4 / 21
4
しおりを挟む
フロイドは私の約束通りに、女を運び出した。私の邸宅の地下室まで秘密裏に運び込んだ。目を覚ましたのは邸宅に到着して概ね1時間経過した頃合いだった。
「ここはどこ……あれっ、何をしているんだろうっ……」
女は状況を理解出来ていなかった。まあ、当然のことだろう。
「お目覚めですか?お嬢さん……」
私はまるでトスカーナ様と同じようなトーンで声をかけた。
「あなたは……」
「ええ、トスカーナ様の正式な婚約者である、公爵令嬢:エリザベート・キンダリーでございますっ!!!」
「トスカーナ様の……婚約者っ!!!」
女は私に対して脅えた。まあ、当然だよね。不倫相手の婚約者がこうして目の前にいて……私のジメジメとした顔を拝むことになれば、皆そうなるに決まっているのだ……。
「違うっ……私のせいじゃっ……」
「おやおや……何があなたのせいなんですか???」
私は嫌らしく女を追い詰める。
「何って……それを私から言わせるつもりっ……」
「当たり前でしょう……婚約者がいるのに……勝手に不倫して。許されると思っているのかしら?」
「不倫ですって!」
女は驚いたようだった。
「どうして……そう言うことになるのかしら?だって……トスカーナ殿は悩む私の治療をして下さっているのに」
「治療ですって?そういうことにして、イヤらしいことをしているのでしょうっ!」
思わず殴りかかるところだった。女があまりにも脅えるので、私は手を止めた。
「あなた……さっきから何を言っているの?トスカーナ殿に失礼でしょう!」
「失礼なのはどっちなのよ!」
そもそも、様ではなくて殿と言っている時点で、無礼なのだ。私はもう我慢できずに飛びかかろうとした。
「エリザベート!大変だっ!!!」
「大変なのは分かっているわ!!!」
「そういう意味じゃなくて……こちらにいらっしゃるお方は……王女様なのだ!!!」
王女様?自分の耳を疑った。
「いかにも……第二王女のメアリーよ」
第二王女メアリー……噂では病気療養中で公に姿を見せないと聞いていた。この女が……本当に王女様?
「さあ、分かったならさっさと私を解放しなさい…今回だけは見逃してあげるから……」
そう言えば……ただの令嬢とは違うオーラを感じた。王女と言われれば、そんな感じがしたのだった。
「待って…いや、待ってくださいっ!!!」
私は王女様(?)に頭を下げた。
「今回の無礼はお詫びいたします。その代わり、教えていただけますでしょうか。どうして、トスカーナ様があなた様と密会していたのか……」
「あなた……彼から何も聞いていないの?」
王女様は驚いていた。
「そうなんだ……まあ、それならば話してあげていいかしらね」
私は王女様の呪縛を丁寧に解いた。
「ここはどこ……あれっ、何をしているんだろうっ……」
女は状況を理解出来ていなかった。まあ、当然のことだろう。
「お目覚めですか?お嬢さん……」
私はまるでトスカーナ様と同じようなトーンで声をかけた。
「あなたは……」
「ええ、トスカーナ様の正式な婚約者である、公爵令嬢:エリザベート・キンダリーでございますっ!!!」
「トスカーナ様の……婚約者っ!!!」
女は私に対して脅えた。まあ、当然だよね。不倫相手の婚約者がこうして目の前にいて……私のジメジメとした顔を拝むことになれば、皆そうなるに決まっているのだ……。
「違うっ……私のせいじゃっ……」
「おやおや……何があなたのせいなんですか???」
私は嫌らしく女を追い詰める。
「何って……それを私から言わせるつもりっ……」
「当たり前でしょう……婚約者がいるのに……勝手に不倫して。許されると思っているのかしら?」
「不倫ですって!」
女は驚いたようだった。
「どうして……そう言うことになるのかしら?だって……トスカーナ殿は悩む私の治療をして下さっているのに」
「治療ですって?そういうことにして、イヤらしいことをしているのでしょうっ!」
思わず殴りかかるところだった。女があまりにも脅えるので、私は手を止めた。
「あなた……さっきから何を言っているの?トスカーナ殿に失礼でしょう!」
「失礼なのはどっちなのよ!」
そもそも、様ではなくて殿と言っている時点で、無礼なのだ。私はもう我慢できずに飛びかかろうとした。
「エリザベート!大変だっ!!!」
「大変なのは分かっているわ!!!」
「そういう意味じゃなくて……こちらにいらっしゃるお方は……王女様なのだ!!!」
王女様?自分の耳を疑った。
「いかにも……第二王女のメアリーよ」
第二王女メアリー……噂では病気療養中で公に姿を見せないと聞いていた。この女が……本当に王女様?
