9 / 11
9
「そうだとしても、王家の人間の暗殺を企てるというのは、重罪でございますから…」
そんなことは分かっている。でも…ここにいる当人が許すと言っているのだから、それでもダメなのか?
「融通が利かないのね。ならいいわ。交渉ではなくて命令として…今すぐにロビンソン殿を釈放しなさい!」
第一王女としての地位を濫用する形になった。私の命令に基づいて、ロビンソン殿は釈放されることになった。看守たちが恐れたのは、ロビンソン殿が私を目の前にして実際に殺害するのではないか、ということだった。もしも、暗殺計画が本当で、私がこの場で殺されてしまったら…看守たちはみな処刑されるだろうから。
「あなた…最初から私を殺す気はないですね?」
久しぶりにロビンソン殿と対峙した。距離がだいぶ近くてドキドキした。万が一にもロビンソン殿が私をここで殺すようなことになれば…まあ、それはそれでいいと思った。どこか別の世界で結ばれる運命も決して悪くないと思った。ロビンソン殿が好いているお嬢さんには悪いんだけど、私やロビンソン殿が経験してきた修羅場を考えると、お嬢さんはまだまだ経験不足なのだ。
いっそこのまま死んでしまって…ロビンソン殿もこの世界からいなくなって…もしも2人だけの世界にたどり着くことが出来たなら…そう考えて数分待っていたがロビンソン殿は何もしなかった。まあ、これも想定内だった。私たちの成り行きを固唾をのんで見守っている看守たちはようやく安堵したようだった。
「さあ、お行きなさい…」
私は言った。
「ありがとうございます、アンナ様。ああ、あなたに救って頂いた命は大切に、そして有効に活用させていただきますね…」
私はこくりと頷いた。ロビンソン殿の跡を追いかけることはもうしなかった。
ロビンソンと別れたアンナ…ロビンソンの行先は?
そんなことは分かっている。でも…ここにいる当人が許すと言っているのだから、それでもダメなのか?
「融通が利かないのね。ならいいわ。交渉ではなくて命令として…今すぐにロビンソン殿を釈放しなさい!」
第一王女としての地位を濫用する形になった。私の命令に基づいて、ロビンソン殿は釈放されることになった。看守たちが恐れたのは、ロビンソン殿が私を目の前にして実際に殺害するのではないか、ということだった。もしも、暗殺計画が本当で、私がこの場で殺されてしまったら…看守たちはみな処刑されるだろうから。
「あなた…最初から私を殺す気はないですね?」
久しぶりにロビンソン殿と対峙した。距離がだいぶ近くてドキドキした。万が一にもロビンソン殿が私をここで殺すようなことになれば…まあ、それはそれでいいと思った。どこか別の世界で結ばれる運命も決して悪くないと思った。ロビンソン殿が好いているお嬢さんには悪いんだけど、私やロビンソン殿が経験してきた修羅場を考えると、お嬢さんはまだまだ経験不足なのだ。
いっそこのまま死んでしまって…ロビンソン殿もこの世界からいなくなって…もしも2人だけの世界にたどり着くことが出来たなら…そう考えて数分待っていたがロビンソン殿は何もしなかった。まあ、これも想定内だった。私たちの成り行きを固唾をのんで見守っている看守たちはようやく安堵したようだった。
「さあ、お行きなさい…」
私は言った。
「ありがとうございます、アンナ様。ああ、あなたに救って頂いた命は大切に、そして有効に活用させていただきますね…」
私はこくりと頷いた。ロビンソン殿の跡を追いかけることはもうしなかった。
ロビンソンと別れたアンナ…ロビンソンの行先は?
あなたにおすすめの小説
恋して舞い上がっていましたが、熱烈な告白は偽りのようです~ポンコツ前向き聖女と俺様不機嫌騎士団長のすれ違い~
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
聖女として隣国の問題解決を命じられノースウッド大国に訪れたキャロラインだったが、他の聖女たちのやらかしの後で、挽回すべく妖精や精霊との交渉で国に貢献していた。
そんなキャロラインの傍にいたのが、護衛兼世話係のリクハルドだった。
最悪の出会いから、一緒に過ごして恋に落ちたのだが──。
「あと少しで聖女殿も落とせる。全部、当初の計画通りだよ」
黒の騎士団長と正体を明かし、リクハルドからプロポーズを受けて舞い上がっていた聖女キャロラインは、偶然国王との会話を耳にしてしまう。
それぞれの立場、幼馴染の再会と状況の変化などで──すれ違う。様々な悪意と思惑が交錯する中で、キャロラインは幼馴染の手を取るのか、あるいはリクハルドと関係が修復するのか?
過去の青き聖女、未来の白き令嬢
手嶋ゆき
恋愛
私は聖女で、その結婚相手は王子様だと前から決まっていた。聖女を国につなぎ止めるだけの結婚。そして、聖女の力はいずれ王国にとって不要になる。
一方、外見も内面も私が勝てないような公爵家の「白き令嬢」が王子に近づいていた。
【完結】ミミズクの花嫁は夜を祝う
花草青依
恋愛
父親の死をきっかけに、継母と義妹の小間使いにさそられたイリシア。彼女の癒しは愛を告げるミミズクだけだった。
そんな彼女のもとに舞い込んで来た求婚状。それは、獣人族の公爵ノクスからのものだった。彼は番であるイリシアとの結婚を切に望んでいて、彼女はそれを受け入れた。
結婚を期に変化するイリシアの生活は、縮こまっていた精神を変えていき、彼女は幸せを掴む。
■登場人物の名前の決定と、誤字脱字のチェックにChatGPTを使用しています。本文は全て自筆で、AIに書かせたものではございません。
さよなら。大好きなひと【完結】
春の小径
恋愛
私は婚約破棄されてしまいました。
ともに市井に下る予定だった婚約者様から。
「私には好きだと思える人ができました。ソウレ伯爵家のボウレイ様だ」
敵わない、ボウレイ様相手に……
他社でも公開します
「偽聖女」と追放された令嬢は、冷酷な獣人王に溺愛されました~私を捨てた祖国が魔物で滅亡寸前?今更言われても、もう遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢フィーア・エメラインは、地味で効果が現れるのに時間がかかる「大地の浄化」の力を持っていたため、派手な治癒魔法を使う異母妹リシアンの嫉妬により、「偽聖女」として断罪され、魔物汚染が深刻な獣人族の国へ追放される。
絶望的な状況の中、フィーアは「冷酷な牙」と恐れられる最強の獣人王ガゼルと出会い、「国の安寧のために力を提供する」という愛のない契約結婚を結ぶ。
記憶を無くした、悪役令嬢マリーの奇跡の愛
三色団子
恋愛
豪奢な天蓋付きベッドの中だった。薬品の匂いと、微かに薔薇の香りが混ざり合う、慣れない空間。
「……ここは?」
か細く漏れた声は、まるで他人のもののようだった。喉が渇いてたまらない。
顔を上げようとすると、ずきりとした痛みが後頭部を襲い、思わず呻く。その拍子に、自分の指先に視線が落ちた。驚くほどきめ細やかで、手入れの行き届いた指。まるで象牙細工のように完璧だが、酷く見覚えがない。
私は一体、誰なのだろう?
《完結》国を追放された【聖女】は、隣国で天才【錬金術師】として暮らしていくようです
黄舞
恋愛
精霊に愛された少女は聖女として崇められる。私の住む国で古くからある習わしだ。
驚いたことに私も聖女だと、村の皆の期待を背に王都マーベラに迎えられた。
それなのに……。
「この者が聖女なはずはない! 穢らわしい!」
私よりも何年も前から聖女として称えられているローザ様の一言で、私は国を追放されることになってしまった。
「もし良かったら同行してくれないか?」
隣国に向かう途中で命を救ったやり手の商人アベルに色々と助けてもらうことに。
その隣国では精霊の力を利用する技術を使う者は【錬金術師】と呼ばれていて……。
第五元素エーテルの精霊に愛された私は、生まれた国を追放されたけれど、隣国で天才錬金術師として暮らしていくようです!!
この物語は、国を追放された聖女と、助けたやり手商人との恋愛話です。
追放ものなので、最初の方で3話毎にざまぁ描写があります。
薬の効果を示すためにたまに人が怪我をしますがグロ描写はありません。
作者が化学好きなので、少し趣味が出ますがファンタジー風味を壊すことは無いように気を使っています。
他サイトでも投稿しています。
傷物の大聖女は盲目の皇子に見染められ祖国を捨てる~失ったことで滅びに瀕する祖国。今更求められても遅すぎです~
たらふくごん
恋愛
聖女の力に目覚めたフィアリーナ。
彼女には人に言えない過去があった。
淑女としてのデビューを祝うデビュタントの日、そこはまさに断罪の場へと様相を変えてしまう。
実父がいきなり暴露するフィアリーナの過去。
彼女いきなり不幸のどん底へと落とされる。
やがて絶望し命を自ら断つ彼女。
しかし運命の出会いにより彼女は命を取り留めた。
そして出会う盲目の皇子アレリッド。
心を通わせ二人は恋に落ちていく。