異世界に転移したショタは森でスローライフ中

ミクリ21

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11◆ハーメルン視点

「ハーメルン様!おはようございます!」

コンコンと玄関の扉がノックされて、毎朝聞いている男性の声が聞こえました。

私は返事をして、ヤマトと一緒に玄関に向かい扉を開きます。

そこに立っていた人は、ヤマトにとって初対面ですけど、ヤマトが怯えてなくて良かったです!

「ライラさん、おはようございます。ヤマト、彼が昨日話したライラさんですよ」

「ライラさん……ミルクが美味しかったライラさん?」

「そのライラさんです」

「ライラさん、初めまして!僕はヤマトだよ!よろしくね!」

「ライラだよ。ふふ、よろしくね」

ライラさんは、こうして朝にいつも新鮮なミルクを届けてくれるんです。

ヤマトが美味しいと飲んでくれるので、いつも以上に感謝をしていますよ!

「これ、今日のミルクです。ところで、このヤマト君ってどうしたんですか?」

「ヤマトは私の妻です!!」

「妻………?」

ライラさんから今日のミルクを受け取り、ヤマトが私の妻だと教えました。

ライラさんは硬直した後、私とヤマトを見比べて、口を押さえてぷるぷる震えています。

………何故?

「……あ…ショタコンだったんですね」

「そういうわけではないですよ。ヤマトだからですよ!」

「……ヤマト君。何か無体をされたら、僕を頼っていいからね」

「無体……?って何?」

ライラさん………私をなんだと思っているんですか?

ちょっと酷いですよ。

私がヤマトに無体を働くなんてあり得ませんからね!

「私は、本当にヤマトを愛しています!」

ライラさんの目の前でヤマトを抱き締め、ヤマトの顔にキスをいっぱいしてみました。

このぐらいでは、私の愛は100分の1も伝わらないでしょうけど、ヤマトが私の初恋なので、正しい愛情表現はちょっとわかりません。

そこは私の努力が必要だと思っています。

「……好きになって誘拐とかしたんですか?」

「人聞き悪いですね!ヤマトは森でスローライフしようとしていたので、保護したのが出会いですよ」

「親は?」

「………ヤマト、今日は森を探検しますか?」

「する!」

触れたくない会話は、華麗にスルーするものですよね!

なんというか、ヤマトを親元に帰したくなくてあえて触れてないんですよね。

ヤマトも帰りたいとか言ってませんし、ヤマトの親や兄弟の話もしませんし、私の妻にもなってくれましたから………触れないままではいけないでしょうか?

「僕の両親はたぶんもう会えないよ」

思い悩む私に代わり、ヤマトがそうライラさんに答えました。

「会えない?」

「遠い遠い場所にいるから、もう会えないと思うよ」

私とライラさんの呼吸が、一瞬止まりました。

え……それって……まさか………?

ライラさんも私と同じ答えに行き着いたのか、涙を流しながら……。

「そうか……。悪いことを聞いたね。ごめんね」

「?」

ヤマトは不思議そうにしていますが、きっと無理をしているんでしょうね。

まだ9歳なのに、独りぼっちになってしまったんですから。

でも、安心してください。

「ヤマト、これからずっと私と一緒ですから、ヤマトは独りぼっちではないですよ!泣きたくなったら、私の胸で泣いてください!」

「……?うん!ハーメルンさん、ありがとう!」

天使のように可愛いヤマト、私が両親の分までヤマトを愛しますから、ヤマトのご両親は天国で見守っていてください!
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