「さあ、分かったならさっさと私を解放しなさい…今回だけは見逃してあげるから……」
そう言えば……ただの令嬢とは違うオーラを感じた。王女と言われれば、そんな感じがしたのだった。
「待って…いや、待ってくださいっ!!!」
私は王女様(?)に頭を下げた。
「今回の無礼はお詫びいたします。その代わり、教えていただけますでしょうか。どうして、トスカーナ様があなた様と密会していたのか……」
「あなた……彼から何も聞いていないの?」
王女様は驚いていた。
「そうなんだ……まあ、それならば話してあげていいかしらね」
私は王女様の呪縛を丁寧に解いた。
120
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された令嬢の再婚相手はわけありの隣国王子~愛が重たいけれど一生懸命がんばります!~
岡暁舟
恋愛
「レイチェル。突然で申し訳ないのだが、私は君との婚約を破棄しようと思うんだ……」
王子レオンハルトに婚約破棄された令嬢レイチェル……その理由はいまいち釈然としなかった。だが、その運命を受け入れるしかなかった。
そこに現れたのは隣国の王子で?
王子の婚約破棄に対抗する令嬢はお好きですか?~妹ってうるさいですね。そこまでおっしゃるのでしたら別れましょう~
岡暁舟
恋愛
妹のほうが好きな理由は……説明するだけ無駄なようなので、私は残された人生を好きに生きようと思います。でもね、それだけ簡単な話ではないみたいですよ。王子様、妹の人生まで台無しにするだなんて……そこまでされたら、黙ってはいられませんね。
自滅王子はやり直しでも自滅するようです(完)
みかん畑
恋愛
侯爵令嬢リリナ・カフテルには、道具のようにリリナを利用しながら身体ばかり求めてくる婚約者がいた。
貞操を守りつつ常々別れたいと思っていたリリナだが、両親の反対もあり、婚約破棄のチャンスもなく卒業記念パーティの日を迎える。
しかし、運命の日、パーティの場で突然リリナへの不満をぶちまけた婚約者の王子は、あろうことか一方的な婚約破棄を告げてきた。
王子の予想に反してあっさりと婚約破棄を了承したリリナは、自分を庇ってくれた辺境伯と共に、新天地で領地の運営に関わっていく。
そうして辺境の開発が進み、リリナの名声が高まって幸福な暮らしが続いていた矢先、今度は別れたはずの王子がリリナを求めて実力行使に訴えてきた。
けれど、それは彼にとって破滅の序曲に過ぎず――
※8/11完結しました。
読んでくださった方に感謝。
ありがとうございます。
聖女クローディアの秘密
雨野六月(旧アカウント)
恋愛
神託によって選ばれた聖女クローディアは、癒しの力もなく結界も張れず、ただ神殿にこもって祈るだけの虚しい日々を送っていた。自分の存在意義に悩むクローディアにとって、唯一の救いは婚約者である第三王子フィリップの存在だったが、彼は隣国の美しい聖女に一目ぼれしてクローディアを追放してしまう。
しかし聖女クローディアには、本人すら知らない重大な秘密が隠されていた。
これは愚かな王子が聖女を追い出し、国を亡ぼすまでの物語。
ソウシソウアイ?
野草こたつ/ロクヨミノ
恋愛
政略結婚をすることになったオデット。
その相手は初恋の人であり、同時にオデットの姉アンネリースに想いを寄せる騎士団の上司、ランヴァルド・アーノルト伯爵。
拒否に拒否を重ねたが強制的に結婚が決まり、
諦めにも似た気持ちで嫁いだオデットだが……。
【完結】聖女が世界を呪う時
リオール
恋愛
【聖女が世界を呪う時】
国にいいように使われている聖女が、突如いわれなき罪で処刑を言い渡される
その時聖女は終わりを与える神に感謝し、自分に冷たい世界を呪う
※約一万文字のショートショートです
※他サイトでも掲載中
王宮図書館の司書は、第二王子のお気に入りです
碧井 汐桜香
恋愛
格上であるサーベンディリアンヌ公爵家とその令嬢ファメリアについて、蔑んで語るファメリアの婚約者ナッツル・キリグランド伯爵令息。
いつものように友人たちに嘆いていると、第二王子であるメルフラッツォがその会話に混ざってきた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる