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1章

最高な1日

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「気に入ってもらえたかな?」
「は、はい!」

この武器は俺の記憶やどんな本にも記されていない幻の銃
゛創造゛では創り出せない代物だ
威力はまぁ…俺が創り出せる物よりか弱いかもしれないけど嬉しいものだ

「あ、だったら自分からも…」
「む?」

連絡は取れた方がいいよな…
何処にいるかわかった方がいいし

「電話…って創れるかな…ナビちゃん?」
『…あっはい。可能です。』

…ぼーっとしてたなこいつ

「でも繋がるのか?電話線とかもないし…」
『イメージする時に魔力を使用してはどうでしょうか。』
「なるほどな…」

そういう感じで自由に変えれるんだな
流石に強いイメージがなきゃダメだとは思うけど

「おい…1人で何を言っている?」
「あ…ちょっと待ってて下さい!」

ナビちゃんは他の人には聞こえないんだっけ
1人言言ってる痛いヤツと思われたな…
周りの人の視線が冷たい気がする

「ゴホン…゛創造゛。」

携帯電話を2つイメージし、創造する

…回線を…魔力で…

「…出来た!」

手元には無事2つ、俺お手製の携帯電話があった

「これをどうぞ!」
「これは…?」
「携帯電話というものです。離れた場所でも会話が出来るんです。」
「ほぉ…それは便利だな。ありがたくいただこう。サル!」

信長は携帯電話を受け取ると後ろにいる家来の方に向かって叫ぶと、1人の男が前へ出てきた

「はっ!」
「サルよ、こいつをお前に渡しておく。連絡役は任せたぞ。」
「承知致しました!」

「サルって…」
「こやつは木下藤吉郎。中々便利な奴よ。」
「木下藤吉郎と申します!どうかよろしくお願い致します!」
「よ、よろしくお願いします!」

木下藤吉郎…っていうと豊臣秀吉か!
そりゃ信長の元にいるよな
ん?だったらあの人もいるのかな?

「信長さん。」
「なんだ?」
「明智光秀さん…っていますか?」

秀吉がまだ信長の元にいるのであれば光秀もいるんじゃないか?

「光秀は別の場所に観光に行かせていたからな。ここにはいない。」
「そうですか…」

光秀にいつから謀反の気持ちがあったか分からないけど異世界でも同じことをするのでは…と思ったけどいないなら安心だな

「何故そんなことを?」
「い、いえ!会ってみたいなと思っただけなので…」
「そうか、それは悪い事をしたな。」
「いえ、大丈夫です!」

それから信長達と少しの間会話をして別れた

「また会おうイッセイよ!」
「はい!」

街へ向かい歩き始める

「ゾンビは倒せたし銃は貰えたし、信長さん達とも会えたし今日は最高だよ。」
マスター、その銃は少し気をつけた方がいいかと…』
「へ?」
「私も見ましたがその武器…底がしれないというか、武器のランクとしてはSFの世界の武器とも張り合えるレベルの能力を秘めているかもしれません。」
「…最高だな。」

イッセイにとって最高の1日
けれどいい事があれば悪いこともある
新たな敵がまた1歩近づいていた
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