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2章 新生活スタート
47 等価交換
⚠︎attention!
健全ではない表現が入ります。
背後にご注意ください。
苦手な方は次のページよりお読みいただいてもストーリー進行上問題ございません。
************
「はぁっ…」
バールさんは傅いた姿勢のまま、こちらを悩ましげな声を上げる。
特に俺が何かをしているわけではなく、バールさん自身が体を擦り付けているのだ。
それだけでなく、自重なんて忘れてきたかのように、俺の足にキスを落とし続けている。
何かを乞うように見上げてくる視線に、心の深いところでチリッとした刺激を感じた。
その感情を理解しまいと、慌ててバールさんを振り切る。
と、状況的に蹴り上げてしまう形になった。
「…っぐ」
「あ、すみま…うわぁ」
思わず心配しかけたが、バールさんの様子を見て瞬時に思い直した。
その細い体躯は痛みに悶絶するように縮こまったが、顔には笑みが浮かんでいたのだ。
本当に、なんなんだこの人…。
バレないように溜息をつきながら部屋を見回し、手っ取り早くバールさんを落ち着かせる方法を探る。
一発入魂!的なツールを期待していたが、この教室は座学専門のため、これと言って役に立ちそうなものはない。
なにか萎えそうなもの…あ、そうか。
そこで俺はピンとくる、優しくすれば嫌がるんだった、と。
「バールさん、足の上に乗ってください。」
「っは?」
「ほら、早く」
求められるまま、機械的に痛みや苦しみを与えてきた俺が、こうした行為中にバールさんを人として扱うような要望を伝えること自体が珍しいのだ。
…この程度で、と思われるかもしれないが。いつもモノのように扱われたがるから、温度差で目が回っているだろう。
とはいえ、今この状態で見せられる最大限の優しさは、冷たい床から引き離すことぐらいだが。
バールさんは、目を丸くしつつ、思い詰めたような表情で太ももに乗り上げてくる。
その動作は緩慢で、あまり気乗りしていないようだった。
「あぁ、汚れてしまう…」
息を溢すように呟かれた小声は、微かな音となって耳に届く。
(ああ、なんだ…そういうことか)
「バールさん、貴方のことを嫌うほど貴方のことを知らないんですよ。それに…」
先ほどまで床に縮こまっていたためか、バールさんの髪に付着していた紙の屑を指で絡めとる。
(…取れたな)
「っ」
「(あ、話しの途中だった)…それに、貴方は繊細で美しいですよ」
「ぁう…」
膝の上に乗らせたことで、至近距離でその顔を見つめることとなる。
バールさんの黒曜石のように暗く輝く髪と、赤く上気した白い肌と潤んだ瞳、そして唇。
全てがしっとりと熱を持っていて、目のやりどころに困ってしまう色香だろう。一般的には。
(…まあ、俺は困らないんだけど)
こちとら世界を跨いでいるんだし、ちょっとのことでは動じない。
ただ、整い過ぎた鋭利な美貌は、どこか違う世界の話のようで、目の前で呼吸をしているという実感が湧かない。
本当にここに存在してるのか?なんて的外れな疑問を持ってしまった俺は、黒い服に隠れた、滑らかな腰の曲線に指を這わせる。
「んっ…ぁ」
「バールさんって、本当に全身整っていますよね。セシルさんとはまた違う美しさというか…?」
「ごしゅ…少年ッ!」
セシル、という名前を出した瞬間に凄い勢いで睨み付けられた。
いつもは見せないような、反抗的な目付き。彼の知らなかった一面をもっと見たくなり、また口を開く。
「セシルさんも、こうして眉間を解してあげると顔を真っ赤にしたよなあ…」
「もう、やめ…て」
「余裕ないですね」
バールさんの肩を軽く引き寄せ、鼓動を聞く。ちょうど子供をあやす姿勢だ。
抵抗する背をポンポンと軽く叩く。
その間も、腰や腹を軽く擽る。
そんなことをしていると、先ほどまでの威勢を引っ込めて、俺の指の刺激に耐えているバールさんの表情が目に入った。
目を閉じたのに、やり過ごせない刺激に呑まれているのが、睫毛の震えで分かる。
(もっと甘やかすか。)
ゆっくりと毛並みを整えるかのように、手櫛で髪を整えていく。
髪の間を通る指が、時折耳に擦れるのか、細い身体を跳ねさせた。
触っているだけなのに、随分と盛り上がっているな。
「あ、ふ…ぁ」
「ここ、撫でられるの好きなんですか?」
「やっ、やだ…痛くしてくれ…っん」
首元のチョーカーを軽く擦って揺らす。
その些細な刺激さえも、バールさんのもどかしさに繋がっているらしい。
いやいやと首を振りまくっている。
こうなれば最終手段。いつものマーナが喜ぶスポットを探し出す。
(あ、でもバールさん人間だしな…まあ、ここでいいか。)
ナチュラルにバールさんを獣扱いにしつつ体に触れる。
恥骨周辺のあたりを緩く撫でて、ぎゅっと指で押し込んで…。
「まあ、綺麗でも汚くても、なんでもいいです。バールさんは優しくて大事な私の先生ですから」
「っ、んあ」
「ね?だからいい子にしてください」
「…は、い」
そう囁くと、触れた体がビクッと大きく震え、クタリと力が抜ける。
(…よし、ひと段落。)
…俺はマーナに早く帰宅せよと命令を受けているわけだ。
よって、さっさとここから脱したいのだけど。
…次なる課題は、置物と化したバールさんを膝から退かすことだな。
人知れず、またため息が出た。
