【R20】螺旋の果て

螺旋の記憶

⑩因果の中:解放

それはリビングで外されました。

全裸…
両手で膝を持ち、ソファーに座っている。

『もっと、脚を拡げなさい。』

Ｍ字に大きく脚を開き、女の花びらを旦那様に晒(ｻﾗ)している。

二週間ほど金属の壁で拘束されていた花びら。

旦那様は、花びらには触れてくださらない。

縮(ﾁﾁﾞ)れた陰毛を整えて下さっている。

『服を着てきなさい。全身、下着も全て、白いシルクの物にしなさい。』

寝室の奥のクローゼット。

旦那様の御要望は、察しがついた。

シンプルなデザインのランジェリー。

ランジェリーの光沢が、身体の曲線を表す。

ガーターストッキングも白いシルク。

薄いブラウスとタイトスカート。

白いベルト。

白いハイヒール。

汚れた淑女は、リビングで待つ主の元へ向かいました。

旦那様は、真っ黒な装い。

薄いシルクのシャツにレザージャケットとパンツ。

今日は、旦那様の運転。

外装も内装も黒いスポーツカーに、助手席の白い女だけが光るように映える。

いつもなら…
ボンデージスーツか…バイブレーター…

今日は…普通の女。

…旦那様？今日は、どこへ？…

『あぁ、食事をしに行く。』

…え？２人でですか？…

『いや、お前を待ってる人達がいる。』

…どなたですか？…

『お前のファンだよ。』

…ファン？…

『ハハハ。知らないだろう。お前は、ファンが多いんだぞ。
男だけじゃない。今日は、その人達とお食事会だ。』

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数時間後。夕方。

クラッシックな雰囲気の建物。

『ここはね、去年、出来たんだ。』

駐車場に数台の高級車。

深緑が美しい中に建つペンション。

車を降りました。

『どうだ？綺麗なところだろう。』

…素敵なところ…

ペンションから漏れる、オレンジ色の明りが、妖艷で陰質な想いを薄れさせてくれた気がしました。

旦那様が開けてくれた、大きなカウベルの音でドアを入ったら…

‼

パンパーン。パーン。

クラッカーの音。

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その日…誕生日……