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第一章
第三七話 職長たち
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海獣の襲来を乗り切ったビクトリア号は大陸海溝から南へ流れる海流を利用して、海獣出現地点から可能な限り距離を取ることを選択した。
運動魔法適性を持つ乗組員は魔力カートリッジへの魔力再充填で倒れる者が続出し、それでも充填率は微々たるものだった。当直中の適性者すらも充填に動員し、南へ流されながらドリフティングするしか手は無かったのだ。
幸いなことに気象は安定しており、すぐに時化ることはなさそうである。
夕食後、ゼクシィを除く各部の職長たちが船長室に集まっていた。
『ビクトリア号』 船長 ビクトリア・アジュメイル
「各部。現状報告」
『甲板部』 甲板長 ジョン・ジョバンニング
「船尾区画の被害甚大だぁ。船体外板にトビウオ共による破孔多数。一部は貫通して船尾隔壁にまで達しとったぁ。五番船倉および推進室内に浸水あり。水線下の応急処置は済ませたぞぉ」
『航海部』 航海長 セーラ・ラージュメイル
「現在地は海獣襲来地点から南に約三〇マイルだわさ。海流に乗って五ノットで南下中。メリッサが魔力欠乏でダウンしちまったから、船橋当直を六時間ワッチに変更したわさ」
『管理調査部』 管査長 スターク・ギジュメイル
「推進魔堰は無事だよー。ウチのメンバーはマリー以外の全員が魔力欠乏でダウン。他部にも協力してもらって、交代で推進室のビルジを排水中。現在、魔力カートリッジの充填率は0.05パーセントってとこー。五番船倉の積み荷は固縛が解けて散乱。一部の魔堰が水没したので、点検後、目録を更新予定。以上ぉー」
『司厨部』 司厨長 グランツ・マクダレイ
「水タンクからトビウオのお頭を回収したわ。混入した異物も可能な限り除去した。先生の指示通りに煮沸消毒した真水を厨房にストックしてる。若干、クソ魚の血で生臭いけど……。現在のタンクレベルは六割ってとこね。糧食は約五日分。冷凍・冷蔵魔堰に異常なしよ」
『事務部』 事務長 パッソス・サージュメイル
「ワイの仕事はこっから先やで。各部は被害の詳細を取りまとめて報告書を頼んます。特に甲板長。早う頼んます。おそらく修繕ドック入りや。帝国のヤードはどこもボッタクリやで」
各職長からの報告を聞き終えたビクトリアが頭の中で状況を整理し、現状のマズさに険しい表情を浮かべた。
「セーラ。この海流を抜け出すのに必要な速力と航続はどれほどだ?」
「確実に抜け出すなら東に一〇ノットで一時間だわさ。海流を利用するなら微速でもいいけど、時間がかかるし、南に大きく逸れるさね。最悪、別の海流に捉まる可能性もあるわさ」
「スターキー。現在の充填率で推進魔堰の運転制限は?」
「半速までー。連続運転は無理ぃー。せいぜい、一時間が限界」
「原速で一時間回せるのはいつになる?」
「最低でも充填率0.1パーセントは欲しい。今ダウンしてるみんなの回復次第だよー。もう一度、今日と同じくらいチャージしてくれれば……一時間ちょい回せるかなー」
「オプシーの帝国海難分室へ通報した。曳船を手配するそうだ。明朝〇八〇〇時、出港予定。おそらく到着まで最短でも三日はかかるだろう。早急に海流から離脱したい。メリッサやトムたち『モグラ』には負担を掛けるが……。セーラとスターキーは速やかに推進魔堰の再起動計画を立案、報告しろ」
「了解だわさ。船長」
「アイアイ・マーム」
「ジョジョは引き続き船体の損傷状態を確認してパッサーに報告を上げろ。曳船が到着する前が望ましい。ドック入りするにしても、無い袖は振れん」
「わかっとるぅ。だが、すぐには見切れん。あの津波だぁ。下手すりゃ竜骨が逝っとるかもしれん。クラック調査は時間がかかるぞぉ」
