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湯船にツカリながら
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湯船に浸かりながら
明治の物理学者 随筆作家 寺田寅彦さんの名作 茶碗の湯を思い出している。
茶碗から立ちのぼる小さな湯気から地球の大気の流れを語る話は大いに刺激を受けたものだ。
私の場合は科学雑誌 ニュートンの編集長でもあった地球物理学者 竹内均さんのある記事で 茶碗の湯の存在を知りどうしてもそれが読みたくなった。
そんな随筆をどう探せば良いのかと色々考えた挙句 とりあえず図書館へ足を運んだ。
はてもはて司書女子とアレヤコレヤと話しながら やっと探し当てた文庫本があったのだが茶色に変色し ページをめくるだけで破れそうな代物、でAmazonで買う手もあったがすぐ読みたい。
そうだ青空文庫があったなと試しに探すとなんと寺田寅彦集の中に 茶碗の湯があったではないか。
ありがたい。
早速スマホで読んだ。
なるほど意味深い。寺田寅彦さんは坊ちゃん で有名な夏目漱石の弟子的存在である。その随筆今で言うエッセイには 柿の種や トンビと油揚 などタイトルからしてそそられる名作がズラリ。
でそれに習って吾輩も 湯船に浸かりながら
寒い冬を過ごしている。
なんと2週間ぶりくらいに風呂に入る。
なんとも汚い話しなのだが それはさておき。
私はお湯だけを入れて入るのが好きだ。
入浴剤も良いのだが 無しで入る。
久しぶりに入ると 垢がすごいことになっていて ドンドン水面に浮いてくるのだ。
で 湯の中で身体を擦る度 水面にものすごい垢が浮く。
擦っても擦っても限りないくらい
垢が出る。
はて 人間80年くらい生きる間に物理的にどれだけの垢 言わば 身体の残骸を出すのだろうとアレヤコレヤ考えるのだ。
沢山の動植物を喰らい 命を頂いて ありがたく日々生きている。この垢も やがて下水をつたい 処理されて微生物の糧となり地球を循環するのだろう。
風呂のドアを少し開け CDプレイヤーでジュリアン ブリームのバッハ曲集を聴きながら入る風呂は格別に嬉しい。
優雅に生きているなあと悦に入ってしまうのだ。
で 垢が浮かんでいる水面をお湯をいっぱいにして水面を這うように流れていく垢たちを私の分身を見送りながら お湯をオーバーフローさせていただきます。
なんとも贅沢である。
そうして綺麗になった透明のお湯の中、額を沈める息を止める。
心臓の鼓動が聞こえてくる。
生きてるなあ。
このまま息絶えてたらとか考えながら
1分程で諦めて 顔を出す。ぷはぁっ
この瞬間 生きているなあと 心が晴れやかな気分になってくる。
遠くでバッハのブーレが鳴っている。
なんて贅沢なのだ。
身体と心がゆったりと
平常に 落ち着いてくる。
これこそ
整っている心持ちなのだ。
そうして反重力で少し身体が軽い。
栓を抜いてお湯を流していると段々と身体が重力を取り戻し
重くなる。
ちょっとした宇宙飛行士の帰還である。
最後の方になると
水が渦を巻いている。
地球の自転により渦巻いているのだ。
最後にズズズッと音を立て下水道へと流れていく。
私の分身たちが 下水道を通り 循環していくのだ。
さあ 温かな世界 ぬるま湯とオサラバして
現実に帰ろう。
ほかほかの体にゼロ度に近い冬の真水を足からそっとかける。
ひゃぁぁ冷たい。
心の中で数をかぞえながら最初の10秒を足
次の10秒を胸 そして肩 背中に10秒
そして頭に10秒 足に戻って10秒
と震えながらかけてゆく。
すると不思議なことに 身体の中からホカホカとあったまってくるのだ。
そうしてスーパーの冷凍肉まんを2つばかり電子レンジでチンしたあと
熱々を 膝のすぐそば 辺りに置く。じわぁと
ももが温められる。幸せだ。
それだけでも幸福感MAXなのだが
いよいよ食す。
はふはふ いいながら
2リットルサイズの烏龍茶で、ゴクゴクとやりながら 豪快に食べる
これが吾輩の楽しみな一時と
いうものだ。
アリガタヤ🙏
明治の物理学者 随筆作家 寺田寅彦さんの名作 茶碗の湯を思い出している。
茶碗から立ちのぼる小さな湯気から地球の大気の流れを語る話は大いに刺激を受けたものだ。
私の場合は科学雑誌 ニュートンの編集長でもあった地球物理学者 竹内均さんのある記事で 茶碗の湯の存在を知りどうしてもそれが読みたくなった。
そんな随筆をどう探せば良いのかと色々考えた挙句 とりあえず図書館へ足を運んだ。
はてもはて司書女子とアレヤコレヤと話しながら やっと探し当てた文庫本があったのだが茶色に変色し ページをめくるだけで破れそうな代物、でAmazonで買う手もあったがすぐ読みたい。
そうだ青空文庫があったなと試しに探すとなんと寺田寅彦集の中に 茶碗の湯があったではないか。
ありがたい。
早速スマホで読んだ。
なるほど意味深い。寺田寅彦さんは坊ちゃん で有名な夏目漱石の弟子的存在である。その随筆今で言うエッセイには 柿の種や トンビと油揚 などタイトルからしてそそられる名作がズラリ。
でそれに習って吾輩も 湯船に浸かりながら
寒い冬を過ごしている。
なんと2週間ぶりくらいに風呂に入る。
なんとも汚い話しなのだが それはさておき。
私はお湯だけを入れて入るのが好きだ。
入浴剤も良いのだが 無しで入る。
久しぶりに入ると 垢がすごいことになっていて ドンドン水面に浮いてくるのだ。
で 湯の中で身体を擦る度 水面にものすごい垢が浮く。
擦っても擦っても限りないくらい
垢が出る。
はて 人間80年くらい生きる間に物理的にどれだけの垢 言わば 身体の残骸を出すのだろうとアレヤコレヤ考えるのだ。
沢山の動植物を喰らい 命を頂いて ありがたく日々生きている。この垢も やがて下水をつたい 処理されて微生物の糧となり地球を循環するのだろう。
風呂のドアを少し開け CDプレイヤーでジュリアン ブリームのバッハ曲集を聴きながら入る風呂は格別に嬉しい。
優雅に生きているなあと悦に入ってしまうのだ。
で 垢が浮かんでいる水面をお湯をいっぱいにして水面を這うように流れていく垢たちを私の分身を見送りながら お湯をオーバーフローさせていただきます。
なんとも贅沢である。
そうして綺麗になった透明のお湯の中、額を沈める息を止める。
心臓の鼓動が聞こえてくる。
生きてるなあ。
このまま息絶えてたらとか考えながら
1分程で諦めて 顔を出す。ぷはぁっ
この瞬間 生きているなあと 心が晴れやかな気分になってくる。
遠くでバッハのブーレが鳴っている。
なんて贅沢なのだ。
身体と心がゆったりと
平常に 落ち着いてくる。
これこそ
整っている心持ちなのだ。
そうして反重力で少し身体が軽い。
栓を抜いてお湯を流していると段々と身体が重力を取り戻し
重くなる。
ちょっとした宇宙飛行士の帰還である。
最後の方になると
水が渦を巻いている。
地球の自転により渦巻いているのだ。
最後にズズズッと音を立て下水道へと流れていく。
私の分身たちが 下水道を通り 循環していくのだ。
さあ 温かな世界 ぬるま湯とオサラバして
現実に帰ろう。
ほかほかの体にゼロ度に近い冬の真水を足からそっとかける。
ひゃぁぁ冷たい。
心の中で数をかぞえながら最初の10秒を足
次の10秒を胸 そして肩 背中に10秒
そして頭に10秒 足に戻って10秒
と震えながらかけてゆく。
すると不思議なことに 身体の中からホカホカとあったまってくるのだ。
そうしてスーパーの冷凍肉まんを2つばかり電子レンジでチンしたあと
熱々を 膝のすぐそば 辺りに置く。じわぁと
ももが温められる。幸せだ。
それだけでも幸福感MAXなのだが
いよいよ食す。
はふはふ いいながら
2リットルサイズの烏龍茶で、ゴクゴクとやりながら 豪快に食べる
これが吾輩の楽しみな一時と
いうものだ。
アリガタヤ🙏
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