愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

葉月

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偶然の出会い ③

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健は優斗の言葉に少し驚いた表情をし、少し考えてから優斗に向けて首を振る。

え⁉︎

「俺、南田くんと……」

ダメ‼︎
言わないで‼︎

「ちがっ……‼︎」
優斗が健の言葉を遮ろうとした時、
「そうだ‼︎せっかくだから、みんなでお茶しませんか?」
有馬が優斗の声を遮った。
「え?お茶?なんでこのタイミング?」
田中が不思議そうに首を傾げると、
「だってこんな道の真ん中で立ち話より、そっちの方がいいのかな~って」
ニコッと有馬が笑う。
「じゃあさ、時間も時間だから、みんなで飲みに行かないか?」
今度は田中が嬉しそうに言う。
「…、えーっと…田中先輩。それはちょっと時間的に長いかな~って…」
有馬が困った顔でチラッと健を見た。

え?
どうして、健の方を見るの?

「いいじゃん。俺、南田くんと飲みたい」
「わ!」
田中は優斗にぐっと近づいた。
「‼︎先輩‼︎」
慌てて健が優斗を自分の方に引き寄せる。
「触んないでくれます?」
健が田中を睨みつける。
「なんでそんなに健が怒ってんだよ」
「だから、俺は…」
「‼︎ちょーっと待ってください‼︎」
有馬が健と田中の中に割り込むと、
「長野くん、話があります」
と、健の腕を引っ張って優斗と田中がいる場所から、少し離れたところに行き、2人で何やら話をしている。

健と有馬さん…
なに…話してるの?
俺に聞かれたくないこと?
なんだか胸が…ズキズキする。



健と有馬は何かを話し合ったようで、田中と優斗の元へ戻ってきた。
「とりあえず俺と南田くん、少しだけ先輩に付き合います」
「マジで⁉︎」
田中の顔がパァーっと明るくなる。
「でも、すぐに帰りますよ。本当に」
「わかったって。じゃあ、俺、店予約するから」
そう言い終わると田中は、急いで店に予約の電話を入れ始めた。

本当に飲みにいくの?
晩は健の家でゆっくり2人で過ごしたかったのに…
楽しみにしてたのに……

「ごめん、優斗…」
落ち込んでいる優斗の耳元で、健が囁いた。
「田中先輩、言い出したら聞かないから、少しだけ付き合って」
「…」
「すぐに帰れるようにするから、な」
健は少し困ったような表情で優斗を宥める。
「……。いいよ。わかった」
そう言ったが、優斗の胸の痛みが増していく。

ずるい。
そんな困った顔をされたら『いいよ』って言うしかないじゃん…

「ごめんな…。あと、俺たちが付き合ってることは言わないから、安心して」
健が微笑む。

え?
さっきまであんなに言おうとしてたのに、どうして急に?
俺の気持ちわかってくれたのかな?
それとも、さっき有馬さんと話してた時に、何かあった?
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