「…………そら、あきまへんなぁ。船長。どないします?」
「ふむ……ジョジョ。船尾に絞って大雑把で構わん。外板、キール、ロンジ、トランスを中心にクラック調査を行え。場合によっては帝国ヤードを出渠後、アルローへ帰還する」
「船殻の大規模修繕となると、帝国でやったらエライ出費んなりまっさかい。最低限の応急修理で済ましますよって。甲板長。損傷度の評価も頼んます。ギリギリ、アルローまで持たんもんだけ、上げたってください」
「パッサァー。そりゃあ、もう大雑把じゃねぇだろぉ? なぁ?」
「頼んます。このとーり」
「ちっ。……しゃあーねぇなぁ」
「早ぅ……頼んます」
「リア嬢ちゃん!」
「わかってる! 怒鳴るな! 『管理調査部』と運動魔法適性者と当直要員以外は好きに使っていい!」
「ちっ! わかったぁ! 夜にゃ、出すもん出せよ?」
「秘蔵の米酒を出そう! 冷酒にしてやる!」
「よしっ!」
「グランマ。曳船とのランデブーまで四日。オプシー到着まで、さらに五日と見ておけ。どうしても足らん分は奴らから買い取るが、絶対、足元を見てくるぞ。――なんとかしろ」
「フゥ…………了解よぉ~。ジョジョ。飲むのはいいけど、つまみは出さないからね」
「ちぃっ! あんの、くそクジラぁ! 今度、会ったらぶち殺してやるぅ!!」
「縁起でもないことを言わんとってや……。次があったら破産やで」
現場の都合と資金繰りの狭間でやり合うジョジョとパッサー。
珍しくジョジョを宥めるビクトリア。
五日分の糧食を九日分にするため、明日からの献立に頭を抱えるグランマ。
それらを尻目に推進魔堰の再起動計画を詰めていくセーラとスターキー。
降って沸いた海獣騒ぎに対応を強いられ、今後の方針を固めていく本船のトップ陣。
各部それぞれに都合があり、リソースは限られ、どこもかしこも問題だらけ。
船長室にカオスが広がっていた。
**********
「ふぅ~、各部。とりあえず、明日からの方針に異議は無いな?」
二時間後、喧々諤々の議論がようやく一段落した。
「……まぁなぁ。この辺が落としどころだろぉ」
「ワイはこれからソロバン片手に帳簿と睨めっこや」
「みんなの魔力回復に問題なければ、明朝、〇七〇〇時に推進魔堰を起動。徐々に原速まで増速。運転可能時間は、どんなに我慢しても一時間半が限度かなー」
「船速が出たら東へ変針。最短距離で潮流を突っ切って脱出するわさ。抜け出せるのは、海獣出現地点から南に二〇〇マイルってとこさね。曳船が九ノット以上で曳航してくれれば、五日後にオプシー着予定だわさ」
「……明日の朝食は芋よ。可能な限り甘く蒸かすわ。クリスの塩があれば十分美味しくいただけるし」
「了解した。しばらくキツいだろうが、よろしく頼む」
「「「「「イエス・マム!」」」」」
なんとか話がまとまって、ホッと一息。
ビクトリアは金庫を開けて酒瓶とグラスを取り出した。
「一杯だけやろう。なんとしても大陸まで辿り着くぞ!」
「おっ! 前祝いかぁ!」
「ジョジョ。一杯だけだ」
「一杯だけならワイも貰ときましょ。おおきに」
「米酒なんか、なかなか飲めんさね!」
「いただきまーす」
「アタシもいただくわ。今日は大変だったもの」
各自グラスを手に取り、ビクトリアが順に注いでいく。ジョジョが「もっと入れろ」と五月蠅いので、表面張力ギリギリまで注いでやると「おっとと」と少し啜った。
「乾杯はせんぞ。適当に味わって飲め」
六人が応接テーブルを囲んで短い酒盛りを始める。
「ジョジョ。ところで水タンクはどうだった?」
「あー。クリスが塞いだって穴のことかぁ。――未だに信じられん」
「僕は推進室に詰めてたから見れてないんだけどー。本当なの? 海水以外の物に精製魔法を?」
「本当にそうなら古代魔法の領域だわさ」
「だがなぁ、見事に塞がってるんだぁ。これがなぁ。穴の空いてた位置が微妙に歪んどったぁ」
「クリスの魔力光を見たっちゅう話も聞いたで。水タンクを真紅の光が覆っとったらしいやん」
「中からお頭も出てきたしねぇ~」
クリスの精製魔法がタンクの部材を変形させ、トビウオの首を断ち切り穴を塞いだとしか考えられない。だが、過去に精製魔法で固体を変化させた者などいないのだ。
それこそ、一万年以上前の古来種やその曾孫辺りで打ち止めだろう。
「伝説の古代魔法の再現ちゅうことかいな?」
「元々、クリスの魔法には普通の精製魔法では見られない特徴があった。オレもホヅミから報告されて気付いたことだがな。塩と不純物を分けて、それぞれを一つの結晶として精製していたんだ」
「あの塩結晶やんな? そやけど、聞いたことあらへんで?」
「ホヅミは『物質の把握と分子構造の操作』だと言ってたな」
「なにー? その、ぶんしこうぞうってー?」
「なんでも、この世のすべて物質は『原子』という目に見えないほど小さな粒の集合体だそうだ。その粒が二つ以上くっついているものを『分子』というらしい」
「なんだぁ? ホヅミのあんちゃんは何言ってんだ?」
「クリスの真水精製は海水中の塩の分子と不純物の分子を操作して、結晶化させているそうだ」
「それってー、普通の精製魔法との違いになるのー?」
「普通は容器の全面に塩が付くだろう?」
「そりゃあ、そうだわさ。それが真水精製ってもんさね」
「だが、クリスは水桶一杯ずつチマチマと時間を分けてやるしかなかった。桶の塩を削って集める時間も体力も無かった」
「アラ、あの子ったら。言ってくれれば、そのくらいウチでやったのに……」
「グランマには懐いていたからな。余計に迷惑をかけたくなかったんだろう」
グランマが涙ぐんでいる。クリスの事となると涙もろくなっちゃうのだ。漢女だから。
「なるほどねー。クリスなりに試行錯誤して、少ない魔力をやり繰りして、効率を上げようとしてたわけだー。涙ぐましいねー」
無感動な声で平坦に装いながらも、スターキーだってちょっとウルッと来ている。
「そん結果が伝説に手ぇかけたっちゅうことかいな。とんでもない子ぉやなぁー」
「船長。でも、これはマズいわさ」
セーラの雰囲気は少しビクトリアと似ていた。どことなく為政者然としているのだ。
「……わかってる。このことを帝国に知られれば、確実にクリスの確保に動くだろう」
「――っ! そんなことは、このアタシが絶対にさせないわぁ! 帝国がなんぼのもんじゃい! かかってこいやコラ!」
「グランマさーん。素が出てるよー」
グランマは本当にクリスが大好きなのである。父親と母親の両方をこなせるのだ。漢女だから。
「ただなぁ、こうなるとホヅミの思惑が頓挫するぞ……」
「船長ー。なになにー? ホヅミくんの思惑ってー? 僕も彼とは話してみたいんだけど、若手のジンクスとか色々あってさぁー」
ビクトリアはニヤリと笑うと、少し自慢げに穂積との交渉の内容を開陳した。
五人の職長は黙って聞き終えると、それぞれが真面目な顔で考え込む。
「なぁ。リア嬢ちゃん。ホヅミのあんちゃんは何者だぁ? とてもじゃねぇが、ただの船員とは思えねぇ」
「ただの船員らしいがな。現にあいつからは特別なものは何も感じない。帝国の十賢者のような雰囲気はない。あいつは本当にあの通りの男だ」
「あんちゃんがあの連中とは違うってのはわかるがなぁ。だが普通じゃねぇ。どこの誰が自分の腹に潜り込んだ海獣を無視してタンクの穴を心配するぅ? 並みじゃねぇだろぉ」
「あいつは記憶喪失ではあるが、普通の人間が知らないことを知っていて、ある種、異様なものの考え方をする。だが本当に異質なのはそんなことじゃない」
「リア嬢ちゃん。何か隠してんのはわかってるが、そろそろよぉ……」
「それも最早、大した問題ではないな。なので、お前さんらには話しておく。――ホヅミはトティアスの人間ではない」
「「「「「はぁ?」」」」」
ビクトリアは異世界からの流れ者、ニイタカ・ホヅミに纏わる事実だけを端的に述べていった。
