9 / 19
第9話:ブラ幻想トーナメントあるいは日本からティッシュが消えた日
しおりを挟む
『霊感(パイ)コメトリー・オブ・ザ・デッド』
第9話:ブラ幻想トーナメントあるいは日本からティッシュが消えた日
話は少し戻って、第8話の前のお話。
1. 導入:禁断のイメトレと「サプライズ」
探偵事務所の奥。久我奏太は、モニターに映る星野めるるのライブ映像を食い入るように見つめながら、両手を宙で泳がせていた。指先を細かく動かし、虚空の弾力を確かめるその姿は、客観的に見て事案である。
「めるるん、きっと柔らかいだろうな……」
そこへ、助手のユウキがニコニコしながらドアを開けた。
「久我さーん、お茶淹れました……あ。」
「!? おい! 待てユウキくん! 勘違いするなよ! これはイメージトレーニングだ!」
「フフフ、いいんですよ久我さん。男は皆、グラビアを妄想に抱きますから……さあ、そんな久我さんにすごいサプライズですよ。久我さん、今回は除霊ではなく、彼女の深層心理に入り込み、彼女の『一番のブラ』を探しましょう!」
ユウキがドアを大きく開けると、そこには帽子を深く被り、目に涙を溜めた下着姿の本物の星野めるるが立っていた。
「久我さん……助けてください。私、最近仕事が手につかなくなっちゃって……。何を着ても、どうしても胸のあたりがモゾモゾして……。撮影中も、歌っている時も、不快感で集中できなくて……。私にとっての『一番』が、もう分からなくなっちゃったんです」
2. 導火線:探偵の「聖域」と天国の手触り
Eカップという「造形美の極致」ゆえに、数多のブラに翻弄され、物理的な違和感に苛まれる彼女の胸。久我は彼女を救いたい一心で手を伸ばしかけ――しかし、激しい戸惑いに襲われた。
(……触って、いいのか? ファンというのは、本来、距離を守る生き物だ。憧れのまま、触れぬ聖域として眺めている方が良いのではないか。触れてしまえば、彼女をただの『生身の女』として上書きしてしまい、逆に遠くへ行ってしまうのではないか……)
崇高なファン心理ゆえに硬直する久我。だが、背後からユウキがニコニコしながら久我の背中を押し、その両手を強引にめるるの胸へと導いた。
「さあ久我さん、グズグズしないで! 早くダイブしてくださいね! はい、ドーン!」
「ちょ、ユウキきゅん……あっ!!」
プニュプニュン……。
「……っ、やはりレベチだ!」
触れた瞬間、偶像は圧倒的な熱を持った。指先から伝わる瑞々しい弾力。揉むことで伝わる生命の脈動。それは、葛藤を吹き飛ばすほどに天国のような手触りだった。
「はぁ……天国みたいだ……一生このままでいたい」
――サイコメトリー、起動。久我の意識は、彼女の精神世界「ブラの闘技場」へとダイブした。
3. ブラ幻想トーナメント:激闘の記録
久我の意識がダイブしためるるの深層心理。そこは、乳(ち)の神々が激突する巨大な黄金の競技場だった。
実況解説:スポブラ妖精(自称・優勝候補のナビゲーター) 「さぁ皆さーん! 優勝候補の一角である私、スポブラ妖精が実況しますよ!」
ユウキ:「スポブラ?……ダサいですよね。正直、まだ胸も膨らみ始めの子が使ってるイメージですね(笑)」
久我:「何を言ってるユウキくん、時にはロリな気分も大切だぞ。……俺はスポブラが大好きだ」
ユウキ:「はい。それでは、スポブラは久我さんに(袋から出す)」
久我:「お、おう……(装着)」
久我はスポブラを装着した異様な姿で、精神世界の解説席に陣取った。
