犬のお巡りさんと猫の迷子様

4◆ノア視点

「なぁなぁ、シュバルツ！俺、家に帰りたいんだけど………歩き疲れたから」

この世界は、学園に通う義務がある年齢が15～18なんだ。

だから、俺はこうして散歩や遊び……たまに父さんの仕事を手伝うこともある。

散歩の時の俺は、絶望的に酷い方向音痴を直す努力として、地図をみながらあっちこっち行っているんだ。

………一回も、目的地に行けなかったけどな！

地図の見方は合っているはずなのに、なんでなんだよ！

そして、いつも歩き疲れてシュバルツに俺の家に連れて帰ってもらうんだ。

………自分の家すら、わからなくなって帰れなくなるなんて………。

何度か、シュバルツの家に連れて帰られたこともあるけど………シュバルツが大人の男として押し倒すから、お持ち帰りはダメだぞ！

………だって、まだ心の準備が出来てないのに………せめて、発情期まで待ってよ！

「疲れたのか！じゃあ、私の抱っこで帰宅しようか！」

嬉しそうに尻尾をブンブンしながら、笑顔で俺をお姫様抱っこするシュバルツ。

俺が疲れたらお姫様抱っこするのは、シュバルツのジャスティスらしい。

………ジャスティスってなんだろうね？