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慌てないで
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避難訓練…この管理局でもあるんですけど一味違います。
「今日は避難訓練があります。日中どこかの時間でベルがなりますので指定の場所まで避難してくださいね。」
今日はみんなピリピリしてますね…私はワクワクしてますけど。
「不謹慎だわ…。」
そんなこと言わず!毎年見てますけど中々本格的で…さながらアクション映画でも見てるかのようで…。
「傍観者だからそんなこと言えるのよ…うぅ…緊張する…。」
なんでこんなに緊張するか…何から避難するかがポイントです。
「今日はいっぱい走らないとね!ほまれちゃんもがんばろっ!ふんふん!」
葵ちゃんはほまれちゃんの2個先輩なので経験者。私と同じようにワクワク組ですね、わかってらっしゃる。
「私怖いよ…どんなこと起きるかわからないし…。」
「ほまれちゃん…雨に打たれた子犬みたいでかわいい…!」
葵ちゃんに同意。かわいい。スクショ取りましょう。
ほまれちゃんがこんなに怯える理由はですね、それは『お客様(神)が暴走してしまった。或いは外から手を出された』ことを想定しての避難訓練だから。
ここでは神の力は使えないとされてますが、対象は神ですから。実際、完全に安全だ、とは言えないですからね。何が起こるのやら。先日見たペア接客のお部屋がいつも発生源になるのでお察しかと…なので毎年第一被害者はウルメくん担当です。避難させる気はない圧を感じますね。
ビービービービー…!!
けたたましく警報音が鳴り響きました。
「ひゃっ!!」
「来たわねー!!ダッシュよほまれちゃん!!」
早速始まりましたね。
たまたま廊下で移動中だった2人は逃げやすい位置で良かったです。が、近くの部屋からゾロゾロと局員が出てきて、人の流れに飲まれてしまいました。
これは大変…被害者になってしまいそう。あ、転んじゃった。
「うっ…いたたた。あれ?葵ちゃ…?」
取り残されたほまれちゃん。へたり込んでぼーっとしています。ここは1つお声がけ。
早く立ってください!迫ってますよ!
「せ、迫ってる?何が…ふぇぁええええ?!」
驚くのも無理はないでしょうなぁ…進行方向の反対側から廊下を埋め尽くして飲み込むように透明なぷにゃぷにゃした塊が迫ってきてますし、その中に飲み込まれた人も見えてます。
「な、なに?!これはなんの神様の力なの?!」
スライム…神とか?
「聞いたことないわよそんなのぉ!!」
私も自分で言ってて笑ってます(笑)
多分大人向けのやつでしょう。ほまれちゃんにはまだ早い!
「ほまれ?!何してんだこっちこっち!」
「コウサカくん?!わ、わ!あ、ありがと!」
脇の通路から顔を出したコウサカくんがほまれちゃんを引っ張って走り出してくれました。これはありがたいと思うところですがこの訓練はこんなものでは終わりません。
ドォォン!
と、爆発音がそこら中からしてきます。
もちろん模擬ですけど…外から神の攻撃が来たというのも始まったみたいです。
しかし振動はそのまま局内に伝わります。
バランスを崩して、コウサカくんはほまれちゃんを引っ張ったまま転がって…これは…!
「わ、わるいほまれ。大丈…ぶ?!」
「う…ん?な、ななな!?!」
どう転んだらこうなるのかわかりませんけど。コウサカくんのお手々はほまれちゃんのお胸にぽふん。
「ち、ちがう!わざとじゃなくて!!」
「…っ!!変態!!」
バシッ!頬に一発。
ドグッ!みぞおちに一発。
グシャ!股間に一発。
これはもう再起不能でしょう…その場にうずくまるコウサカくんはこのまま飲み込まれてしまう運命が見えます。
真っ赤な顔で走り出したほまれちゃん。
あ!そんなに慌ててると迷子になりますよー?
「今日は避難訓練があります。日中どこかの時間でベルがなりますので指定の場所まで避難してくださいね。」
今日はみんなピリピリしてますね…私はワクワクしてますけど。
「不謹慎だわ…。」
そんなこと言わず!毎年見てますけど中々本格的で…さながらアクション映画でも見てるかのようで…。
「傍観者だからそんなこと言えるのよ…うぅ…緊張する…。」
なんでこんなに緊張するか…何から避難するかがポイントです。
「今日はいっぱい走らないとね!ほまれちゃんもがんばろっ!ふんふん!」
葵ちゃんはほまれちゃんの2個先輩なので経験者。私と同じようにワクワク組ですね、わかってらっしゃる。
「私怖いよ…どんなこと起きるかわからないし…。」
「ほまれちゃん…雨に打たれた子犬みたいでかわいい…!」
葵ちゃんに同意。かわいい。スクショ取りましょう。
ほまれちゃんがこんなに怯える理由はですね、それは『お客様(神)が暴走してしまった。或いは外から手を出された』ことを想定しての避難訓練だから。
ここでは神の力は使えないとされてますが、対象は神ですから。実際、完全に安全だ、とは言えないですからね。何が起こるのやら。先日見たペア接客のお部屋がいつも発生源になるのでお察しかと…なので毎年第一被害者はウルメくん担当です。避難させる気はない圧を感じますね。
ビービービービー…!!
けたたましく警報音が鳴り響きました。
「ひゃっ!!」
「来たわねー!!ダッシュよほまれちゃん!!」
早速始まりましたね。
たまたま廊下で移動中だった2人は逃げやすい位置で良かったです。が、近くの部屋からゾロゾロと局員が出てきて、人の流れに飲まれてしまいました。
これは大変…被害者になってしまいそう。あ、転んじゃった。
「うっ…いたたた。あれ?葵ちゃ…?」
取り残されたほまれちゃん。へたり込んでぼーっとしています。ここは1つお声がけ。
早く立ってください!迫ってますよ!
「せ、迫ってる?何が…ふぇぁええええ?!」
驚くのも無理はないでしょうなぁ…進行方向の反対側から廊下を埋め尽くして飲み込むように透明なぷにゃぷにゃした塊が迫ってきてますし、その中に飲み込まれた人も見えてます。
「な、なに?!これはなんの神様の力なの?!」
スライム…神とか?
「聞いたことないわよそんなのぉ!!」
私も自分で言ってて笑ってます(笑)
多分大人向けのやつでしょう。ほまれちゃんにはまだ早い!
「ほまれ?!何してんだこっちこっち!」
「コウサカくん?!わ、わ!あ、ありがと!」
脇の通路から顔を出したコウサカくんがほまれちゃんを引っ張って走り出してくれました。これはありがたいと思うところですがこの訓練はこんなものでは終わりません。
ドォォン!
と、爆発音がそこら中からしてきます。
もちろん模擬ですけど…外から神の攻撃が来たというのも始まったみたいです。
しかし振動はそのまま局内に伝わります。
バランスを崩して、コウサカくんはほまれちゃんを引っ張ったまま転がって…これは…!
「わ、わるいほまれ。大丈…ぶ?!」
「う…ん?な、ななな!?!」
どう転んだらこうなるのかわかりませんけど。コウサカくんのお手々はほまれちゃんのお胸にぽふん。
「ち、ちがう!わざとじゃなくて!!」
「…っ!!変態!!」
バシッ!頬に一発。
ドグッ!みぞおちに一発。
グシャ!股間に一発。
これはもう再起不能でしょう…その場にうずくまるコウサカくんはこのまま飲み込まれてしまう運命が見えます。
真っ赤な顔で走り出したほまれちゃん。
あ!そんなに慌ててると迷子になりますよー?
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