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告白 ②
「それで、どうして俺の前から急にいなくなったんだ?俺たち、あんなにうまくいっていたじゃないか?なのにどうして……。もしかして、母さんのことが原因なのか?手切れ金が欲しかったのか?」
当時を思い出したのか、晴人の声が震える。
「ち、違います!」
「じゃあなに?」
「手切れ金なんて欲しくなかった。ずっと晴人さんと一緒にいたかった。でも僕はみんなを不幸にする。みんなのそばにいてはいけないんです」
「それで、瑞稀はの俺のことがいらなかったんだ」
「そんなこと!」
「『そんなことないって?』俺は、瑞稀がいなくなって苦しんだ。今、この話を聞くまで立ち直れないと思っていた」
「……」
「じゃあどうして再会した後、いう機会は何度もあったのに、千景君が俺の子供だって言わなかったんだ?」
「それは、もし話してしまったら、千景が晴人さんの子供だ旦那様や奥様が知れば、千景を連れて行ってしまうのかも知れないと思って」
「俺は関係ないよね」
「晴人さんは僕のことを恨んでいるから、千景を連れ去ってしまうのかと思って……。僕の気持ちだけで言えませんでした。晴人さんにも千景にも言えませんでした」
瑞稀は罪悪感でいっぱいだ。
「俺がそんなこと、すると思った?」
晴人は瑞稀を抱きしめる。
「そんなことしない。ずっと瑞稀と千景君と一緒にいたい。瑞稀から千景君を取り上げたりしない」
「!!」
「こんな形じゃなくて、本当のことを知りたかった。本当は千景くんの病気の話を聞く前に、もしかしたら? って思うことがあったんだ」
「え?」
「瑞稀がヒートになった日、俺の家で休んだだろ? その時、たまたま瑞稀のスマホに手が当たって、スマホのロック画面が出てきたんだ」
「!」
「その時、瑞稀と千景君が一緒に写ってる写真が出てきて……。千景君は瞳の色以外、俺の幼い頃にそっくりだった。その時『もしかしたら?』っって思ったんだ」
「……」
「だから瑞稀に『千景君の本当の父親は誰?』って聞いたんだ。でも瑞稀は何も教えてくれなかった」
「それは……」
その言葉の続きが出てこない。
「瑞稀、俺は今までも今でも瑞稀のことを愛してる。それだけはこの先、一生変わらない。千景君が俺の子供だと知っても、絶対に瑞稀から千景君を取り上げたりしない。約束する。だからどうか教えてえほしい。瑞稀の本当の気持ちを」
晴人は瑞稀の顔をしっかりと見た。
「僕は……、晴人さんと出会ってからずっと晴人さんだけを愛してきました。それは今でもこれからも変わりません。ずっとそばにいたいです……」
晴人の前から姿を消してから、ずっと思い続けてきたことを、瑞稀はやっと素直に言葉にできた。
ずっと胸に大きな石のようなものがつっかえていたようだった。
だが、その石がみるみる溶けていくようだ。
今まで以上に晴人を好きな気持ちが溢れてくる。
今まで以上に、晴人の隣りにいたいという気持ちが溢れてくる。
晴人と千景と3人で一緒にいたい。
千景に『千景のパパは晴人さんだよ』と言ってやりたい。
当時を思い出したのか、晴人の声が震える。
「ち、違います!」
「じゃあなに?」
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「そんなこと!」
「『そんなことないって?』俺は、瑞稀がいなくなって苦しんだ。今、この話を聞くまで立ち直れないと思っていた」
「……」
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「俺は関係ないよね」
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「俺がそんなこと、すると思った?」
晴人は瑞稀を抱きしめる。
「そんなことしない。ずっと瑞稀と千景君と一緒にいたい。瑞稀から千景君を取り上げたりしない」
「!!」
「こんな形じゃなくて、本当のことを知りたかった。本当は千景くんの病気の話を聞く前に、もしかしたら? って思うことがあったんだ」
「え?」
「瑞稀がヒートになった日、俺の家で休んだだろ? その時、たまたま瑞稀のスマホに手が当たって、スマホのロック画面が出てきたんだ」
「!」
「その時、瑞稀と千景君が一緒に写ってる写真が出てきて……。千景君は瞳の色以外、俺の幼い頃にそっくりだった。その時『もしかしたら?』っって思ったんだ」
「……」
「だから瑞稀に『千景君の本当の父親は誰?』って聞いたんだ。でも瑞稀は何も教えてくれなかった」
「それは……」
その言葉の続きが出てこない。
「瑞稀、俺は今までも今でも瑞稀のことを愛してる。それだけはこの先、一生変わらない。千景君が俺の子供だと知っても、絶対に瑞稀から千景君を取り上げたりしない。約束する。だからどうか教えてえほしい。瑞稀の本当の気持ちを」
晴人は瑞稀の顔をしっかりと見た。
「僕は……、晴人さんと出会ってからずっと晴人さんだけを愛してきました。それは今でもこれからも変わりません。ずっとそばにいたいです……」
晴人の前から姿を消してから、ずっと思い続けてきたことを、瑞稀はやっと素直に言葉にできた。
ずっと胸に大きな石のようなものがつっかえていたようだった。
だが、その石がみるみる溶けていくようだ。
今まで以上に晴人を好きな気持ちが溢れてくる。
今まで以上に、晴人の隣りにいたいという気持ちが溢れてくる。
晴人と千景と3人で一緒にいたい。
千景に『千景のパパは晴人さんだよ』と言ってやりたい。
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