異世界に転移したショタは森でスローライフ中

24◆ヤマト視点

「ハーメルンさん、勉強したい」

「勉強ですか？」

「うん！」

僕は本来ならまだ勉強する年齢だからね！

………本当は嫌だけど、僕はハーメルンさんが誇れるような賢い子になりたいんだ。

それでね、ハーメルンさんにいっぱい褒めてほしいの！

スローライフは好きだけど、勉強はそろそろするべきだよね。

なので、ハーメルンさんに先生をしてほしいのだ！

「ハーメルンさん、ダメ？」

必殺！上目遣いで首をコテンと傾げる！

お願い事の時はこれが一番効くって、同じクラスの女子が教えてくれたことをしてみた。

「グハッ！」

ハーメルンさんに謎のダメージが入って、後ろに倒れた。

え！？

ハーメルンさん大丈夫！？

もしかして、いつものやつかな？

「ハーメルンさん……」

………その時のハーメルンさんの蕩けきった顔が、しばらく忘れられなくなった僕だった。