俺達がチートであることを知られてはいけない。

無味

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第十章

到達

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時折大きく揺れる教会の階段を駆け上る。エーファの言葉が全て本当なら、エーファの歪めた空間に入る前にこの教会の上昇を止めなくてはならない。
(…つまり、エーファを倒すより教会を下ろす事が先か?)
オルクス達に参戦してもらうためにも下ろすのが一番の理想ではある。ただ、教会が地上に戻ったとして、エーファが大人しく中で待っていてくれるとは考えにくい。恐らくはすぐに別の場所へ逃げてしまうだろう。そしたらまた探さなくてはいけなくなる。時間に余裕があるとは言えない。だから、俺はこれをチャンスだと考えるべきかもしれない。俺が身動きとれないのと同じく、エーファだってまさか空は飛べないだろう。いや…エーファなら有り得るか。どんな仮定をしても、エーファのチートには敵わない。何だって出来てしまうのだ。
ここは『一時的に』創造主の介入を防げるとエーファは言った。それなら、今は?
階段を上りきる。荒い呼吸のまま、周りに誰もいない事を確認してそっと呟いた。
「…創造主よ、我に啓示を与えたまえ。」
聞こえるか、我らの創造主よ。この声が届くのなら、どうか、どうか救済を…

《順調ですか、偽りの少年よ》
『!…この状況が見えますか?』
《見えます。そして貴方に、エーファを捕らえる気が無い事も分かります。貴方は私に対しても己を偽ったのですね》
『その件については謝ります。このままでは教会が歪みに入ってしまいます、手を貸して頂けませんか。』
《私は見る事しか出来ません。既に介入が出来ない状態なのです。歪みに入ってしまったら、見る事さえも困難になるでしょう…分かりますか?貴方は今、本物の救世主メシアスです。この世界ヴェルトを救えるのは、貴方だけです》
俺が救世主?トゥテラリィ達が祭り上げた偽りの救世主ではなく、本当に…救世主、なのか?
『救世主って、だって、何をしたら良いんですか!?エーファの媒体は殺しても死ななかった、それなら本体を殺すのも無理ですよ!!生け捕りなんて尚更です!』
《貴方はもう、切り札を知っています。そしてそれは、教会の中にあります。偽りの少年よ、救世主となりなさい》

御告げはそれで、終わったのだと思う。救世主の意味は俺が決める、創造主は最初の御告げの時に言った。どうやら今がその時らしい。今まで、シュティレを助けてエーファを殺す事しか考えていなかった。エーファが完全に死ななくても、逃げる隙さえ作れれば良かった。でもそれじゃ駄目だ。エーファが存在する限り、この悪夢は終わらない。
奥へと進む。ラスボスは大抵一番奥にいる。そして、俺は突き当たりにある巨大な扉を見つけた。思い切り引っ張ると、不吉に感じるような高い音が響いた。
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