「あいつは『ニホン』という国から来た。古今東西、そんな国は存在しない」
「あいつはクリスが本船で働いているのを見て、オレに食ってかかった。子供に危険な現場で重労働を強いるとは何事だとな」
「あいつはクリスが奴隷だと聞いてオレを睨みつけ、糾弾した。あいつの世界では奴隷を認めている国など無いそうだ」
「あいつは夜空の星の配置が違うと言っていた。セーラならこの意味がわかるだろう?」
「あいつはオレの米酒を『至って普通のニホン酒だ』と宣った。『精米』が足りんのだと。造るなら焼酎にしろと言われたが、パッサーにはあいつが何を言いたいのか分かるか?」
「あいつは魔法が使えない。聖痕が無いからだ。だが、そんなことはどうでもいいと思っている」
「あいつは魔法の重要性を理解している。オプシーで下船する前に、さっきの話を詰めに来たと言っていた」
「どうやらあいつはオレに惚れているらしい」
ここまで一気に語り切ったビクトリアは、背筋を伸ばし五人を順に見据えて凛と宣言する。
「アルロー諸島連合首長が娘、ビクトリア・アジュメイルとして誓おう。――これらはすべて事実だ」
「「「「「――――」」」」」
場を静寂が支配した。誰も何も言わない。
ビクトリアが正式に立場まで持ち出して事実であると公言した。この場に居る五人にとって、これ以上の真実は不要である。
「おかしな野郎だたぁ思ってたが、まさかの異世界人かよぉ」
「星の配置が違うってことは、別の星から来たってことさね。異星人だわさ」
「それにしちゃー見たまんまの人間だよー? 髪と瞳は黒いけどねー」
「おにぎりも『ニホン』って国の発祥ってことね。アラヤダ! ホヅミちゃんにいろいろと聞けば新しいレシピができそう!」
「その『精米』がなんかは知らんなぁ。『ニホン酒』の製法がヒントになりそやで」
すんなりと受け入れて、それぞれが思い思いの感想、展望、思惑を持ってワイワイ喋り始めた。
ビクトリアの暴露によって、今まで疑問に思っていた穂積の不思議なアレコレが解消された結果だった。
「じゃあ、ホヅミくんが起きたら、いろいろと話を聞くってことでー」
「とりあえずは『精米』について詳しく聞かなあかん。塩結晶の件からして、ホヅミはんには商才があるんちゃうやろか? 事務部にくれへんか?」
「ホヅミに事務仕事はダメだ。字が書けんのでな」
「読み書きくらい教えたるわ」
「これがややこしいんだ。あいつはトティアス語がわかる。あいつにはニホン語に聞こえるらしい。字が読める。ニホン語に見えるらしい。だが、あいつが書く文字はトティアス語ではない」
「それやと、――あかん。学べんやん」
「海図が読めるんなら航海士だわさ。ウチで貰う」
「ホヅミの世界ではあのくらい読めて当たり前だそうだぞ? できんと船に乗れんのだと」
「ハハっ! なら航海部以外は全員下船だわさ!」
「航海部はダメよぅ。ホヅミちゃんにはクリスと一緒に居てもらわなきゃ。きっとクリスを可愛がってくれるわ」
「ハハッ! 先生はどうするんだわさ!」
「ホヅミのあんちゃんが『ハード面が良くない』とか言うとったのはなんだぁ?」
「居住区の扉の材質から構造、階段の手摺りの高さ、廊下の幅まで、すべて法で決まっているらしいぞ」
「なんじゃそりゃあ。何のために決まっとんだぁ?」
「あいつの世界ならどの船でもジョジョが通って十分な広さがあるそうだ。安全のためらしい」
「じょははは! そいつぁいいなぁ。リア嬢ちゃん。アルローもそうしようぜぇ?」
「カカっ! 馬鹿を言うな。あいつの世界の法を持ってきたらトティアスは滅ぶぞ」
職長たちに穂積の事情が受け入れられたことが嬉しいのだろう。ビクトリアは随分と饒舌に自分の知る穂積ネタは披露している。若干、酒の力も手伝っているようだが、大変に機嫌がいい。
ビクトリア自身も気付いていなかった。何故これほど気分が高揚するのか。穂積に対して感じる異質なものの正体が何であるのか。
いずれにしても、穂積をオプシーで下船させる選択肢は無くなっていた。
運動魔法適性を持つ乗組員は魔力カートリッジへの魔力再充填で倒れる者が続出し、それでも充填率は微々たるものだった。当直中の適性者すらも充填に動員し、南へ流されながらドリフティングするしか手は無かったのだ。
幸いなことに気象は安定しており、すぐに時化ることはなさそうである。
夕食後、ゼクシィを除く各部の職長たちが船長室に集まっていた。
『ビクトリア号』 船長 ビクトリア・アジュメイル
「各部。現状報告」
『甲板部』 甲板長 ジョン・ジョバンニング
「船尾区画の被害甚大だぁ。船体外板にトビウオ共による破孔多数。一部は貫通して船尾隔壁にまで達しとったぁ。五番船倉および推進室内に浸水あり。水線下の応急処置は済ませたぞぉ」
『航海部』 航海長 セーラ・ラージュメイル
「現在地は海獣襲来地点から南に約三〇マイルだわさ。海流に乗って五ノットで南下中。メリッサが魔力欠乏でダウンしちまったから、船橋当直を六時間ワッチに変更したわさ」
『管理調査部』 管査長 スターク・ギジュメイル
「推進魔堰は無事だよー。ウチのメンバーはマリー以外の全員が魔力欠乏でダウン。他部にも協力してもらって、交代で推進室のビルジを排水中。現在、魔力カートリッジの充填率は0.05パーセントってとこー。五番船倉の積み荷は固縛が解けて散乱。一部の魔堰が水没したので、点検後、目録を更新予定。以上ぉー」
『司厨部』 司厨長 グランツ・マクダレイ
「水タンクからトビウオのお頭を回収したわ。混入した異物も可能な限り除去した。先生の指示通りに煮沸消毒した真水を厨房にストックしてる。若干、クソ魚の血で生臭いけど……。現在のタンクレベルは六割ってとこね。糧食は約五日分。冷凍・冷蔵魔堰に異常なしよ」
『事務部』 事務長 パッソス・サージュメイル
「ワイの仕事はこっから先やで。各部は被害の詳細を取りまとめて報告書を頼んます。特に甲板長。早う頼んます。おそらく修繕ドック入りや。帝国のヤードはどこもボッタクリやで」
各職長からの報告を聞き終えたビクトリアが頭の中で状況を整理し、現状のマズさに険しい表情を浮かべた。
「セーラ。この海流を抜け出すのに必要な速力と航続はどれほどだ?」
「確実に抜け出すなら東に一〇ノットで一時間だわさ。海流を利用するなら微速でもいいけど、時間がかかるし、南に大きく逸れるさね。最悪、別の海流に捉まる可能性もあるわさ」
「スターキー。現在の充填率で推進魔堰の運転制限は?」
「半速までー。連続運転は無理ぃー。せいぜい、一時間が限界」
「原速で一時間回せるのはいつになる?」
「最低でも充填率0.1パーセントは欲しい。今ダウンしてるみんなの回復次第だよー。もう一度、今日と同じくらいチャージしてくれれば……一時間ちょい回せるかなー」
「オプシーの帝国海難分室へ通報した。曳船を手配するそうだ。明朝〇八〇〇時、出港予定。おそらく到着まで最短でも三日はかかるだろう。早急に海流から離脱したい。メリッサやトムたち『モグラ』には負担を掛けるが……。セーラとスターキーは速やかに推進魔堰の再起動計画を立案、報告しろ」
「了解だわさ。船長」
「アイアイ・マーム」
「ジョジョは引き続き船体の損傷状態を確認してパッサーに報告を上げろ。曳船が到着する前が望ましい。ドック入りするにしても、無い袖は振れん」
「わかっとるぅ。だが、すぐには見切れん。あの津波だぁ。下手すりゃ竜骨が逝っとるかもしれん。クラック調査は時間がかかるぞぉ」
「…………そら、あきまへんなぁ。船長。どないします?」
「ふむ……ジョジョ。船尾に絞って大雑把で構わん。外板、キール、ロンジ、トランスを中心にクラック調査を行え。場合によっては帝国ヤードを出渠後、アルローへ帰還する」
「船殻の大規模修繕となると、帝国でやったらエライ出費んなりまっさかい。最低限の応急修理で済ましますよって。甲板長。損傷度の評価も頼んます。ギリギリ、アルローまで持たんもんだけ、上げたってください」
「パッサァー。そりゃあ、もう大雑把じゃねぇだろぉ? なぁ?」
「頼んます。このとーり」
「ちっ。……しゃあーねぇなぁ」
「早ぅ……頼んます」
「リア嬢ちゃん!」
「わかってる! 怒鳴るな! 『管理調査部』と運動魔法適性者と当直要員以外は好きに使っていい!」
「ちっ! わかったぁ! 夜にゃ、出すもん出せよ?」
「秘蔵の米酒を出そう! 冷酒にしてやる!」
「よしっ!」
「グランマ。曳船とのランデブーまで四日。オプシー到着まで、さらに五日と見ておけ。どうしても足らん分は奴らから買い取るが、絶対、足元を見てくるぞ。――なんとかしろ」
「フゥ…………了解よぉ~。ジョジョ。飲むのはいいけど、つまみは出さないからね」
「ちぃっ! あんの、くそクジラぁ! 今度、会ったらぶち殺してやるぅ!!」
「縁起でもないことを言わんとってや……。次があったら破産やで」
現場の都合と資金繰りの狭間でやり合うジョジョとパッサー。
珍しくジョジョを宥めるビクトリア。
五日分の糧食を九日分にするため、明日からの献立に頭を抱えるグランマ。
それらを尻目に推進魔堰の再起動計画を詰めていくセーラとスターキー。
降って沸いた海獣騒ぎに対応を強いられ、今後の方針を固めていく本船のトップ陣。
各部それぞれに都合があり、リソースは限られ、どこもかしこも問題だらけ。
船長室にカオスが広がっていた。
**********
「ふぅ~、各部。とりあえず、明日からの方針に異議は無いな?」
二時間後、喧々諤々の議論がようやく一段落した。
「……まぁなぁ。この辺が落としどころだろぉ」
「ワイはこれからソロバン片手に帳簿と睨めっこや」
「みんなの魔力回復に問題なければ、明朝、〇七〇〇時に推進魔堰を起動。徐々に原速まで増速。運転可能時間は、どんなに我慢しても一時間半が限度かなー」
「船速が出たら東へ変針。最短距離で潮流を突っ切って脱出するわさ。抜け出せるのは、海獣出現地点から南に二〇〇マイルってとこさね。曳船が九ノット以上で曳航してくれれば、五日後にオプシー着予定だわさ」
「……明日の朝食は芋よ。可能な限り甘く蒸かすわ。クリスの塩があれば十分美味しくいただけるし」
「了解した。しばらくキツいだろうが、よろしく頼む」
「「「「「イエス・マム!」」」」」
なんとか話がまとまって、ホッと一息。
ビクトリアは金庫を開けて酒瓶とグラスを取り出した。
「一杯だけやろう。なんとしても大陸まで辿り着くぞ!」
「おっ! 前祝いかぁ!」
「ジョジョ。一杯だけだ」
「一杯だけならワイも貰ときましょ。おおきに」
「米酒なんか、なかなか飲めんさね!」
「いただきまーす」
「アタシもいただくわ。今日は大変だったもの」
各自グラスを手に取り、ビクトリアが順に注いでいく。ジョジョが「もっと入れろ」と五月蠅いので、表面張力ギリギリまで注いでやると「おっとと」と少し啜った。
「乾杯はせんぞ。適当に味わって飲め」
六人が応接テーブルを囲んで短い酒盛りを始める。
「ジョジョ。ところで水タンクはどうだった?」
「あー。クリスが塞いだって穴のことかぁ。――未だに信じられん」
「僕は推進室に詰めてたから見れてないんだけどー。本当なの? 海水以外の物に精製魔法を?」
「本当にそうなら古代魔法の領域だわさ」
「だがなぁ、見事に塞がってるんだぁ。これがなぁ。穴の空いてた位置が微妙に歪んどったぁ」
「クリスの魔力光を見たっちゅう話も聞いたで。水タンクを真紅の光が覆っとったらしいやん」
「中からお頭も出てきたしねぇ~」
クリスの精製魔法がタンクの部材を変形させ、トビウオの首を断ち切り穴を塞いだとしか考えられない。だが、過去に精製魔法で固体を変化させた者などいないのだ。
それこそ、一万年以上前の古来種やその曾孫辺りで打ち止めだろう。
「伝説の古代魔法の再現ちゅうことかいな?」
「元々、クリスの魔法には普通の精製魔法では見られない特徴があった。オレもホヅミから報告されて気付いたことだがな。塩と不純物を分けて、それぞれを一つの結晶として精製していたんだ」
「あの塩結晶やんな? そやけど、聞いたことあらへんで?」
「ホヅミは『物質の把握と分子構造の操作』だと言ってたな」
「なにー? その、ぶんしこうぞうってー?」
「なんでも、この世のすべて物質は『原子』という目に見えないほど小さな粒の集合体だそうだ。その粒が二つ以上くっついているものを『分子』というらしい」
「なんだぁ? ホヅミのあんちゃんは何言ってんだ?」
「クリスの真水精製は海水中の塩の分子と不純物の分子を操作して、結晶化させているそうだ」
「それってー、普通の精製魔法との違いになるのー?」
「普通は容器の全面に塩が付くだろう?」
「そりゃあ、そうだわさ。それが真水精製ってもんさね」
「だが、クリスは水桶一杯ずつチマチマと時間を分けてやるしかなかった。桶の塩を削って集める時間も体力も無かった」
「アラ、あの子ったら。言ってくれれば、そのくらいウチでやったのに……」
「グランマには懐いていたからな。余計に迷惑をかけたくなかったんだろう」
グランマが涙ぐんでいる。クリスの事となると涙もろくなっちゃうのだ。漢女だから。
「なるほどねー。クリスなりに試行錯誤して、少ない魔力をやり繰りして、効率を上げようとしてたわけだー。涙ぐましいねー」
無感動な声で平坦に装いながらも、スターキーだってちょっとウルッと来ている。
「そん結果が伝説に手ぇかけたっちゅうことかいな。とんでもない子ぉやなぁー」
「船長。でも、これはマズいわさ」
セーラの雰囲気は少しビクトリアと似ていた。どことなく為政者然としているのだ。
「……わかってる。このことを帝国に知られれば、確実にクリスの確保に動くだろう」
「――っ! そんなことは、このアタシが絶対にさせないわぁ! 帝国がなんぼのもんじゃい! かかってこいやコラ!」
「グランマさーん。素が出てるよー」
グランマは本当にクリスが大好きなのである。父親と母親の両方をこなせるのだ。漢女だから。
「ただなぁ、こうなるとホヅミの思惑が頓挫するぞ……」
「船長ー。なになにー? ホヅミくんの思惑ってー? 僕も彼とは話してみたいんだけど、若手のジンクスとか色々あってさぁー」
ビクトリアはニヤリと笑うと、少し自慢げに穂積との交渉の内容を開陳した。
五人の職長は黙って聞き終えると、それぞれが真面目な顔で考え込む。
「なぁ。リア嬢ちゃん。ホヅミのあんちゃんは何者だぁ? とてもじゃねぇが、ただの船員とは思えねぇ」
「ただの船員らしいがな。現にあいつからは特別なものは何も感じない。帝国の十賢者のような雰囲気はない。あいつは本当にあの通りの男だ」
「あんちゃんがあの連中とは違うってのはわかるがなぁ。だが普通じゃねぇ。どこの誰が自分の腹に潜り込んだ海獣を無視してタンクの穴を心配するぅ? 並みじゃねぇだろぉ」
「あいつは記憶喪失ではあるが、普通の人間が知らないことを知っていて、ある種、異様なものの考え方をする。だが本当に異質なのはそんなことじゃない」
「リア嬢ちゃん。何か隠してんのはわかってるが、そろそろよぉ……」
「それも最早、大した問題ではないな。なので、お前さんらには話しておく。――ホヅミはトティアスの人間ではない」
「「「「「はぁ?」」」」」
ビクトリアは異世界からの流れ者、ニイタカ・ホヅミに纏わる事実だけを端的に述べていった。
「あいつは『ニホン』という国から来た。古今東西、そんな国は存在しない」
「あいつはクリスが本船で働いているのを見て、オレに食ってかかった。子供に危険な現場で重労働を強いるとは何事だとな」