【第1回戦:剛柔激突】ワイヤー騎士 vs スポブラ妖精
妖精が「伸縮自在の面で圧を分散……」と防御陣を敷く間もなく、騎士が放った奥義『クーパー靭帯死守・鋼鉄の檻』が炸裂。金属骨格が妖精を瞬殺し、形を強引に固定。
妖精:「負けました泣。でも、気を取り直して、このまま実況続けてくわ!」
【第2回戦:虚実流転】盛りブラ魔女 vs 癒やし天使
魔女は「厚さ3cmのレモン型パッド」という幻惑魔法で、物理法則を超越した谷間を錬成。しかし天使は、ノンワイヤーの『無重力抱擁』を展開。重圧から解放されためるるの心が、「偽りの高さより、ありのままの安らぎ」を選択。
【第3回戦:装飾と隠密】高級レース貴婦人 vs Tシャツ忍
総刺繍の贅を誇る貴婦人に対し、忍は『シームレス・ベージュの術』を発動。服の上から存在を完全に消す「見せないことこそが日常を支える」という静かな一撃が、貴婦人の矜持を射抜く。
【第4回戦:停滞と覚醒】ナイトブラ守護霊 vs フロントホック開閉神
24時間の管理という名の停滞を強いる守護霊に対し、黄金のホックを閃かせた神が降臨。「朝を告げるのは、背後の煩わしさではない。正面からの決断だ!」の一撃で守護霊は光の中に消滅。
4. 準決勝・決勝:漢(おとこ)たちの誓い
準決勝: 天使が騎士の鎧を愛で溶かし、開閉神が忍の隠密を黄金の機能美で暴き出す。
決勝戦:癒やし天使 vs フロントホック開閉神 「安らぎの先にある無」を説く天使に、神が言い放つ。「だが――外す瞬間のカタルシスまで導けるのは、私だけだ!」 装着する喜び以上に、脱ぐ瞬間の快感を支配する「機能の王」が、めるるの深層心理の頂点に立った。
【勝利の共闘】 精神世界の表彰台で、久我とフロントホック開閉神はがっしりと抱き合う。
久我:「こ、これが伝説のフロントホック……! 行くぞ、お前ならめるるんの未来(正面)を切り拓ける!」
神は無言で親指を立て、久我と魂を一つにした。
5. 結末:衝撃の真実とサヤカの「武」
現実へ帰還。探偵事務所には、緊張感あふれる沈黙が流れていた。久我は自らのスポブラ姿という羞恥を捨て、真剣な眼差しで具現化した「黄金のフロントホックブラ」を手に取る。
「めるるさん……これが、君の心の答えだ」
「はい……久我さん、お願いします」
久我の震える指先が、めるるの柔らかな肌に触れる。
(……もにゅ。……パチンッ!)
黄金のホックが完璧に噛み合った瞬間、めるるの全身から後光が射した。圧迫感は消え、理想的な形が維持される。まさに「神の装着」。しかし、その輝きの中でめるるは陶酔した表情で呟いた。
「……久我さん。あの『パチン』って音、心臓まで響いたわ。私、今この瞬間に悟ったの。ブラは、脱ぐ瞬間の快感のためにあるのね。」
めるるは自らホックを弾き飛ばし、黄金のブラを床へ脱ぎ捨てた。
「勇気をありがとう、久我さん。私、もう飾らない。ノーブラが1番よ! 自分の殻を脱いで、本当の私を見せていくわ!」
『ブラは脱ぐためにあり、ノーブラこそが生命の真実である』
久我は、アイドルの口から出た究極の露出真理に打たれ、鼻血を噴射しながら卒倒した。しかし、彼の暴走は止まらない。
「……はぁ、はぁ。そうだ、真理はここにある……。そういえば、サヤカさんも……同じEカップでしたよね?」
「なっ……」
サヤカの顔が朱に染まる。だが、スポブラ姿でハイになった久我の指先が、神速でサヤカのスーツの奥にあるホックを捉えた。 パチンッ!
静寂。そして、サヤカのシャツを押し上げるようにして現れたのは、めるるが絶句するほどの「肉体の極北」だった。 それは、日々久我を蹴り飛ばし、悪霊を屠る大胸筋に支えられた、究極の筋肉質Eカップ。 重力を嘲笑う弾丸のような張り、陶器のように白い肌の下に秘められた剛健な弾力。それはめるるの「生身」を遥かに凌駕する、まさに「武の芸術」。
「……勝てない。本物の『防波堤(おっぱい)』はここにあったんだ……」 めるるが敗北を認めた瞬間、サヤカの瞳に冷徹な殺気が宿る。
「…………死ね」
「ぶべぇぇぇぇッ!!!」
サヤカの超高速回し蹴りが、スポブラ姿の久我の顔面に炸裂。久我は物理法則を無視した勢いで事務所の壁に叩き込まれ、人間型のクレーターとなって埋没した。
「……そうだ、サヤカさん。このスポブラを……つけてくれまいか」
壁に埋まったまま、久我は震える手で、自らが身につけていた「白のスポブラ」を差し出した。鼻血で染まり、男の体温で温まった、ある意味で呪物に近いその布きれを。
一瞬、事務所の時間が止まった。
6. サヤカの「武」と、久我の終焉
サヤカの眉間には、これまで見たこともないような深い絶望と、それを数千倍上回る殺意が刻まれている。 「……久我奏太。貴方、今、何と言いました?」
「いや、サヤカさん。貴方のその『武のEカップ』は、あまりにも強すぎる……! その暴力的な弾力(バネ)を封印できるのは、俺が愛したこのスポブラだけなんだ! それをつけて、俺を……俺をもう一度、全力で蹴ってくれッ!!」
サヤカは無言で、久我が差し出したスポブラを指先でつまみ上げた。そして、ゴミ箱に捨てるよりも冷淡な手つきで、それを久我の顔面に叩きつけた。
「……汚らわしい。貴方の妄想ごと、その形状を粉砕してあげますわ」
パチンッ! サヤカのノーブラEカップが、怒りの鼓動と共に爆発的な「武の波動」を放つ。重力を無視してそそり立つその双丘は、もはや戦車をも跳ね返す装甲のようでもあり、すべてを飲み込むブラックホールのようでもあった。
「めるる様。見ていなさい。これが、真の『殻を破る』ということです」
「……奥義・双丘形状破壊(ツイン・ピークス・デストラクション)!!!」
超高速の回し蹴りが、スポブラを顔に被った状態の久我に直撃した。久我は壁からさらに深く、建物の構造材を突き破って反対側のビルまで飛ばされ、その軌跡には黄金の鼻血が虹のようにかかった。
反対側のビルまで吹き飛んだ久我を見送り、サヤカは冷徹な眼差しをユウキに向けた。
「……ユウキ様。この不浄なスポブラを調達し、あの方に授けたのは貴方ですね? ただの観客ではなく、変態行為を助長した『大罪の共犯者』として、万死に値しますわ」
「僕もですか!? スポブラ渡しただけなのに……やめてぇぇぇ!!」
「……奥義・連鎖双丘爆砕!!!」
サヤカのノーブラEカップから放たれた衝撃波を伴う蹴りが炸裂。ユウキも久我が開けた壁の穴を通って夕焼け空へと射出された。
数ヶ月後。 日本中の書店から、一冊の本が消えた。 星野めるるヘアヌード写真集――『生命の真実(ノーブラ)』。 すべてを脱ぎ捨て、かつてないほど清々しい表情で微笑む彼女の姿は、全日本人の魂を揺さぶった。久我は壁の中から血走った眼で、保存用・布教用を含め100冊の予約を完遂。
そして、前代未聞の社会現象が起きる。 写真集に込められた圧倒的な「解放のエネルギー」に共鳴した男たちの生命活動が限界を突破。日本中のコンビニ、ドラッグストアからティッシュペーパーが忽然と姿を消し、在庫が完全消滅するという、未曾有のパニックが発生したのである。
黄昏の事務所に、空っぽになったティッシュ箱だけが舞い踊っていた。
スポブラ妖精:「以上、スポブラ妖精でした! ……久我さん、私の着心地、一番だったでしょ……?」
第9話:ブラ幻想トーナメントあるいは日本からティッシュが消えた日
話は少し戻って、第8話の前のお話。
1. 導入:禁断のイメトレと「サプライズ」
探偵事務所の奥。久我奏太は、モニターに映る星野めるるのライブ映像を食い入るように見つめながら、両手を宙で泳がせていた。指先を細かく動かし、虚空の弾力を確かめるその姿は、客観的に見て事案である。
「めるるん、きっと柔らかいだろうな……」
そこへ、助手のユウキがニコニコしながらドアを開けた。
「久我さーん、お茶淹れました……あ。」
「!? おい! 待てユウキくん! 勘違いするなよ! これはイメージトレーニングだ!」
「フフフ、いいんですよ久我さん。男は皆、グラビアを妄想に抱きますから……さあ、そんな久我さんにすごいサプライズですよ。久我さん、今回は除霊ではなく、彼女の深層心理に入り込み、彼女の『一番のブラ』を探しましょう!」
ユウキがドアを大きく開けると、そこには帽子を深く被り、目に涙を溜めた下着姿の本物の星野めるるが立っていた。
「久我さん……助けてください。私、最近仕事が手につかなくなっちゃって……。何を着ても、どうしても胸のあたりがモゾモゾして……。撮影中も、歌っている時も、不快感で集中できなくて……。私にとっての『一番』が、もう分からなくなっちゃったんです」
2. 導火線:探偵の「聖域」と天国の手触り
Eカップという「造形美の極致」ゆえに、数多のブラに翻弄され、物理的な違和感に苛まれる彼女の胸。久我は彼女を救いたい一心で手を伸ばしかけ――しかし、激しい戸惑いに襲われた。
(……触って、いいのか? ファンというのは、本来、距離を守る生き物だ。憧れのまま、触れぬ聖域として眺めている方が良いのではないか。触れてしまえば、彼女をただの『生身の女』として上書きしてしまい、逆に遠くへ行ってしまうのではないか……)
崇高なファン心理ゆえに硬直する久我。だが、背後からユウキがニコニコしながら久我の背中を押し、その両手を強引にめるるの胸へと導いた。
「さあ久我さん、グズグズしないで! 早くダイブしてくださいね! はい、ドーン!」
「ちょ、ユウキきゅん……あっ!!」
プニュプニュン……。
「……っ、やはりレベチだ!」
触れた瞬間、偶像は圧倒的な熱を持った。指先から伝わる瑞々しい弾力。揉むことで伝わる生命の脈動。それは、葛藤を吹き飛ばすほどに天国のような手触りだった。
「はぁ……天国みたいだ……一生このままでいたい」
――サイコメトリー、起動。久我の意識は、彼女の精神世界「ブラの闘技場」へとダイブした。
3. ブラ幻想トーナメント:激闘の記録
久我の意識がダイブしためるるの深層心理。そこは、乳(ち)の神々が激突する巨大な黄金の競技場だった。
実況解説:スポブラ妖精(自称・優勝候補のナビゲーター) 「さぁ皆さーん! 優勝候補の一角である私、スポブラ妖精が実況しますよ!」
ユウキ:「スポブラ?……ダサいですよね。正直、まだ胸も膨らみ始めの子が使ってるイメージですね(笑)」
久我:「何を言ってるユウキくん、時にはロリな気分も大切だぞ。……俺はスポブラが大好きだ」
ユウキ:「はい。それでは、スポブラは久我さんに(袋から出す)」
久我:「お、おう……(装着)」
