【完結】それでも僕は貴方だけを愛してる 〜大手企業副社長秘書α×不憫訳あり美人子持ちΩの純愛ー

葉月

文字の大きさ
45 / 202

!!!! ④

しおりを挟む
「うん。俺はそんな瑞稀だから好きなんだ」

 改めて『好き』だと言われると、やはり照れてしまい、瑞稀は頬を赤らめ下を向いてしまった。

「可愛い」

 晴人が何回も、何十回も何百回も言い続けている言葉なのに、毎回初めて言われたように恥じらう瑞稀のことが本当に愛らしいと思う晴人が、瑞稀の髪にキスをする。

「!!晴人さん!ここ外です!」

 小声だが、顔を真っ赤にした驚いたように瑞稀が言う。

「誰も見てなから、大丈夫」

 今度は握った瑞稀の手の甲にキスをされ、胸がキュンとする。
 愛されていると感じる。

「晴人さん…」

 おどける晴人に苦笑いをしつつも、瑞稀はそんな晴人を見るのが好きだった。

「あれ?瑞稀、これどうした?」

 腕に残る点滴跡のシールを晴人が指差す。

剥がすの忘れてた…。

「えっと…これは…」

 今日あったことを伝えようか、瑞稀は一瞬迷った。

「実は出勤まで時間があったので、病院に行ったんです」

「え!?」

 晴人は瑞稀の体調がそんなに悪かったのかと、驚く。

「診てもらったら……」

 瑞稀は小さく息を吸い込み、

「夏バテだと言われました」

 瑞稀は元気よく言った。
 今日くだった診断結果を晴人には告げないと、瑞稀は決めたのだ。

「その時、点滴を打ってもらったんです。夏バテで病院に行くなんて、ちょっと大袈裟ですよね」

 困ったよに瑞稀は笑う。

ごめんなさい、晴人さん。
あなたに迷惑はかけたくないんです。

 聞いてしまった晴人と両親との確執。

 瑞稀自分のせいで、より悪化させたくなかった。

「ごめん…」

 瑞稀は晴人に抱きしめられる。

「瑞稀が体調悪かったの知っていたのに、何もしてやれてなくて本当にごめん…」

「晴人さん…」

 抱きしめられた腕から晴人の体温が伝わり、逞しい胸からは心音が聞こえてきそうだ。

こんなに愛されている。
愛されているのに…。

 隠し事をし、嘘をついていることに、罪悪感と晴人に対する裏切りのようなものを感じてしまう。

「夏バテなんてたいしたことないです。少し眠ったら、すぐに治ります」

 瑞稀は晴人の背中に腕を回す。

晴人さんが僕を守ってくれているように、僕もあなたのことを守っていきたいんです。
いつか妊娠このことを話せる日が来るよう、それまでに僕が晴人さんとご両親との確執をなんとかしてみせます。

 瑞稀は誓った。
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

あなたが愛してくれたから

水無瀬 蒼
BL
溺愛α×β(→Ω) 独自設定あり ◇◇◇◇◇◇ Ωの名門・加賀美に産まれたβの優斗。 Ωに産まれなかったため、出来損ない、役立たずと言われて育ってきた。 そんな優斗に告白してきたのは、Kコーポレーションの御曹司・αの如月樹。 Ωに産まれなかった優斗は、幼い頃から母にΩになるようにホルモン剤を投与されてきた。 しかし、優斗はΩになることはなかったし、出来損ないでもβで良いと思っていた。 だが、樹と付き合うようになり、愛情を注がれるようになってからΩになりたいと思うようになった。 そしてダメ元で試した結果、βから後天性Ωに。 これで、樹と幸せに暮らせると思っていたが…… ◇◇◇◇◇◇

流れる星、どうかお願い

ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる) オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年 高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼 そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ ”要が幸せになりますように” オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ 王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに! 一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが お付き合いください!

僕がそばにいる理由

腐男子ミルク
BL
佐藤裕貴はΩとして生まれた21歳の男性。αの夫と結婚し、表向きは穏やかな夫婦生活を送っているが、その実態は不完全なものだった。夫は裕貴を愛していると口にしながらも、家事や家庭の負担はすべて裕貴に押し付け、自分は何もしない。それでいて、裕貴が他の誰かと関わることには異常なほど敏感で束縛が激しい。性的な関係もないまま、裕貴は愛情とは何か、本当に満たされるとはどういうことかを見失いつつあった。 そんな中、裕貴の職場に新人看護師・宮野歩夢が配属される。歩夢は裕貴がΩであることを本能的に察しながらも、その事実を意に介さず、ただ一人の人間として接してくれるαだった。歩夢の純粋な優しさと、裕貴をありのまま受け入れる態度に触れた裕貴は、心の奥底にしまい込んでいた孤独と向き合わざるを得なくなる。歩夢と過ごす時間を重ねるうちに、彼の存在が裕貴にとって特別なものとなっていくのを感じていた。 しかし、裕貴は既婚者であり、夫との関係や社会的な立場に縛られている。愛情、義務、そしてΩとしての本能――複雑に絡み合う感情の中で、裕貴は自分にとって「真実の幸せ」とは何なのか、そしてその幸せを追い求める覚悟があるのかを問い始める。 束縛の中で見失っていた自分を取り戻し、裕貴が選び取る未来とは――。 愛と本能、自由と束縛が交錯するオメガバースの物語。

僕の幸せは

春夏
BL
【完結しました】 【エールいただきました。ありがとうございます】 【たくさんの“いいね”ありがとうございます】 【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】 恋人に捨てられた悠の心情。 話は別れから始まります。全編が悠の視点です。

ただ愛されたいと願う

藤雪たすく
BL
自分の居場所を求めながら、劣等感に苛まれているオメガの清末 海里。 やっと側にいたいと思える人を見つけたけれど、その人は……

金曜日の少年~「仕方ないよね。僕は、オメガなんだもの」虐げられた駿は、わがまま御曹司アルファの伊織に振り回されるうちに変わってゆく~

大波小波
BL
 貧しい家庭に育ち、さらに第二性がオメガである御影 駿(みかげ しゅん)は、スクールカーストの底辺にいた。  そんな駿は、思いきって憧れの生徒会書記・篠崎(しのざき)にラブレターを書く。  だが、ちょっとした行き違いで、その手紙は生徒会長・天宮司 伊織(てんぐうじ いおり)の手に渡ってしまった。  駿に興味を持った伊織は、彼を新しい玩具にしようと、従者『金曜日の少年』に任命するが、そのことによってお互いは少しずつ変わってゆく。

あなたは僕の運命なのだと、

BL
将来を誓いあっているアルファの煌とオメガの唯。仲睦まじく、二人の未来は強固で揺るぎないと思っていた。 ──あの時までは。 すれ違い(?)オメガバース話。

今からレンタルアルファシステムを利用します

夜鳥すぱり
BL
大学2年の鳴水《なるみ》は、ずっと自分がオメガであることを隠して生きてきた。でも、年々つらくなる発情期にもう一人は耐えられない。恋愛対象は男性だし、男のアルファに会ってみたい。誰でも良いから、定期的に安全に話し相手をしてくれる人が欲しい。でもそんな都合のいい人いなくて、考えあぐねた結果たどり着いた、アプリ、レンタルアルファシステム。安全……だと思う、評価も星5で良いし。うん、じゃ、お問い合わせをしてみるか。なるみは、恐る恐るボタンを押すが───。 ◆完結済みです。ありがとうございました。 ◆表紙絵を花々緒さんが描いてくださりました。カッコいい雪夜君と、おどおど鳴水くんです。可愛すぎますね!

処理中です...