探偵尾賀叉反『騒乱の街』

安田 景壹

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『騒乱の街』6

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 ショッピングモールの地下駐車場に車を停めて、叉反は後部に積んだスーツケースから着替えを取り出した。一日中走り回っていたせいでスーツがかなりくたびれている。下着を含めて、手早く新しい物に着替え、必要な物を内側に仕込み、念のために四角いフレームの伊達眼鏡とビジネスバッグを取り出す。ボディスプレーで臭いを消し、整髪料を使って乱れた髪を整えれば、夕方の街を歩くビジネスマンの出来上がりだ。
エレベーターで二階まで上がった。駅を含めてこの辺りには、確実に監視の目があるはずだ。少し遠回りして様子を見る。同時に、ホテルに探りを入れる方法も検討しなくてはならない。


 日中は人が絶えないこのショッピングモールは、今日はいつも以上に賑わっている気がした。どことなく、客達が浮足立っている。少しばかり興奮気味で、急ぎ足だ。
 家電量販店の前を通る。大型テレビがいくつか並び、夕方のニュースを流していた。
『お伝えしています通り、先ほど午後三時半、ナユタ市内にある指定暴力団刀山会の事務所が、何者かによって爆破されました。事務所内にいた会員十五名が、現在病院で治療を受けています。警察では暴力団同士による抗争の線が強いと見て、現在捜査を進めています』


 ニュースを見る客を装って、叉反は画面を見つめた。
 有礼から連絡がないわけだ。さっき監禁されていた場所は、恐らくここだろう。三時半なら、有礼はまだ事務所で、計画書を入手したかどうか、その連絡を待っていたはずだ。もしいなかったとしても、しばらくは攻撃を避けるために身を隠す。旧市街に警察が見当たらなかったのも、こちらの応援に行ったからだ。
 チャンスだ。刀山会と警察、どちらの警戒も薄くなっているなら、叉反が動き回るのは今しかない。
 エスカレーターを速足で降りる。通路を見回して――あった。公衆電話だ。硬貨を入れて、あらかじめ調べておいたランガムホテルの番号をプッシュする。すぐに、新人らしいフロント係が、身に着けたてらしい丁寧な物腰で電話に出た。


「ナユタ市観光ツアーに参加した者だが、急用が出来たために到着が遅れた。すまないが旅行会社の係を出してくれ」
 フロント係が戸惑ったように声を失くした。緊張のためか、キーボードを叩く音が少し強い。
「……失礼ですが、当ホテルでは本日そのようなツアーのお客様はいらっしゃっておりません。再度、ホテル名をお確かめ頂いたほうがよろしいかと――」
「そんなはずはない!」
 わざと怒鳴り声を上げる。


「回帰症でずっと動けなかった甥が、やっとの想いでナユタまで来たんだ。顔を隠すために厚手のレインコートを着ている。長身で目立つからわかるはずだ」
 電話の向こうで、小さく「ああ」という声が聞こえた。
「しかし……。ナユタ市観光ツアーのお客様は本日ご予約なさっていません。申し訳ありませんが、今一度ホテルをお確かめの上――」
「もういい」
 おどおどとした係の言葉を遮る。
「そんな事を言うんだったら、これから直接行って確かめてやる。ちゃんとした客を馬鹿にして、一体どういう商売をしているんだ!」
 受話器を叩き付ける勢いで、電話を切った。当たりだ。ゴクマの連中はホテルにいる。


 二階に上がって、モールを出る。円形の広場を囲うように設計されたショッピングモールは北と南がそれぞれホテルとナユタ北駅に繋がっている。北の道を真っ直ぐいけばホテルの正面玄関だ。
 宣言通り、すぐに訪ねる事にした。ただしツアー客としてではない。決して急がず悠然とした足取りで、ホテルへと向かう。
ドアマンが一礼して扉を開けてくれた。行楽シーズンではないが、ランガムホテルのロビーには大勢の客がいた。さっと辺りを見回して、警備員を探す。いた。着ている制服を見て、どこの警備会社であるかを把握する。
 フロントに近付いた。さっき電話に出たらしい男の係が、青い顔で入り口のほうを見ている。
「すみません」
 叉反の声に、係員ははっとなってこちらを見た。
「はい、お客様……」
「お世話になっております。シンドウ警備のソガと申します。本日は、警報システムの点検で参りました」
「はあ……」
 曖昧に頷きながら、係員は自前のメモらしい手帳をめくった。
「恐れ入りますが、本日はそのようなお話は伺っておりませんが……」
「いえ、実は」


