乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

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●118 一方その頃【アリア】

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初めて来たお城は白く、金色の縁取り模様がとっても綺麗!緊張の面持ちで沢山の人が白い通路に真っ直ぐ進む。

お父様とお母様も緊張されてるからか私にまで目が行かないらしく、私はお兄様にエスコートされながら辺りを遠慮無くキョロキョロ眺めていた

色取りどりのドレス、優雅な夫人も居れば、まだ不慣れなのか私と同じように緊張が見えるご夫人も居るし、同い年くらいの令嬢も沢山…

「キャッ!」

ほんのわずかな石畳の隙間に普段履かない高さのヒールが刺さり危うく転びそうになるのを隣に居た兄が強く手を握り、空いた左側からスッと手をお腹に差し伸べられて事なきを得た

「有難うございます」

私の無事を確かめられたどこかの令息は安心したのか微笑まれて、先に向かわれていたらしいご家族の方が居る薔薇園へ足早に向かわれてしまった…

着いたお庭は珍しい薔薇が沢山有って、アーチも大きいし、薔薇以外にも所狭しと造り込まれた王宮のガーデンにドキドキ。これが緊張故か、先程の子息に対してなのか私は混乱したまま庭の端に家族と佇んだ

一望出来た此処から大勢の貴族、姉様の姿は見掛けたけれど、近付くには勇気が必要な華やかな空間で父様曰く、国の頂点の人たちが揃っているんだとか

王子様や公爵家ばかりの空間は金銀色の髪が物理的にも眩しくて、姉様だけ私と同じ髪色なのが不思議なぐらいだった

ドレスも凄く綺麗なブルー
侯爵家で用意されてどんなのか分からないと聞いていたのに姉様にピッタリのサイズじゃない?

貸して貰ったクリームイエローのドレスも新品で生地も上質、子爵家ではそう手に入らない生地のドレスで、更に紫のお花模様の刺繍や宝石は薄くて綺麗なブルーで私の薄い青の瞳にもピッタリだ

お父様もお母様も領地の子爵家から着いたばかりでお疲れだったのに、私の姿を見て時が止まったように固まっていたからちょっと心配だったけど、ユーリ兄様には褒められて一安心だったの

この可愛いドレスを自慢したくて辺りを見渡すと先ほどの子息の姿にドクンと高鳴る胸元。さっきはどなたなのか父様に伺ったけれど名前も名乗らずに行ってしまって解らないんだそう
ご家族ご一緒ならば、と父母を見遣るも兄様の彼女ご家族の姿を見て直ぐに挨拶に。
こんな大勢の貴族の集まる中に親しく思う方が居たら安心するわよね

私も後ろ髪を引かれながら挨拶に赴いてる間に子息はどこかへ移動されて姿が見えなくなってしまったの

ちょっとだけ食べ物や飲み物をと摘まむと食べた事が無い食材や味に感動。特に高価なフルーツをふんだんに使われたスイーツの美味しい事!
私は次々と一口サイズのフルーツタルトと果物の紅茶やジュースを頂いてついお花詰みに行きたくなってしまったのは仕方無いと思うの

兄は彼女と楽しそうにお話しているし、私たち子爵家は挨拶もかなり後でと聞いていたのでそっと場を離れ1人でサロン脇へ向かったわ。
ちゃんと庭から入れるサロンや、側にトイレマークが有るのはとっても助かる!(後でレンファ姉様考案と知ったわ)
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