異世界転生したら宇宙の帝王になった件~俺は今日も最強ハーレム部隊を作ってる~

こうたろ

文字の大きさ
5 / 7

第5話「博士が遺したもの」

しおりを挟む
 メインスクリーンに映るフィリア。背後には漆黒の宇宙空間が広がり、微細なデブリが銀河の粒子のように流れている。

《殿下反乱勢力の配置図です》

 ホログラムで展開されるデータ。
 アヤトの眉が跳ね上がる。超高速思考が自動的にマッピングを開始する。
 第七拠点外縁部の地下施設に密集する赤いマーク——反乱勢力の識別信号。

「確認した。フィリアは一度帰還して補給だ」

《了解しました》

 通信が途切れると同時にアヤトは立ち上がった。

「エリアル、バリアントのチェックを迅速に」

「はい殿下!」

 エリアルが命じる前にアヤトはブリッジを出ていく。
 


 《ドラグーン》のコクピットでアヤトは魔力炉を温める。
 モニターに反乱勢力の分布図が映る。

「問題は……なぜこの場所を選んだのかということだ」

 超高速思考が過去の戦術データと比較する。
 通常ならもっと広大な惑星を選ぶはずなのに、こんな辺境の廃墟化した拠点を……

「何かがある」

 考えているうちにフェリアが帰還する。機体はすぐに点検に入った。

「フィリア、補給が終わったら私のサポートにつけ」

「はい殿下」


 少しばかり硬い返事だった。
 顔も少し赤い。

「どうした?」

「あ、いえ……」

 距離を置くフィリア。珍しい反応だ。

「その……汗臭いので」

 ふっとアヤトの口元が緩む。

「気にすることないでしょ」

 アヤトはフィリアを抱き寄せて頬にキスをする。

「へ、陛下……こんなとこで……///」

「誰も見てないよ」

 アヤトが首筋に舌を這わせるとフィリアがぴくりと痙攣する。

「あの……殿下……これから戦闘なので……」

「わかってる」

 軽く口づけして離れると、フィリアは耳まで真っ赤だった。




 《ドラグーン》は《メテオストライカー》から発進して宇宙を疾走する。

 目的地は反乱勢力が占拠する第七拠点。
 その前には反乱勢力のバリアントが展開している。

≪接触まで10秒≫

 フィリアの通信が入る。

「フィリアは後方に。援護よろしく」

≪……わかりました≫

 戦闘開始。

 《ドラグーン》のシールドが展開する。
 敵バリアントは十数機。

「まずはお手並み拝見だ」

 超高速思考が敵の構成を分析する。
 敵バリアントは高機動だが攻撃精度は低い。
 他の機体はさらに脆い。

 アヤトは急旋回。敵機が追尾するが軌道が安定しない。
 アヤトは一機ずつロックオンしていく。

 敵機からビームライフルが放たれる。
 アヤトは最小限の動作で回避し反撃。一機撃墜。

 残りは混乱している。
 そこへフィリア機が支援射撃。

≪命中確認!≫

 フィリアもいい感じだ
 さらに接近戦を挑む反乱勢力機を次々と撃破。
 残りわずかになったとき……

≪警告! エネルギー反応上昇中!≫

 拠点内部から強力な魔力波形。
 これはバリアントでもない。大型ユニット。

≪殿下! 第七拠点熱源反応!≫

 次の瞬間、拠点の壁を突き破って高エネルギー砲が発射された。

「危なっ!?」

 《ドラグーン》は急速離脱。高エネルギーは《ドラグーン》を掠めて遥か遠方に消える。
 拠点を振り返ると、岩壁が抉れ巨大な砲身が露出していた。

「あれは……まさか」

 アヤトの超高速思考が警鐘を鳴らす。
 データベースに一致する記録。
 ヴァレス博士が設計した未完成の試作兵器。

≪殿下! バリアント隊が後退開始!≫

 反乱勢力が撤退を始めた。
 逃がすわけにはいかない。

「フィリア、俺たちで試作兵器を破壊する。他は反乱勢力の追撃だ。博士を確保している可能性が高い。基地は捨てる。どっちみちあれで暴れたら原型持たないでしょ」

≪了解しました!≫

 《ドラグーン》は超加速で拠点へ接近する。

 拠点入口付近に残された数機のバリアントが必死の抵抗を試みるがアヤトは一切無視。そのまま試作兵器に相対する。

 直径数十メートルはあろうかという巨体。既に次弾の充填が始まっている。
 副砲で弾幕をも展開してくる。アヤトとフィリアは難なく躱すが、反乱勢力のバリアントは被弾して爆散していく。敵味方の識別は無いようだ。

「時間が無いな」

 アヤトはライフルを構える。指向性を持つ魔力弾を砲口めがけて連射する。

 敵砲塔が揺れるがまだ撃破には至らない。

≪殿下!≫

 フィリアがロングライフルを放つ。弾頭が砲身内部に入り込み内側から爆破。砲塔の一部が崩壊した。

 試作兵器は揺れ、動きを一時停止するが、アームを展開して二人に襲い掛かる。

「動力炉を破壊しないとダメか……」

 敵兵器が全方位に無数のレーザー光線を放つ。

 全ての射線を予測し最小限の動きで回避。スラスターの推進力が機体を震わせる。

 敵は反応が追いつかない。

「フィリア、注意を引いていて……貫通させる」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

兄貴のお嫁さんは異世界のセクシー・エルフ! 巨乳の兄嫁にひと目惚れ!!

オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》
ファンタジー
夏休み前、友朗は祖父の屋敷の留守を預かっていた。 その屋敷に兄貴と共に兄嫁が現れた。シェリーと言う名の巨乳の美少女エルフだった。 友朗はシェリーにひと目惚れしたが、もちろん兄嫁だ。好きだと告白する事は出来ない。 兄貴とシェリーが仲良くしているのを見ると友朗は嫉妬心が芽生えた。 そして兄貴が事故に遭い、両足を骨折し入院してしまった。 当分の間、友朗はセクシー・エルフのシェリーとふたりっきりで暮らすことになった。

趣味で人助けをしていたギルマス、気付いたら愛の重い最強メンバーに囲まれていた

歩く魚
ファンタジー
働きたくない元社畜、異世界で見つけた最適解は――「助成金で生きる」ことだった。 剣と魔法の世界に転生したシンは、冒険者として下積みを積み、ついに夢を叶える。 それは、国家公認の助成金付き制度――ギルド経営によって、働かずに暮らすこと。 そして、その傍で自らの歪んだ性癖を満たすため、誰に頼まれたわけでもない人助けを続けていたがーー 「ご命令と解釈しました、シン様」 「……あなたの命、私に預けてくれるんでしょ?」 次第にギルドには、主人公に執着するメンバーたちが集まり始め、気がつけばギルドは、愛の重い最強集団になっていた。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

貞操逆転世界に転生してイチャイチャする話

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が自分の欲望のままに生きる話。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~

榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。 彼はその日から探索者――シーカーを目指した。 そして遂に訪れた覚醒の日。 「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」 スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。 「幸運の強化って……」 幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。 そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。 そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。 だが彼は知らない。 ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。 しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。 これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。

処理中です...