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任された事件
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黙ったまま。
この空気は辛いが、永遠に続けばいいと思ってる自分もいる。
喫茶店を出て、類沢の家に歩く。
本当は帰りたいが、制服とか荷物とか取らなきゃいけない。
それに、このままなんてダメに決まってる。
ブカブカのコートの裾を弄る。
隣を見ると、背広で寒そうな類沢がいる。
申し訳ないな。
少しだけ、そう感じる。
煙草を取り出し、火を点ける。
何度か見たことある光景だが、今日は一度も味わっていないように見えた。
まるで舌先でただ煙を転がしているようだ。
俺のせい?
今、あんたが不機嫌なのは俺のせい?
「危ないよ」
赤信号を渡りかけた俺の手を引く。
煙草の匂いが掠めた。
余り美味しくなさそうな匂いだ。
気まずい行程の果て、玄関に入ると電気も点けずに類沢は鍵を閉めた。
ゾワリとして、俺は急いで部屋に行こうとする。
暗闇から捕まえられた。
「……確認させなよ」
息が上手く出来ない。
カーテンから漏れる月明かりに照らされた彼の顔は、あまりに冷たい。
「誰と、何をしてたのか」
言葉が鼓膜を舐める様に脳を浸す。
怖い。
今までで一番、彼が怖い。
昨日より。
初めて会った時より。
沈黙の中で何を煮えたぎらせていたのだろう。
俺は想像して寒気がした。
Tシャツを素早く剥ぎ取られ、一瞬類沢の目が見開いた。
男に残されたキスマークを見つけたんだ。
彼が付けた鎖骨のよりずっと下。
無様な跡を。
俺は身を引き震えるしかなかった。
もう、確信はしているんだろう。
ズボンに手をかける。
秘部にかけられた指が音を立てた。
クチャ。
俺は顔を下に向ける。
類沢は黙って、孔に指を入れる。
腰が落ちそうになったが、彼の手がしっかり支えている。
身動きとれない位強く。
中に入り込む感覚に声が漏れそうになり、必死に堪えた。
「……瑞希、正直に答えてご覧」
目を瞑る。
「これは、誰のもの?」
目を開けると、白濁に濡れた類沢の指があった。
紛れもない。
あの男の。
処理なんて知らない俺には落とせなかった証拠。
「……さっき、一緒にいた人です」
「名前は?」
「……知らない」
「名前も知らない奴と自分から?」
全て事実だ。
耳を塞ぎたい。
類沢は首を振って一言云った。
「犬以下だよ…お前」
この空気は辛いが、永遠に続けばいいと思ってる自分もいる。
喫茶店を出て、類沢の家に歩く。
本当は帰りたいが、制服とか荷物とか取らなきゃいけない。
それに、このままなんてダメに決まってる。
ブカブカのコートの裾を弄る。
隣を見ると、背広で寒そうな類沢がいる。
申し訳ないな。
少しだけ、そう感じる。
煙草を取り出し、火を点ける。
何度か見たことある光景だが、今日は一度も味わっていないように見えた。
まるで舌先でただ煙を転がしているようだ。
俺のせい?
今、あんたが不機嫌なのは俺のせい?
「危ないよ」
赤信号を渡りかけた俺の手を引く。
煙草の匂いが掠めた。
余り美味しくなさそうな匂いだ。
気まずい行程の果て、玄関に入ると電気も点けずに類沢は鍵を閉めた。
ゾワリとして、俺は急いで部屋に行こうとする。
暗闇から捕まえられた。
「……確認させなよ」
息が上手く出来ない。
カーテンから漏れる月明かりに照らされた彼の顔は、あまりに冷たい。
「誰と、何をしてたのか」
言葉が鼓膜を舐める様に脳を浸す。
怖い。
今までで一番、彼が怖い。
昨日より。
初めて会った時より。
沈黙の中で何を煮えたぎらせていたのだろう。
俺は想像して寒気がした。
Tシャツを素早く剥ぎ取られ、一瞬類沢の目が見開いた。
男に残されたキスマークを見つけたんだ。
彼が付けた鎖骨のよりずっと下。
無様な跡を。
俺は身を引き震えるしかなかった。
もう、確信はしているんだろう。
ズボンに手をかける。
秘部にかけられた指が音を立てた。
クチャ。
俺は顔を下に向ける。
類沢は黙って、孔に指を入れる。
腰が落ちそうになったが、彼の手がしっかり支えている。
身動きとれない位強く。
中に入り込む感覚に声が漏れそうになり、必死に堪えた。
「……瑞希、正直に答えてご覧」
目を瞑る。
「これは、誰のもの?」
目を開けると、白濁に濡れた類沢の指があった。
紛れもない。
あの男の。
処理なんて知らない俺には落とせなかった証拠。
「……さっき、一緒にいた人です」
「名前は?」
「……知らない」
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耳を塞ぎたい。
類沢は首を振って一言云った。
「犬以下だよ…お前」
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