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17◆シュバルツ視点

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「レイン、話があります」

私は、グレイとリコルが寝静った夜にレインと向かい合って座り、2人のことを話しました。

両親のこと、故郷のこと、種族のこと。

レインは真剣に話を聞いてくれて、私の話を信じてくれました。

「私の話を疑わないんですか?」

「シュバルツは嘘が苦手だからな。嘘ならすぐにわかるよ」

「ふふ、そうですか」

レインは、私のことをよくみているのですね。

私は、なんだか嬉しくなって微笑みました。



さて………。

グレイとリコルのことを話した上で、今後の話し合いです。

家族皆で一緒にいる方が、今の2人には必要なんですよね。

遊びに行く時も、家族皆で行けば今回のようなことはないでしょうか?

とりあえず、トラウマを刺激しないように気をつけないといけませんね。



話し合いが終わり、寝室に行くとグレイが起きていました。

「グレイ、目が覚めちゃいましたか?」

「………リコルが魘されていたから、それで起きた」

グレイはリコルの手を握り、もう片方の手でリコルの頭を撫でています。

私はグレイを抱きしめて、グレイの頭を撫でました。

「グレイ、いい子ですね。後はパパとママに任せてください。グレイも寝んねしないと、大きくなれませんよ」

「………」

「お休みなさい」

「………お休みなさい」

そして私は、グレイの額にキスをして寝かしつけたのでした。
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