元婚約者を妹に寝取られて~いちいち突っ込んでくるな!~

岡暁舟

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その7

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長い眠りから覚めたマリーは、隣に居合わせたジャックの寝姿をちらっと見た。

「よく寝ているわ。子供みたいに……」

ジャックもまた、マリーの寝顔を、子供様と例えた。

「おや、随分と早起きなんだね……まだ日が昇っていないというのに……」

「お勤めの週間かしら?」

「お勤め?なるほど、とすると君は修道院の人間なのかね?」

「まあ、そんなところよ」

「そうかそうか」

ジャックは少し嬉しそうに頷いた。

「そっちの生活はどうなんだね?煙草は吸えないし、食事だってまずいのだろう?とても耐えられる気がしないや」

「あら、そんなことはないのよ?意外と居心地はいいと思うわ」

「へえ、殺し屋が修道院を居心地がいいとは普通言わないだろうけどね……」

「まあまあ、そこは大目に見てよ。あんまりやんちゃするものだから、追い出されてしまった、というわけなの。これから自分の力で生きていかなくてはならないわけ。そして、私は一つの決心をしたの」

「へえ、どんな?」

「私はこれから冒険に出るの!」

「冒険……なるほど、そいつは面白そうだな」

「あら、よかったら、あなたもいらっしゃる?」

「ああ、本当はそうしたいところなんだけどな、俺はまだ死ぬわけにはいかないんだ」

「というと?」

「俺には3歳になる娘がいるんだ。名前はジェシカだ。俺と違って天使だよ」

「へえ、そうなんだ?」

「天使を呼び起こすには、俺が竪琴をチャリンチャリンと鳴らさなきゃならねえ。だから、今ここで死ぬわけにはいかないんだ」

「なんだ、あなたって幸せ者なんじゃない」


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「どうもそうらしいぜ。早くこの国から脱出したほうがいいな……」

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「その話、もう少し詳しく聞かせてもらえるかしら?」

マリーは二人の元に詰め寄った。
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