[完結]おっさん、異世界でスローライフ はじめます3〜旅と鍋と猫耳と〜

桃源 華

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第5章:イベント三昧と氷の来訪者

第37話 スイ、しゃべる

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森の奥で野営の準備をしていた
一行。薪を集め、鍋をかけ、ミュリ
が野菜を投げ入れて――

「にゃふふー♪ 今日の鍋は絶対に
大成功にゃ!」
「フラグ立てるな……」とレオンは
額を押さえた。

 そんなとき。

「……風が気持ちいい」

 静かに、しかし確かに、スイの
口から言葉が発せられた。

 🐈🐾 🐾 🐾

一同騒然‼️

「にゃにゃっ!? スイが
しゃべったにゃーーー!?」
ミュリは鍋をひっくり返しかける。

「えっ……!? スイって……
声出せるの!?」
レオンは目を剥く。

「……さっき風が気持ちよかった」
「理由が気象条件!? 会話の
ハードル低すぎない!?」

 チャチャも腕を組んで唸る。
「いやいや、今までほぼ『……』
しか言わなかったでしょ!? 
急にどうしたのよ!」

「……気が向いた」
「気分次第かーー!」

 🐈🐾 🐾 🐾

試しに質問大会

「スイ、好きな食べ物は?」
「……水」
「予想通りすぎてツッコミに困る!」

「じゃ、好きな色は?」
「……透明」
「存在するかそれ!?」

「にゃにゃっ! じゃあ好きな人
は誰にゃ?」
「……風」
「生物じゃないーー!!」

 🐈🐾 🐾 🐾

「いや……もう……俺の胃が
追いつかない……」
レオンは崩れ落ちる。

「でもおっさん、良かったじゃん! 
これからはスイとも普通に話せる
んだぜ!」
ビビが笑う。

「……普通に話す気はない」
「ないんかい!!」

 🐈🐾 🐾 🐾

なぜ今しゃべった?

「にゃにゃ……でもどうして
今日しゃべったのにゃ?」
ミュリが首をかしげる。

「……虫がうるさかった。ついでに」
「会話のついで扱いーー!?」

「なるほどねぇ。気分屋でミステリアス。逆に人気出そうだわ」
チャチャが妙に納得している。

「人気とかどうでもいい! 俺は
普通の旅がしたいんだ!」
レオンの叫びは森に虚しく
こだました。

 🐈🐾 🐾 🐾

 その後もスイは「……眠い」
「……暑い」「……うん」程度しか
しゃべらず、またいつもの沈黙
キャラに戻った。

「にゃふふ♪ レアセリフを聞けた
記念日だにゃ!」
「俺はもう二度と聞けない気が
する……」
レオンは胃を押さえつつ、今夜の
薬の残量を確認するのだった。

🐈🐾 🐾 🐾 🐈🐾 🐾 🐾
キャラ紹介は、目次≡の⬇️
📘特別編 ミュリの仲間たち
( 。・ω・。)ノ 凸ポチッ
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