俺達がチートであることを知られてはいけない。

無味

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第二章

登校日

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暑い太陽。
ここはヴェルトではない。
現実リアルだ。

「おはよー、響也。宿題どれくらい終わったー?」
「真。宿題とかまだ全然手つけてない。」 
こいつは高下こうげしん。幼なじみで、よく二人で行動する。
「だよなーお前ならそうだと信じてたよ。そしてこれからもそうであってくれ。」
バシバシと背中を叩かれて、前のめりになる。
「何だよそれ、俺だって一応終わらせる気はあるからな。」
「本当かー?ははっ、そんな顔するなよ!安心しろ、俺もやってないから。」
「…何も安心できないよ。」
そんなやり取りをしている内に学校に着く。
「8月の真っ只中に、登校日とか面倒だよなー。休みの時はしっかり休もうぜ?」
「登校日は今日で最後?後は9月?」
「そう、次登校する時はまた授業が再開。はー…もう今から憂鬱。」
真は大袈裟なため息をついた。
「そういえば響也。最近返信遅いけど何かやってるのか?」
「えっ…。」
確かに、ほぼ一日中ヴェルトにいるからスマホを確認する余裕がない。
「何だよ、面白いゲームでも見つけたか?教えろよー。」
「いや、寝てるんだよ…。動画見たりとか。」
ふぅん、と興味なさそうな返事がくる。真はスマホを取り出していじり始めた。
「歩いたままやるなよ、危険だろ。」
「お前が周り見ててよ。…分かった分かったそんな顔するな…ったく、本当にお前真面目だよな。」
「お前が不真面目過ぎるんだよ。」
教室のドアを開けると、女子達が盛り上がっている。
「どうしたんだ?」
女子と仲が良い真が尋ねる。
「あ、真!今『ナイト』の新曲が出たんだよ!も~超かっこいい!!声が堪らない!」
「『ナイト』?」
思わず聞いてしまう。真が振り返った。
「知らないのか?ネットだけで活動してる…シンガーソングライターって言うんだっけ?そういうやつ。」
「ネットだけで活躍…。」
レーツェルの言っていた『ナイト』は、これのことなのだろうか。女子が興奮した様子で言う。
「顔みたいなぁ~絶対イケメンだよ!」
「イケメンじゃないから顔出さないんだろ。」
「真酷い!!あ、ナイト様に嫉妬してるの?クラスの女子の心掴んでるからね~。」
真は言い返さない。どうやら核心をついたみたいだ。
「ナイト様のツミッターね、『ナイト@ヴェルト民』になってるの!ヴェルトに行けばナイト様に会えるんだよ!!ヴェルトとか、ナイト様お金持ちだよね~…はぁ…私もお金あればヴェルトに行けるのに…。」
(ナイト@ヴェルト民…ってことは…オルクスはナイトと何かしらの関係…もしくは本人ってことか?)
俺の思考は、始業のチャイムで中断された。
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