愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

葉月

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健の実家 ④

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「よかったら、召し上がって」
 晴美は優斗の前に、ショートケーキと紅茶を。
「おもたせだけど、とても美味しそうだったから…」
 そう言いながら、綺麗に盛り付けられたクッキーと焼き菓子が並ぶ。

わぁ、ショートケーキ。
ケーキの中で一番好きなんだ。

「ありがとうございます。いただきます」

あ。

 優斗が紅茶を飲もうとすると、ソーサーにスプーンと共に、スティックの砂糖が2本添えられてる。

「優斗くんはお砂糖2つって、健から聞いたの」
 微笑ましいそうに晴美が健と優斗を見る。

健、そんなことまで話していてくれたなんて…。

 大切にされていることが嬉しくて、優斗は無意識に健を見上げ、健も優斗を見た。

今日、健の実家に来させてもらって、本当によかった。

 優斗が紅茶に手を伸ばした時、
「こんにちは~」
 玄関から元気な女の人の声がした。
 するとすぐ後から、
「お邪魔します」
 優しそうな男の人の声もする。

あ、きっと健のお姉さんご夫婦だ…。

 優斗は紅茶をソーサーに置き直すと、背筋をの伸ばした。
パタパタとスリッパで廊下を歩く音がする。
「遅くなって、ごめんなさい」
「お義父さん、お義母さん、ご無沙汰しています」
 健の姉と夫、そして夫が抱っこしている男の子が部屋に入ってくる。
「斗真、おじいちゃんとおばあちゃんにご挨拶は?」
「…、おじいちゃん、おばあちゃん、こんにちは…」
 抱かれながら小さな声で挨拶すると、すぐに父親の胸で顔を隠した。

今、俺の前でリアルな天使がいる…。

 優斗は斗真の可愛さに心を一瞬奪われたが、すぐに我に返ると大急ぎで立ち上がった。
「初めまして、南田優斗といいます」
 一也と晴美にしたように挨拶をした。
「初めまして、健の姉の綾瀬よし乃です」
 微笑むと、
「初めまして、夫の聡希《としき》です」
 聡希も微笑む。
「ほら、斗真、ご挨拶は?」
「……」
 斗真は優斗の顔をチラッと見たが、恥ずかしそうに聡希の胸に顔を隠した。
「あれ?お家で練習しただろ?」
 聡希が斗真の顔を覗き込む。
「頑張れる?」
 問いかけられた斗真は、うんと頷き、くるりと優斗の方を見、
「あやせ…とうまです…」
 ゆっくりと小さな手を優斗に差し出す。
「!初めまして斗真くん。会えて嬉しいよ」
 にっこりと優斗が笑い斗真の手を握ると、嬉しそうに斗真も笑う。

あ~天使~。

「自己紹介も済んだし、みんなでお茶しましょ。斗真、優斗お兄ちゃんがゼリー持ってきてくれてるわよ」
 そう晴美がそう言うと、斗真の顔がパァ~と明るくなり「おてて、洗ってくる!」と手を洗いに行った。
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