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第1章 彼女の力が世界に知れ渡る
第9話 冗談のつもりだったんだよ。
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翌朝。
窓から差し込む朝日が眩しくて目が覚めた。
目覚まし時計の音に急かされながら起こされるのと違って、気持ちのいい朝を迎えることができた。ホント異世界最高です。
「んっー!」
両手を上げておもいっきりノビをする。
「ミサキちゃーん!朝食作ったんだけど、一緒にどうかしらー?」
「あっ!いただきます!」
ベットを降りて部屋をでると、美味しそうなニオイが漂ってきた。
昨日メアリーさんがごちそうしてくれた食事はとても美味しかった。朝食も楽しみだ。
「おはよー。メアリーさん。朝食までありがとうございま......。 えっ?」
居間に入ると、なぜかグレンさんとメアリーさんが私をみて目を大きく見開いた。
メイちゃんもご飯を食べる手を止めて、目をパチパチさせながら首をかしげる。
えっ。なにこの反応。
変な寝癖でもついちゃった?
両手で頭を触って確認してみるが、そこまで変なクセはついていなかった。
メイちゃんは椅子から立ち上がると、私の前までトコトコと歩いてくる。不思議そうに私を見つめながら、
「おねーたん。だーれ?」
「えっ!?」
まさか知らない人扱いされるとは思っていなかったので、驚いてなかなか言葉がでてこない。
「誰だお前。どうやって入ってきた?」
グレンさんも険しい顔で椅子から立ち上がると、威圧をかけながら私に詰め寄ってくる。
「えっ!? ち、ちょっと待って!」
私が困惑しながら一歩後ろに下がると、同時にメアリーさんが首をかしげながら口を開いた。
「あら?もしかしてミサキちゃんなのかしら?」
「そうだよ!なんで疑問形なの!」
「マジかよ。本当に嬢ちゃんなのか?」
「グレンさん。もうボケが......」
「きてねえよッ!!」
なんでこんなことになったんだろう。
あっ。スッピンだから?
いやでもお風呂に入った後に、みんなと会ってるもんなあ。
私が困惑しながら首を傾げていると、メイちゃんが私を指差しながら、
「わぁー! おねーたん綺麗な黒髪だぁ!」
「えっ? 黒髪?」
「まさか嬢ちゃん気づいていないのか?」
「なにが?」
「なにがって。まるっきり別人になってんぞ? どうなってんだそれ。」
「──えっ!?」
「嬢ちゃん。うちには手鏡しかねえが、ちょっとこれ見てみろ。」
「あ、ありがとう。」
グレンさんから手鏡を受け取って、恐る恐る覗いてみる。
「わ、私が写ってる。」
「いや当たり前だろっ!嬢ちゃんもとうとうボケたか?」
「ボケてないよっ!」
グレンさんがニヤニヤしながら私を見つめてくる。
グレンさんめえ......。
さっきのお返しをしてきたなあ。
グレンさんに内心イライラしながら、原因について考えてみる。
神代行のフォルスさんに私はなんていったけ?確かこのゲームの騎士の格好をしたキャラクターがいいって言ったよね?アイテムと装備もつけて。じゃあなんでこんな......。
──いや違う。私はあの時たしか。
〈私のやってるゲームのキャラのステータスとスキルを持っていくことはできる?〉
そうだ。ゲームのキャラクターでとは言ってないんだ。じゃあもしかして......。
私はアイテムボックスから鎧を取り出して、その場で鎧をつけてからもう一度鏡を覗き込んだ。
鏡には赤髪の可愛いらしい騎士の姿が写っていた。見た目装備って現実だとこうなるんだ。これは便利かもしれない。鎧さえ脱いじゃえば私がこの騎士の女性と、同一人物なんて誰にも分からないじゃん。
「ふわあああっ! おねーたんがおねーたんになったっ!」
メイちゃんの可愛らしい驚きの声が部屋の中に響き渡り、呆然としてたグレンさんが、その声にハッとして我に返った。
「こいつは驚いた。それなら昨日の問題も解決なんじゃねえか?」
「あっ。グレンさんもやっぱりそう思う?」
「ああ。赤髪に騎士の姿しか報告書にもなかったしな。他にこのことを知ってる奴はいるのか?」
「いやグレンさん達だけだね。と言うことはグレンさん達を......。」
私は口元をニヤリと歪ませながらグレンさんを見つめた。もちろん演技だよ! さすがにここまで良くしてくれた人達に酷い真似はできないよ!!
グレンさんは青い顔をしながら、メイちゃんを庇うように自分の後ろに引き寄せた。
メイちゃんも不安そうな顔でグレンさんに抱きつく。
「お、おい! 嬢ちゃん落ち着け! 俺たちは誰にも話さねえよッ!」
どうしよう。冗談って言いづらくなった。
本気にするとは思ってなかったから、軽い気持ちでやっただけなのに。
物凄く心が痛くなってきた......。
「──ごめんなさい。冗談のつもりだったんです。」
「笑えねえんだよ──ッ!!」
「はい。本当にごめんなさい。」
グレンさんは呆れた顔で大きく溜息をつく。
「はあ......。嬢ちゃんは草原で自分がやったことを自覚したほうがいいと思うぞ?」
「はい......。」
「ふふふっ。あなた。反省してるみたいだしもういいでしょう?ほら、ミサキちゃんもここに座って。朝食にしましょ?」
メアリーさんは優しく微笑みながら椅子を引くと、私に向かって手招きをしてくれた。
「そうだな。朝食にするか!
「うん。ホントごめんね?」
「もうきにすんな!」
メアリーさんとグレンさんに感謝しながら席に座り、美味しい食事をごちそうになりました。
この後はギルドにいかないとね!
