あなたに愛されたかっただけなのに 〜すれ違う双子の愛の行方〜

葉月

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環 ②

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ちょっとだけ本当のことを言っておこうか…

「実は俺、昔ストーカーにあっててさ、その時に助けてくれたのが早見さん。で、それから俺の事守ってくれてる」
智樹は早見が智樹専属の弁護士である事は、言わなかった。
「智樹、ストーカーあってたのかよ」
「昔な。両親も過保護だから、俺、今、車通学」
環とは同じ高校の同じ学年で、どうせバレること
だと、智樹はついでに車登校の事も言っておいた。

「車通学?凄いな」
「まーな」

俺一応、父親が大手企業の社長だし。

「車通学だと、智樹と一緒に登下校できないな」
環は少し寂しそうだ。
「⁉︎環は俺と一緒に帰りたいのか?」

まさかな…

智樹はオメガで、大企業の息子ということもあり、智樹と一緒に遊び怪我をさせるこのを怖がった他の子供の親の意図なのか?
それともいつも雅樹と一緒にいるためなのか?
またストーカー事件からは車での登下校になったためか?
智樹は今まで誰かに『一緒に帰ろう』と言われたことがなかった。

「え?俺は帰りたいけど。智樹は嫌?」
「‼︎」
智樹は戸惑った。
「俺の家と環の家、逆方向」
「それなら、俺が智樹の家経由で行けばいい」
「俺、一応大企業の社長の息子」
「?だから?」
「だから、何かあった時、責任問題になる」
「何もなかったらいいんだろ?俺といたら大丈夫」
「俺オメガだから、ヒートになった時、対応できるのか?」
「あー、俺ベータだから大丈夫」
「でも、俺のフェロモン特殊だから、ベータでもすごい反応する…」
「俺が薬持ち歩く」
「じゃあ……、じゃあ……」
智樹は環に誘われて驚いたし、嬉しかった。
だが智樹は環が一緒に登下校する事を断る口実を考えた。
一緒に帰るようになって、途中で断られるのが怖かったから。

「智樹はさ、俺と帰りたくないの?」
環は真っ直ぐ智樹を見つめる。
「帰りたくないって言ったら、嘘になるけど…」
「じゃあいいじゃん。一緒に学校行ったり、一緒に帰ろ」
「……うん……」
智樹は照れながら小さな声で返事をしたが、本当は本当に嬉しかった。
初めてできた友達みたいで。

「決まりな。明日の朝、迎えに行くから待ってて」
「うん」
智樹からの返事を貰った環は、嬉しそうに微笑んだ。
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