 快活な笑いを挟んで、叉反は耳打ちするように顔を近付けた。
「抜き打ちの現場監査も兼ねているのですよ。彼なんかほら、早速減点です」
 微笑みかけながら、叉反はロビーにいる警備員の一人を指し示した。視線の先にいる警備員は、隠れるように欠伸していた。
 係員が小さく吹き出した。緊張が少しほぐれたようだ。
「最上階から順に見ていきますので、よろしくお願いします」
「わかりました。ああ、最上階のホールは入らないで下さい。医療セミナーの最中ですので」
「医療セミナー?」
「回帰症についてのセミナーです。全国から泊りがけでお集まりですので……」
「なるほど。それは邪魔したらまずいですね。気を付けます、ありがとうございます」
 丁寧に頭を下げると、係員は頷いてエレベーターの位置を教えてくれた。


 エレベーターに乗るのは叉反一人だけだ。ホテルは四十階まであるが、エレベーターは直通ではなく二十階で乗り換えるらしい。
 七階で人が乗ってきた。三人の親子だ。叉反に気を配る様子もない。客のほうは心配しなくてもいいが、問題はスタッフだ。大ホテルのスタッフだからこそ、彼らは客の顔を覚えている。出来るだけ出くわさないほうがいい。
 十二階で人の出入りがあったのを機にエレベーターを降り、そのまま非常階段へと向かった。十七階まで昇り、エレベーターで十九階へ。二十階まで階段を使い、そこからエレベーターで二十五階、降りて階段へ。
 四十階まで昇り切るのに、二十分以上かかった。息を整え、エレベーターを降りてネクタイを締め直す。
 セミナー中だというのに、ホールからは物音一つ聞こえて来なかった。入り口にはセミナーの看板が出ている以外は受付もない。
 ドアを開ける。鍵はかかっていなかった。
 広いホールには机が並び、綺麗に整頓されていた。だが、いたのは一人だけだ。
「深田さん!」


 ホワイトボードのすぐ横に両手を縛られ、目隠しのまま椅子に座らされた深田の姿があった。
 叉反の声にも反応がない。
「深田さん!」
 猿轡を外し、目隠しを取る。顔面は痣が目立ち、服装はそこら中が破けて血が滲んでいる。
「たん、てい……?」
 焦点の定まらない目で、深田が叉反の顔を見上げる。
「喋らないで。助けに来ました、すぐ病院に」
「計画書は……?」
「それは後です。駅から回収はしてありますから――」
 ドアが緩やかに開く音がした。幾人かの足音がホールの中に入って来る。
「よくやった。ちゃんとお使いが出来たじゃねえか」
 低い男の声に、ノイズめいた音が微かに混ざっていた。小さく呼吸をして、叉反は後ろを振り返る。
 周囲は黒服達に囲まれていた。全員が銃を持っている。ざっと見回しただけでも、十二、三人。手にはそれぞれベレッタ・モデル8000、グロックモデル・17ピストル、H&KモデルPSPピストル、IMIモデル・ジェリコ941と、どこから掻き集めたのか、さながら銃の見本市のようだ。


そして彼らを従えるように、大柄の男とそれより少し背の小さい女が立っている。
 女のほうはわからないが、男のほうはすぐにそれとわかった。フュージョナーだ。革のジャケットに血が乾いたような色のシャツ、レインコートに負けず劣らず体格が良く、そして、まるで人間の瞳のようにぎらついた複眼がこちらを見ている。ヤママユガだ。口元には、口吻の代わりに機械めいた黒のマスクをしている。
「ゴクマの破隠はがくれだ。今回は引っ掻き回してくれたな、探偵尾賀叉反」
 ノイズ混じりの声で、破隠が言った。声帯と口内に機械を埋め込む事で、仮に、頭部が完全に回帰しても人間の声を取り戻す事が出来るという技術の話を、昔どこかで読んだ。
「用件はわかってるだろ。さっさと出してもらおうか、計画書を」
 脇下に吊るしたホルスターから、破隠が拳銃を取り出す。シグ・ザウエルP226。
「またシグ・ザウエルか……」
 銃口に目を配りながら、叉反は言った。
 ヤママユガの顔が、笑ったように歪んだ気がした。


「ほお、詳しいじゃねえか。銃が好きなのか、お前」
「嫌いだ。そんな物、反吐が出る」
 射線に晒される度、硝煙を嗅ぐ度、銃声を聞く度、記憶が蘇る。
「俺がホテルに来たのを知っていたみたいだな」
 体を破隠が警戒しないぎりぎりの範囲で動かし、深田の壁になるように向き合う。
「ここの警備員とは懇意にしていてな。怪しい奴を見かけたらすぐに連絡が入るようになってるんだよ。特に、蠍の尾が生えた奴とかな」
「約束は守ってくれるんだろうな。俺は計画書を持って来たぞ」
「勿論だ。お前が計画書を渡すなら深田は返してやるよ」
 叉反は頷いた。スーツの内ポケットから青いUSBを手に取り、床に放る。
 女がそれを拾って、机の上に置いたノート型の端末に差した。ディスプレイにデータが次々と現れ始めた。銃口を微動だにしないまま、破隠が画面に目をやった。


