[完結]不吉な双子と呼ばれた妹ですが、巫女になって兄をざまぁします〜迷信を打ち破ったら、なぜか溺愛されました〜

桃源 華

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第3章 妹のざまぁ戦術

第26話 アルトリウス、妹に助けを求めるが突き放される

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領主館の広間に、冷たい沈黙が
落ちていた。
 窓の外には領民の鬨(とき)の
声――抗議の群れが押し寄せている。

「ちっ……! どうなっている!」
アルトリウスが椅子を蹴飛ばし、
家臣たちを睨みつける。
「ただの農民どもが、なぜこれほど
大胆に!」

家臣は誰も口を開かない。
人々の怒りはもはや止められぬと、
皆が悟っていたからだ。

「……巫女を呼べ」
 アルトリウスは低く呟いた。
「妹を……エリナをだ。あの女なら、
この民を鎮められるはずだ」

  ☆。.:*・ ♊️ ᯓ ⭐️

ほどなくして、白衣のエリナが
広間に現れた。
兄の険しい顔を前にしても、
その瞳は冷ややかだった。

「エリナ!」
アルトリウスは椅子から立ち上がり、彼女へ歩み寄る。
「……助けてくれ。お前なら民を従わせ
られるだろう。神殿の権威で――」

「兄様」
エリナの声が、その言葉を
切り裂いた。
「領民を従わせるのではなく、
救うのです」

兄の顔が強張る。

「この状況を作ったのは、ほかでも
ない兄様自身です。
税をむさぼり、声を踏みにじり……
ようやく、民が立ち上がったのです」

「だが、領主の座は……俺の権威は
どうなる!」
「権威を守るために、どれだけの命
を犠牲にするおつもりですか」

広間の空気が凍りついた。
かつては従順だった妹が、
真っ直ぐに兄を糾弾している。

「……エリナ。お前は妹だろう!」
「妹だからこそ、兄様を甘やかし
ません」

その一言に、アルトリウスは言葉
を失った。

やがて、苦悶の声を絞り出す。
「……私を見捨てるのか」

「兄様が領民を見捨てたように、
です」エリナは背を向け、歩き出す。
「神殿は民のためにあります。
兄様の盾ではありません」

広間の扉が閉じられる音だけが、
重苦しい空間に響いた。

残されたアルトリウスは、ただ拳
を震わせる。
初めて、自らの権力が揺らぐ恐怖
を全身で味わってい

♊️キャラクター紹介♥:.。
≡目次からどうぞ🗝
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