窓から差し込む朝日が眩しくて目が覚めた。
目覚まし時計の音に急かされながら起こされるのと違って、気持ちのいい朝を迎えることができた。ホント異世界最高です。
「んっー!」
両手を上げておもいっきりノビをする。
「ミサキちゃーん!朝食作ったんだけど、一緒にどうかしらー?」
「あっ!いただきます!」
ベットを降りて部屋をでると、美味しそうなニオイが漂ってきた。
昨日メアリーさんがごちそうしてくれた食事はとても美味しかった。朝食も楽しみだ。
「おはよー。メアリーさん。朝食までありがとうございま......。 えっ?」
居間に入ると、なぜかグレンさんとメアリーさんが私をみて目を大きく見開いた。
メイちゃんもご飯を食べる手を止めて、目をパチパチさせながら首をかしげる。
えっ。なにこの反応。
変な寝癖でもついちゃった?
両手で頭を触って確認してみるが、そこまで変なクセはついていなかった。
メイちゃんは椅子から立ち上がると、私の前までトコトコと歩いてくる。不思議そうに私を見つめながら、
「おねーたん。だーれ?」
「えっ!?」
まさか知らない人扱いされるとは思っていなかったので、驚いてなかなか言葉がでてこない。
「誰だお前。どうやって入ってきた?」
グレンさんも険しい顔で椅子から立ち上がると、威圧をかけながら私に詰め寄ってくる。
「えっ!? ち、ちょっと待って!」
私が困惑しながら一歩後ろに下がると、同時にメアリーさんが首をかしげながら口を開いた。
「あら?もしかしてミサキちゃんなのかしら?」
「そうだよ!なんで疑問形なの!」
「マジかよ。本当に嬢ちゃんなのか?」
「グレンさん。もうボケが......」
「きてねえよッ!!」
なんでこんなことになったんだろう。
あっ。スッピンだから?
いやでもお風呂に入った後に、みんなと会ってるもんなあ。
私が困惑しながら首を傾げていると、メイちゃんが私を指差しながら、
「わぁー! おねーたん綺麗な黒髪だぁ!」
「えっ? 黒髪?」
「まさか嬢ちゃん気づいていないのか?」
「なにが?」
「なにがって。まるっきり別人になってんぞ? どうなってんだそれ。」
「──えっ!?」
「嬢ちゃん。うちには手鏡しかねえが、ちょっとこれ見てみろ。」
「あ、ありがとう。」
グレンさんから手鏡を受け取って、恐る恐る覗いてみる。
「わ、私が写ってる。」
「いや当たり前だろっ!嬢ちゃんもとうとうボケたか?」
「ボケてないよっ!」
グレンさんがニヤニヤしながら私を見つめてくる。
グレンさんめえ......。
さっきのお返しをしてきたなあ。
グレンさんに内心イライラしながら、原因について考えてみる。
神代行のフォルスさんに私はなんていったけ?確かこのゲームの騎士の格好をしたキャラクターがいいって言ったよね?アイテムと装備もつけて。じゃあなんでこんな......。
──いや違う。私はあの時たしか。
〈私のやってるゲームのキャラのステータスとスキルを持っていくことはできる?〉
そうだ。ゲームのキャラクターでとは言ってないんだ。じゃあもしかして......。
私はアイテムボックスから鎧を取り出して、その場で鎧をつけてからもう一度鏡を覗き込んだ。
鏡には赤髪の可愛いらしい騎士の姿が写っていた。見た目装備って現実だとこうなるんだ。これは便利かもしれない。鎧さえ脱いじゃえば私がこの騎士の女性と、同一人物なんて誰にも分からないじゃん。
「ふわあああっ! おねーたんがおねーたんになったっ!」
メイちゃんの可愛らしい驚きの声が部屋の中に響き渡り、呆然としてたグレンさんが、その声にハッとして我に返った。
「こいつは驚いた。それなら昨日の問題も解決なんじゃねえか?」
「あっ。グレンさんもやっぱりそう思う?」
「ああ。赤髪に騎士の姿しか報告書にもなかったしな。他にこのことを知ってる奴はいるのか?」
「いやグレンさん達だけだね。と言うことはグレンさん達を......。」
私は口元をニヤリと歪ませながらグレンさんを見つめた。もちろん演技だよ! さすがにここまで良くしてくれた人達に酷い真似はできないよ!!
グレンさんは青い顔をしながら、メイちゃんを庇うように自分の後ろに引き寄せた。
メイちゃんも不安そうな顔でグレンさんに抱きつく。
「お、おい! 嬢ちゃん落ち着け! 俺たちは誰にも話さねえよッ!」
どうしよう。冗談って言いづらくなった。
本気にするとは思ってなかったから、軽い気持ちでやっただけなのに。
物凄く心が痛くなってきた......。
「──ごめんなさい。冗談のつもりだったんです。」
「笑えねえんだよ──ッ!!」
「はい。本当にごめんなさい。」
グレンさんは呆れた顔で大きく溜息をつく。
「はあ......。嬢ちゃんは草原で自分がやったことを自覚したほうがいいと思うぞ?」
「はい......。」
「ふふふっ。あなた。反省してるみたいだしもういいでしょう?ほら、ミサキちゃんもここに座って。朝食にしましょ?」
メアリーさんは優しく微笑みながら椅子を引くと、私に向かって手招きをしてくれた。
「そうだな。朝食にするか!
「うん。ホントごめんね?」
「もうきにすんな!」
メアリーさんとグレンさんに感謝しながら席に座り、美味しい食事をごちそうになりました。
この後はギルドにいかないとね!
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