健全ではない表現が入ります。
背後にご注意ください。
苦手な方は次のページよりお読みいただいてもストーリー進行上問題ございません。
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「はぁっ…」
バールさんは傅いた姿勢のまま、こちらを悩ましげな声を上げる。
特に俺が何かをしているわけではなく、バールさん自身が体を擦り付けているのだ。
それだけでなく、自重なんて忘れてきたかのように、俺の足にキスを落とし続けている。
何かを乞うように見上げてくる視線に、心の深いところでチリッとした刺激を感じた。
その感情を理解しまいと、慌ててバールさんを振り切る。
と、状況的に蹴り上げてしまう形になった。
「…っぐ」
「あ、すみま…うわぁ」
思わず心配しかけたが、バールさんの様子を見て瞬時に思い直した。
その細い体躯は痛みに悶絶するように縮こまったが、顔には笑みが浮かんでいたのだ。
本当に、なんなんだこの人…。
バレないように溜息をつきながら部屋を見回し、手っ取り早くバールさんを落ち着かせる方法を探る。
一発入魂!的なツールを期待していたが、この教室は座学専門のため、これと言って役に立ちそうなものはない。
なにか萎えそうなもの…あ、そうか。
そこで俺はピンとくる、優しくすれば嫌がるんだった、と。
「バールさん、足の上に乗ってください。」
「っは?」
「ほら、早く」
求められるまま、機械的に痛みや苦しみを与えてきた俺が、こうした行為中にバールさんを人として扱うような要望を伝えること自体が珍しいのだ。
…この程度で、と思われるかもしれないが。いつもモノのように扱われたがるから、温度差で目が回っているだろう。
とはいえ、今この状態で見せられる最大限の優しさは、冷たい床から引き離すことぐらいだが。
バールさんは、目を丸くしつつ、思い詰めたような表情で太ももに乗り上げてくる。
その動作は緩慢で、あまり気乗りしていないようだった。
「あぁ、汚れてしまう…」
息を溢すように呟かれた小声は、微かな音となって耳に届く。
(ああ、なんだ…そういうことか)
「バールさん、貴方のことを嫌うほど貴方のことを知らないんですよ。それに…」
先ほどまで床に縮こまっていたためか、バールさんの髪に付着していた紙の屑を指で絡めとる。
(…取れたな)
「っ」
「(あ、話しの途中だった)…それに、貴方は繊細で美しいですよ」
「ぁう…」
膝の上に乗らせたことで、至近距離でその顔を見つめることとなる。
バールさんの黒曜石のように暗く輝く髪と、赤く上気した白い肌と潤んだ瞳、そして唇。
全てがしっとりと熱を持っていて、目のやりどころに困ってしまう色香だろう。一般的には。
(…まあ、俺は困らないんだけど)
こちとら世界を跨いでいるんだし、ちょっとのことでは動じない。
ただ、整い過ぎた鋭利な美貌は、どこか違う世界の話のようで、目の前で呼吸をしているという実感が湧かない。
本当にここに存在してるのか?なんて的外れな疑問を持ってしまった俺は、黒い服に隠れた、滑らかな腰の曲線に指を這わせる。
「んっ…ぁ」
「バールさんって、本当に全身整っていますよね。セシルさんとはまた違う美しさというか…?」
「ごしゅ…少年ッ!」
セシル、という名前を出した瞬間に凄い勢いで睨み付けられた。
いつもは見せないような、反抗的な目付き。彼の知らなかった一面をもっと見たくなり、また口を開く。
「セシルさんも、こうして眉間を解してあげると顔を真っ赤にしたよなあ…」
「もう、やめ…て」
「余裕ないですね」
バールさんの肩を軽く引き寄せ、鼓動を聞く。ちょうど子供をあやす姿勢だ。
抵抗する背をポンポンと軽く叩く。
その間も、腰や腹を軽く擽る。
そんなことをしていると、先ほどまでの威勢を引っ込めて、俺の指の刺激に耐えているバールさんの表情が目に入った。
目を閉じたのに、やり過ごせない刺激に呑まれているのが、睫毛の震えで分かる。
(もっと甘やかすか。)
ゆっくりと毛並みを整えるかのように、手櫛で髪を整えていく。
髪の間を通る指が、時折耳に擦れるのか、細い身体を跳ねさせた。
触っているだけなのに、随分と盛り上がっているな。
「あ、ふ…ぁ」
「ここ、撫でられるの好きなんですか?」
「やっ、やだ…痛くしてくれ…っん」
首元のチョーカーを軽く擦って揺らす。
その些細な刺激さえも、バールさんのもどかしさに繋がっているらしい。
いやいやと首を振りまくっている。
こうなれば最終手段。いつものマーナが喜ぶスポットを探し出す。
(あ、でもバールさん人間だしな…まあ、ここでいいか。)
ナチュラルにバールさんを獣扱いにしつつ体に触れる。
恥骨周辺のあたりを緩く撫でて、ぎゅっと指で押し込んで…。
「まあ、綺麗でも汚くても、なんでもいいです。バールさんは優しくて大事な私の先生ですから」
「っ、んあ」
「ね?だからいい子にしてください」
「…は、い」
そう囁くと、触れた体がビクッと大きく震え、クタリと力が抜ける。
(…よし、ひと段落。)
…俺はマーナに早く帰宅せよと命令を受けているわけだ。
よって、さっさとここから脱したいのだけど。
…次なる課題は、置物と化したバールさんを膝から退かすことだな。
人知れず、またため息が出た。
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