3羽のカラス

北 雪兎

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巣立ちと別れ

3羽のカラス

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 ある山に、カラスの子がいたそうな。
 3羽は、夢を語っていた。

「ねぇ、みんなは、大人になったらどこへ行く?」あーこが言った。

「僕は、お寺に巣みたい。」
と、あほう。

 かーこは、
「私は、海を一度見てみたいなぁ…あーこはどこ行きたいの?」

「私はー、都会に行ってみたいなぁ!」
と、あーこは、顔を赤らめて言った。
「皆、行くところは、別々だね」とあーこ。

「だねー」とかーこ。

「ここでの事をいつまでも忘れないで頑張ろうね!」とあーこ。

「巣立つ時は、もう少し先だけどね。」とあほう。


「あ!お父さん!お母さん!」
 バサッバサッ

「あら、子供達、まだ起きていたの?」

「お腹減ったよー」と子供達。


 お母さんが子供達の嘴から、餌を入れる。

「あーん」あーこ。

「あーん」あほう。

「あーん」かーこ。


 そして、寝静まる、カラスの巣だった。


 あーこは、夢を見た。

    ~都会に行ってる夢を~


 都会の町並みの上空を飛ぶ あーこ。

     「あ~、あ~」

「あー、都会って気持ち良いなぁ~!
都会暮らし、最っ高~!」

 飛ぶ翼にも、力が漲る。


「くすくす」っと笑う、あーこ。

 チュンチュン と、雀の声がする。朝だ。

 あーこは、パチッと目を開けた。


「おはよっ、あーこ!」
と、かーこ。

「なーに夢で笑ってるんだよ」
と、あほう。


「えへへっ、とっても良い夢を見たんだ~」
と、あーこは、微笑んだ。

「ねー、ねー、どんな夢?」
とかーこ。

「えー、言わなきゃだめ?」
と、あーこ。

「言えよー、兄妹だろ?」
とあほう。


「これから先の、未来の夢だよ」
日の光の方向へ、片方の翼を広げ、あーこは言った。

「未来の夢か~、そんなに良かったんだー」
かーこ と あほうは、にこにこ笑った。


「いつか、みんな、別れる時が来る。でも、ここでの事を忘れないでいようね!」
あーこの言葉に、みんな、頷き、希望を抱いた。



 そして、巣立ちの時が訪れた。



 かーこが、まず、一番に、行こうとした。
「じゃあ、行くよ!」

 バサバサッと大きく、羽ばたく。

 巣を蹴って飛んだ。

 しかし、かーこは、少しは飛べたものの、地面の茂みの中へ。
「だめだったー」嘆く、かーこ。

 次は、あーこが、飛んだ。

 しかし、かーこより、少し先の地面の茂みに着地した。
「私も、だめだったー」

 最後に、あほうが、飛んだ。
あほうは、よく飛べたが、少し先の杉の木に、突っ込んだ。
「大丈夫~?」と心配する、あーことかーこ。

「次こそ、失敗しないで、飛ぼうね」

 3羽は、木に登り、再度、飛んだ。

 今度は、上々だ!
飛び続ける事ができた。

 すると、後方で、

「かー、かー」と、声がする。

 お父さんと、お母さんだった。

 2羽は、巣があった木の上で、3羽を見守っている。

「お父さーん、お母さーん!」

「あー、かー、あほー、」3羽は、寂しくも、お父さん、お母さんに別れを告げ鳴いた。

 お父さん、お母さんは、3羽が小さくなるまで、見守っていた。


「ここから、それぞれ別々だね」


 あほうが、
「じゃあ、僕は、お寺のこっちに行くから!みんな、元気でね!あほー」

 かーこは、
「私は、海の方のあっちに行く、バイバイあーこ、大好きよ、かー」

 あーこは、
「私は、この先の都会へ行く!バイバイ、かーこ、色々有難うね!」


 3羽は、それぞれ、方々へ、旅立って行った。
これから、どんな暮らしになるのか、夢を抱いて。

























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