久我はスポブラを装着した異様な姿で、精神世界の解説席に陣取った。
【第1回戦:剛柔激突】ワイヤー騎士 vs スポブラ妖精
妖精が「伸縮自在の面で圧を分散……」と防御陣を敷く間もなく、騎士が放った奥義『クーパー靭帯死守・鋼鉄の檻』が炸裂。金属骨格が妖精を瞬殺し、形を強引に固定。
妖精:「負けました泣。でも、気を取り直して、このまま実況続けてくわ!」
【第2回戦:虚実流転】盛りブラ魔女 vs 癒やし天使
魔女は「厚さ3cmのレモン型パッド」という幻惑魔法で、物理法則を超越した谷間を錬成。しかし天使は、ノンワイヤーの『無重力抱擁』を展開。重圧から解放されためるるの心が、「偽りの高さより、ありのままの安らぎ」を選択。
【第3回戦:装飾と隠密】高級レース貴婦人 vs Tシャツ忍
総刺繍の贅を誇る貴婦人に対し、忍は『シームレス・ベージュの術』を発動。服の上から存在を完全に消す「見せないことこそが日常を支える」という静かな一撃が、貴婦人の矜持を射抜く。
【第4回戦:停滞と覚醒】ナイトブラ守護霊 vs フロントホック開閉神
24時間の管理という名の停滞を強いる守護霊に対し、黄金のホックを閃かせた神が降臨。「朝を告げるのは、背後の煩わしさではない。正面からの決断だ!」の一撃で守護霊は光の中に消滅。
4. 準決勝・決勝:漢(おとこ)たちの誓い
準決勝: 天使が騎士の鎧を愛で溶かし、開閉神が忍の隠密を黄金の機能美で暴き出す。
決勝戦:癒やし天使 vs フロントホック開閉神 「安らぎの先にある無」を説く天使に、神が言い放つ。「だが――外す瞬間のカタルシスまで導けるのは、私だけだ!」 装着する喜び以上に、脱ぐ瞬間の快感を支配する「機能の王」が、めるるの深層心理の頂点に立った。
【勝利の共闘】 精神世界の表彰台で、久我とフロントホック開閉神はがっしりと抱き合う。
久我:「こ、これが伝説のフロントホック……! 行くぞ、お前ならめるるんの未来(正面)を切り拓ける!」
神は無言で親指を立て、久我と魂を一つにした。
5. 結末:衝撃の真実とサヤカの「武」
現実へ帰還。探偵事務所には、緊張感あふれる沈黙が流れていた。久我は自らのスポブラ姿という羞恥を捨て、真剣な眼差しで具現化した「黄金のフロントホックブラ」を手に取る。
「めるるさん……これが、君の心の答えだ」
「はい……久我さん、お願いします」
久我の震える指先が、めるるの柔らかな肌に触れる。
(……もにゅ。……パチンッ!)
黄金のホックが完璧に噛み合った瞬間、めるるの全身から後光が射した。圧迫感は消え、理想的な形が維持される。まさに「神の装着」。しかし、その輝きの中でめるるは陶酔した表情で呟いた。
「……久我さん。あの『パチン』って音、心臓まで響いたわ。私、今この瞬間に悟ったの。ブラは、脱ぐ瞬間の快感のためにあるのね。」
めるるは自らホックを弾き飛ばし、黄金のブラを床へ脱ぎ捨てた。
「勇気をありがとう、久我さん。私、もう飾らない。ノーブラが1番よ! 自分の殻を脱いで、本当の私を見せていくわ!」
『ブラは脱ぐためにあり、ノーブラこそが生命の真実である』
久我は、アイドルの口から出た究極の露出真理に打たれ、鼻血を噴射しながら卒倒した。しかし、彼の暴走は止まらない。
「……はぁ、はぁ。そうだ、真理はここにある……。そういえば、サヤカさんも……同じEカップでしたよね?」
「なっ……」
サヤカの顔が朱に染まる。だが、スポブラ姿でハイになった久我の指先が、神速でサヤカのスーツの奥にあるホックを捉えた。 パチンッ!
