったのですか?」

「そうよ。よく分かったわね」

 そら分かるだろう。

「まあなんとなくですかね」

 いくら何でもエレナ様にバカですかなんて言えない。

「ケンイチ様方が馬車を探していると聞き急いで準備させました」

「ありがとうございます。ありがたく使わせていただきます」

「はい、存分に使ってくださいな」

 胸を張りながら言う。

 俺達は馬車に乗り込みウォルスメリン村に向けて出発するのだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

自力で帰還した錬金術師の爛れた日常

ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」 帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。 さて。 「とりあえず──妹と家族は救わないと」 あと金持ちになって、ニート三昧だな。 こっちは地球と環境が違いすぎるし。 やりたい事が多いな。 「さ、お別れの時間だ」 これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。 ※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。 ※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。 ゆっくり投稿です。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる

家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。 召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。 多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。 しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。 何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。

【完結】悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件

エース皇命
ファンタジー
 前世で大好きだったファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・ヒーロー』の悪役、レッド・モルドロスに転生してしまった桐生英介。もっと努力して意義のある人生を送っておけばよかった、という後悔から、学院で他を圧倒する努力を積み重ねる。  しかし、その一生懸命な姿に、メインヒロインであるシャロットは惚れ、卒業式の日に告白してきて……。  悪役というより、むしろ真っ当に生きようと、ファンタジーの世界で生き抜いていく。  ヒロインとの恋、仲間との友情──あれ? 全然悪役じゃないんだけど! 気づけば主人公になっていた、悪役レッドの物語! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿しています。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

処理中です...