婚約なんてしないぞ!父上、そんなに理由が知りたいですか?

ミクリ21

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息子………ちょっと変態だ……。

「オルフェよ、何故……何故婚約せんのだ!?」

オルフェの父であるベルラは頭を抱えた。

何故なら、息子のオルフェはもう17歳なのに未だに婚約しないからだ。

婚約話なら山ほどある。

なんなら、売るほど……いや、掃いて捨てるほどあるのだ。

なのに婚約しない………。

いい話にも食いつかないし、どんな美女や美少女にも靡かない。

女がダメならと、もちろん男も用意はしたが………ダメだった。

どんな美青年にも美少年にも靡かない。

「父上、俺は誰とも婚約はしないと言っているでしょう?」

澄ました顔で紅茶を飲む息子に、父はもうお手上げだ。

「オルフェ………理由を、私が納得できる理由を教えてくれ。このままでは、ストレスでハゲてしまう……」

今でも数本ハラリと抜けるんだ。

まだ泣かないだけ褒めてほしいと日々思っている。

「父上………そんなに理由が知りたいですか?」

「ああ、知りたい。今すぐ知りたい。果てしなく知りたい」

「そうですか……」

オルフェは、紅茶のカップを机に置いてその場を立った。

そして、父であるベルラの座るソファーに近寄り、ベルラの顎をクイッ!とした。

ベルラは、生まれてから約45年……顎グイなんて初体験である。

息子よ、何故今………父に顎グイをしているんだ?

オルフェの瞳が妖しく光ったような気がした瞬間だった。

「父上、俺は………父上を愛しているんです。一人の男として、抱きたいと思っているんです。だから誰とも婚約はしません」

衝撃の事実だった。

ちなみに、妻とは残念ながら離婚しているからベルラは今独身の身である。

しかし……しかしだ。

オルフェは実の息子なのだ。

息子に考え直してもらわねば!

「オルフェよ、私たちは親子だ。考え直すんだ。今ならまだ間に合う!」

「父上、俺は毎晩父上のエロい姿を想像して抜いてます。父上の脱ぎたてパンツも密かに集めてます。何枚かパンツがなくなったでしょ?」

「!?」

なんということだ………。

たまにパンツの枚数が減っているような気がしていたが、犯人はオルフェだったのか!?

「毎日欠かさずにしていることは、父上の入浴の覗きと夜這いです。ただし、父上の寝顔を見に行っているので襲ってはいません。ヤるなら起きている時がいいので」

「!?!?」

ヤる……ヤる……!?

ヤるとは犯すという意味のヤるか!?

身体が自然とプルプル震えるのは仕方ないことだろう。

「父上………知った以上は本格的に求愛しますから、覚悟してください。その内可愛い赤ちゃん孕みましょうね?」

チュッ!

オルフェはキスをベルラの唇に遠慮なくして、ニッコリと余裕の微笑みを向けた。



後日談。

ベルラはオルフェのテクニックにやられ、見事にオルフェが勝利をもぎ取った。

今日もオルフェとベルラは、恋人として幸せである。



めでたしめでたし。
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