静寂。そして、サヤカのシャツを押し上げるようにして現れたのは、めるるが絶句するほどの「肉体の極北」だった。 それは、日々久我を蹴り飛ばし、悪霊を屠る大胸筋に支えられた、究極の筋肉質Eカップ。 重力を嘲笑う弾丸のような張り、陶器のように白い肌の下に秘められた剛健な弾力。それはめるるの「生身」を遥かに凌駕する、まさに「武の芸術」。
「……勝てない。本物の『防波堤(おっぱい)』はここにあったんだ……」 めるるが敗北を認めた瞬間、サヤカの瞳に冷徹な殺気が宿る。
「…………死ね」
「ぶべぇぇぇぇッ!!!」
サヤカの超高速回し蹴りが、スポブラ姿の久我の顔面に炸裂。久我は物理法則を無視した勢いで事務所の壁に叩き込まれ、人間型のクレーターとなって埋没した。
「……そうだ、サヤカさん。このスポブラを……つけてくれまいか」
壁に埋まったまま、久我は震える手で、自らが身につけていた「白のスポブラ」を差し出した。鼻血で染まり、男の体温で温まった、ある意味で呪物に近いその布きれを。
一瞬、事務所の時間が止まった。
6. サヤカの「武」と、久我の終焉
サヤカの眉間には、これまで見たこともないような深い絶望と、それを数千倍上回る殺意が刻まれている。 「……久我奏太。貴方、今、何と言いました?」
「いや、サヤカさん。貴方のその『武のEカップ』は、あまりにも強すぎる……! その暴力的な弾力(バネ)を封印できるのは、俺が愛したこのスポブラだけなんだ! それをつけて、俺を……俺をもう一度、全力で蹴ってくれッ!!」
サヤカは無言で、久我が差し出したスポブラを指先でつまみ上げた。そして、ゴミ箱に捨てるよりも冷淡な手つきで、それを久我の顔面に叩きつけた。
「……汚らわしい。貴方の妄想ごと、その形状を粉砕してあげますわ」
パチンッ! サヤカのノーブラEカップが、怒りの鼓動と共に爆発的な「武の波動」を放つ。重力を無視してそそり立つその双丘は、もはや戦車をも跳ね返す装甲のようでもあり、すべてを飲み込むブラックホールのようでもあった。
「めるる様。見ていなさい。これが、真の『殻を破る』ということです」
「……奥義・双丘形状破壊(ツイン・ピークス・デストラクション)!!!」
超高速の回し蹴りが、スポブラを顔に被った状態の久我に直撃した。久我は壁からさらに深く、建物の構造材を突き破って反対側のビルまで飛ばされ、その軌跡には黄金の鼻血が虹のようにかかった。
反対側のビルまで吹き飛んだ久我を見送り、サヤカは冷徹な眼差しをユウキに向けた。
「……ユウキ様。この不浄なスポブラを調達し、あの方に授けたのは貴方ですね? ただの観客ではなく、変態行為を助長した『大罪の共犯者』として、万死に値しますわ」
「僕もですか!? スポブラ渡しただけなのに……やめてぇぇぇ!!」
「……奥義・連鎖双丘爆砕!!!」
サヤカのノーブラEカップから放たれた衝撃波を伴う蹴りが炸裂。ユウキも久我が開けた壁の穴を通って夕焼け空へと射出された。
数ヶ月後。 日本中の書店から、一冊の本が消えた。 星野めるるヘアヌード写真集――『生命の真実(ノーブラ)』。 すべてを脱ぎ捨て、かつてないほど清々しい表情で微笑む彼女の姿は、全日本人の魂を揺さぶった。久我は壁の中から血走った眼で、保存用・布教用を含め100冊の予約を完遂。
そして、前代未聞の社会現象が起きる。 写真集に込められた圧倒的な「解放のエネルギー」に共鳴した男たちの生命活動が限界を突破。日本中のコンビニ、ドラッグストアからティッシュペーパーが忽然と姿を消し、在庫が完全消滅するという、未曾有のパニックが発生したのである。
黄昏の事務所に、空っぽになったティッシュ箱だけが舞い踊っていた。
スポブラ妖精:「以上、スポブラ妖精でした! ……久我さん、私の着心地、一番だったでしょ……?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる