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いずれにしても、この一件は大きな騒動となりました。ポワソン様が騒がなければ、ここまで大きな問題にはならなかったのかもしれません。でも、彼がすぐに医者や警察を呼んだり、王宮に居合わせた貴族たちに広く情報を集めるよう呼びかけをしてしまったことから、話題が勝手に膨れ上がっていくのでした。
まずは、本来ポワソン様は私と婚約することになっているはずなのに、他の女と夜を共にしていたこと。これは大問題でした。そうですよね、婚約する家の名誉を踏み潰すことになるわけですから。もちろん、私どもは婚約破棄ということで了解しているわけ(お父様はこの件について皇帝陛下と話をしにやって来た)なのですが、他の貴族たちはこの事実を知りませんでした。つまり、婚約を前にした他の令嬢との浮気、ということで一つのスキャンダルとなったわけなのです。
そして、ポワソン様の相手をしていた女が、どういう理由なのかは分かりませんが、夜の営みが終わった後に死んでしまったこと。当然、彼女が死ぬ直前まで、ポワソン様と共にいたわけでございますから、真っ先に疑われるのはポワソン様ということになるでしょう。自分で警察を呼ぶのは良かったのかもしれませんが、結果として彼が最有力の容疑者と睨まれることになってしまったのです。
まあ、実際のところは、お父様が一瞬にして仕組んだことだったのですが、思いもよらぬ形で話が大きくなってしまったと、つまりはこう言うことだったのです……。
「私が???どうして友人を殺す必要があるんだ???」
「それは……どうしてって言われても、でもあの場にはあなたしかいなかったのでしょう???」
王宮警察は普段、王家の人々を警護するのが役割なのですが、王宮内で事件が発生すると捜査を行います。例え相手が王子様や皇帝陛下であろうと、犯罪を犯している可能性がある場合は容赦なく追及する……法の執行人としてきちんと機能している……この点についてはすごく評価できるポイントだと思いました。
「それはそうだが……病死の可能性はないのか???」
「それはこれから解剖しないと何とも言えませんが……あの若さで病気と言うのはまず考えにくいでしょうなあ」
まあ、普通に考えればその通りでした。
「だからと言って、どうして私が友人を殺す必要があるんだ???」
まあ、ポワソン様が言うことも最もでした。ですが、警察の方が上手だったのかもしれません。
「と言うか……ポワソン様の婚約者は本来公爵令嬢のマリア様なのでは???」
「ああっ???それがどうかしたのか???」
「それなのに、どうして婚約前に友人と夜を共にしていらっしゃったのですか???」
一番痛いところを突かれてしまった……こういった指摘を受けて、ポワソン様は初めて、事の重大さに気が付いたようでございました。まあ、結局は全て自ら招いた結果だったわけなのですがね。
「それは……まあ、何と言うか……そう、無理やりあいつが誘ってきたから……」
「なるほど、つまりあれはレイプだった、ということですか???死人があなた様をレイプ……その不名誉な事実を隠蔽しようとあなた様は口封じをした……」
「おいおい、ちょっと待つんだ。だからと言って、私はそこまで悪人ではないぞ!!!」
ポワソン様は激高しました。
「どうだか……あなた様はご自分の評判をどうやらご存じではないようですね……」
「???それはどういうことだ???」
「ああ、大丈夫です。私は何も気にしておりませんから……」
さあ、このままポワソン様が犯罪者になってしまうのでしょうか???まあ、実際のところ、誰一人としてお父様が罪を犯したと結論づけることなんてできないでしょうからね……。
まずは、本来ポワソン様は私と婚約することになっているはずなのに、他の女と夜を共にしていたこと。これは大問題でした。そうですよね、婚約する家の名誉を踏み潰すことになるわけですから。もちろん、私どもは婚約破棄ということで了解しているわけ(お父様はこの件について皇帝陛下と話をしにやって来た)なのですが、他の貴族たちはこの事実を知りませんでした。つまり、婚約を前にした他の令嬢との浮気、ということで一つのスキャンダルとなったわけなのです。
そして、ポワソン様の相手をしていた女が、どういう理由なのかは分かりませんが、夜の営みが終わった後に死んでしまったこと。当然、彼女が死ぬ直前まで、ポワソン様と共にいたわけでございますから、真っ先に疑われるのはポワソン様ということになるでしょう。自分で警察を呼ぶのは良かったのかもしれませんが、結果として彼が最有力の容疑者と睨まれることになってしまったのです。
まあ、実際のところは、お父様が一瞬にして仕組んだことだったのですが、思いもよらぬ形で話が大きくなってしまったと、つまりはこう言うことだったのです……。
「私が???どうして友人を殺す必要があるんだ???」
「それは……どうしてって言われても、でもあの場にはあなたしかいなかったのでしょう???」
王宮警察は普段、王家の人々を警護するのが役割なのですが、王宮内で事件が発生すると捜査を行います。例え相手が王子様や皇帝陛下であろうと、犯罪を犯している可能性がある場合は容赦なく追及する……法の執行人としてきちんと機能している……この点についてはすごく評価できるポイントだと思いました。
「それはそうだが……病死の可能性はないのか???」
「それはこれから解剖しないと何とも言えませんが……あの若さで病気と言うのはまず考えにくいでしょうなあ」
まあ、普通に考えればその通りでした。
「だからと言って、どうして私が友人を殺す必要があるんだ???」
まあ、ポワソン様が言うことも最もでした。ですが、警察の方が上手だったのかもしれません。
「と言うか……ポワソン様の婚約者は本来公爵令嬢のマリア様なのでは???」
「ああっ???それがどうかしたのか???」
「それなのに、どうして婚約前に友人と夜を共にしていらっしゃったのですか???」
一番痛いところを突かれてしまった……こういった指摘を受けて、ポワソン様は初めて、事の重大さに気が付いたようでございました。まあ、結局は全て自ら招いた結果だったわけなのですがね。
「それは……まあ、何と言うか……そう、無理やりあいつが誘ってきたから……」
「なるほど、つまりあれはレイプだった、ということですか???死人があなた様をレイプ……その不名誉な事実を隠蔽しようとあなた様は口封じをした……」
「おいおい、ちょっと待つんだ。だからと言って、私はそこまで悪人ではないぞ!!!」
ポワソン様は激高しました。
「どうだか……あなた様はご自分の評判をどうやらご存じではないようですね……」
「???それはどういうことだ???」
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