「なるほど。確かに本物らしいな」
 破隠が女に目配せした。女が頷き、いきなりUSBを引き抜き床に叩き付けると、ヒールの踵で踏みつけた。無機質な破壊音がして、青のUSBが無残に壊れた。
「やっぱりまだ隠してやがるな。深田、もう一度だけ聞くぞ。〝計画書〟はどこだ?」
「おい待て、どういう事だ――」
 言葉の終わりが爆音で遮られた。答えの代わり引き金が引かれた。胸に、腹部に、ハンマーで殴られたような衝撃が走る。撃たれた。計五発。耐えられるものじゃない。体が前に崩れ落ちる。眼鏡が飛んでいた。
「ボス!」
 女の声が響いた。


「心配するな。この階には他に誰もいねえよ。だがまあ、探偵はこのままにはしておけねえ。お前ら、適当に処理しとけ。残りは各自ばらけて身を隠せ。追って連絡する。ヘリはもう来ているな?」
「今、到着したようです」
「よし。お前とお前は深田を運べ。行くぞ」
 足音が聞こえる。深田が叫び声を上げようとして、その声がくぐもる。ドアが乱暴に開かれ、足音が去ると共にまた乱暴に閉じられた。
 叉反の襟首を誰かが持ち上げた。その瞬間、掌を取って手首ごと捻り、立ち上がりざま持ち上げて叩き付ける。残っているのは四人。銃を構えた瞬間、黒服の一人が叫んだ。
「よせ、これ以上銃は使うな!」
 怯んだその一瞬に、手近な男に拳を叩き込む。その拳が振れ動く動きそのまま次の男の顎へ裏拳を打ち込み、突っ込んできた男の胴めがけて前蹴りを突き入れ、最後の一人に左フック気味に拳をお見舞いした。


 内臓がかなり痛む。スーツに穴が五つ出来ていた。それだけで済んだのは、昔のつてで手に入れた防弾チョッキのおかげだ。今日使う事になるとは思わなかったが。
 体重差がかなりある相手に攻撃されたせいで、男達はすぐには立ち上がれなさそうだ。彼らへの対処は後回しにし、ホールを飛び出して、屋上へと上がる階段を探す。走る度、体の中が痛むのを何とか堪える。悪態の一つも吐きたくなる。
 非常階段を駆け上り、屋上へのドアを開けた。途端にヘリの回転する爆音が耳をつんざいた。
 外は夜になっていた。光を放つ大型ライトがヘリポートを照らしている。風は強くスーツが煽られる。破隠は女とヘリに向かうところだった。深田はその先で男二人に引き摺られていた。女が先に叉反に気付き、それを見た破隠が振り返った。


「生きてやがったか。頭、狙えば良かったな」
 爆音の中で、ノイズの走る声が銃口と共に向けられた。
 駆けた。一直線に。破隠に向かって。
 銃声が響いた。頬を熱が掠めた。体を揺さぶる。もう一発。スーツの肩口が弾けた。射線から体を逸らす。もう一発。脇の下が爆ぜる。
「先に行け」
 破隠が女に言った。その時には拳の間合いだ。疾走の勢いを殺さぬまま拳を繰り出す。難なく破隠が躱し、身を捻るまま銃把を握る手で掌底を肋骨に叩き込んでくる。銃把ごと喰らいついた掌底に肺から息を吐き出すが、怯まず左拳を打ち込む。掠りもしない。右足が蹴飛ばされる。体バランスが崩れたところで顔面を殴り付けられ、腹部に痛烈な蹴りが入る。身を起こす間もなく、後頭部を銃床で殴り付けられた。
 胸倉を掴まれる。銃口がしっかりと蟀谷こめかみに押し付けられた。
「じゃあな、探偵」
挙動は一瞬だった。引き金が引かれ、銃声が響き、血が弾けて飛び散った。
右目の視界が真っ赤に染まっている。額が激しく痛む。が、掠めただけだ。肉が少しだけ削られ、銃弾の熱で熱く痛む。


 乾いた音を立てて拳銃が屋上に落ちた。その上に、血が滴り落ちる。
「て、めえ……」
 破隠のノイズが酷くなる。毒針が、その手を貫いていた。
 咄嗟に、拳銃に手を伸ばす。破隠の血が付いた銃把を握り、引き金に指をかける。照準は破隠の胸元、撃ちたくはないが、この距離なら絶対に外さない。
 複眼が叉反を睨んだ。叉反はぼやけた照星の先を見た。
「ボス!」
 女の声が遠くから聞こえる。次の瞬間、顎を下から蹴り飛ばされた。握り潰さんばかりに尾が握られ、毒針が引き抜かれる。
 破隠の舌打ちが聞こえた。
「俺が直々にぶっ殺してやりてえが時間切れだ。命拾いしたな」
 破隠が身を翻し去っていく。起き上がって撃てば当たるかもしれない。だが、引き金にかかった指は硬直してそれ以上動かなかった。体が震える。銃口もぶれている。
 銃なんて最低だ。
 気を失う直前、そんな事を叉反は思った。 
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