「あいつはクリスが奴隷だと聞いてオレを睨みつけ、糾弾した。あいつの世界では奴隷を認めている国など無いそうだ」
「あいつは夜空の星の配置が違うと言っていた。セーラならこの意味がわかるだろう?」
「あいつはオレの米酒を『至って普通のニホン酒だ』と宣った。『精米』が足りんのだと。造るなら焼酎にしろと言われたが、パッサーにはあいつが何を言いたいのか分かるか?」
「あいつは魔法が使えない。聖痕が無いからだ。だが、そんなことはどうでもいいと思っている」
「あいつは魔法の重要性を理解している。オプシーで下船する前に、さっきの話を詰めに来たと言っていた」
「どうやらあいつはオレに惚れているらしい」
ここまで一気に語り切ったビクトリアは、背筋を伸ばし五人を順に見据えて凛と宣言する。
「アルロー諸島連合首長が娘、ビクトリア・アジュメイルとして誓おう。――これらはすべて事実だ」
「「「「「――――」」」」」
場を静寂が支配した。誰も何も言わない。
ビクトリアが正式に立場まで持ち出して事実であると公言した。この場に居る五人にとって、これ以上の真実は不要である。
「おかしな野郎だたぁ思ってたが、まさかの異世界人かよぉ」
「星の配置が違うってことは、別の星から来たってことさね。異星人だわさ」
「それにしちゃー見たまんまの人間だよー? 髪と瞳は黒いけどねー」
「おにぎりも『ニホン』って国の発祥ってことね。アラヤダ! ホヅミちゃんにいろいろと聞けば新しいレシピができそう!」
「その『精米』がなんかは知らんなぁ。『ニホン酒』の製法がヒントになりそやで」
すんなりと受け入れて、それぞれが思い思いの感想、展望、思惑を持ってワイワイ喋り始めた。
ビクトリアの暴露によって、今まで疑問に思っていた穂積の不思議なアレコレが解消された結果だった。
「じゃあ、ホヅミくんが起きたら、いろいろと話を聞くってことでー」
「とりあえずは『精米』について詳しく聞かなあかん。塩結晶の件からして、ホヅミはんには商才があるんちゃうやろか? 事務部にくれへんか?」
「ホヅミに事務仕事はダメだ。字が書けんのでな」
「読み書きくらい教えたるわ」
「これがややこしいんだ。あいつはトティアス語がわかる。あいつにはニホン語に聞こえるらしい。字が読める。ニホン語に見えるらしい。だが、あいつが書く文字はトティアス語ではない」
「それやと、――あかん。学べんやん」
「海図が読めるんなら航海士だわさ。ウチで貰う」
「ホヅミの世界ではあのくらい読めて当たり前だそうだぞ? できんと船に乗れんのだと」
「ハハっ! なら航海部以外は全員下船だわさ!」
「航海部はダメよぅ。ホヅミちゃんにはクリスと一緒に居てもらわなきゃ。きっとクリスを可愛がってくれるわ」
「ハハッ! 先生はどうするんだわさ!」
「ホヅミのあんちゃんが『ハード面が良くない』とか言うとったのはなんだぁ?」
「居住区の扉の材質から構造、階段の手摺りの高さ、廊下の幅まで、すべて法で決まっているらしいぞ」
「なんじゃそりゃあ。何のために決まっとんだぁ?」
「あいつの世界ならどの船でもジョジョが通って十分な広さがあるそうだ。安全のためらしい」
「じょははは! そいつぁいいなぁ。リア嬢ちゃん。アルローもそうしようぜぇ?」
「カカっ! 馬鹿を言うな。あいつの世界の法を持ってきたらトティアスは滅ぶぞ」
職長たちに穂積の事情が受け入れられたことが嬉しいのだろう。ビクトリアは随分と饒舌に自分の知る穂積ネタは披露している。若干、酒の力も手伝っているようだが、大変に機嫌がいい。
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カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
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