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第二章 再会編
第22話 ルパートの決断
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村民たちの話し合いが終わったと連絡がきた。村側の意見は纏まり、こちらの言い分を一応は聞いたうえで、メリージュンへの処分を言い渡されるらしい。
「判りました」
僕がそう答えると、使いのあとに続いて村長の家へと移動する。これからの話し合いでメリージュンは、悪者として扱われて責め立てられる。僕はそんな彼女のことを守ると決断した。
「おぅ、待たせて悪かったのう」
「いいえ、もっと時間がかかるのものだと思っていました」
「そうか、それでは話し合いを始めるとするかのう。まず、お嬢さんの言い分を聞かせて欲しい」
村長が最初にメリージュンに発言を求めると、少し不安な表情で僕の方をみたので、軽く手を握ったあとに頷いてから声をかける。
「特別なことを言う必要はないよ。僕と再会するまでにあったことを思った通りに伝えるんだ」
「うん、判った。」
僕の言葉に答えると、手を握ったまま正面の村長たちに視線を向け、一呼吸置いてから口を開いた。
「私はただルー君に会いたかっただけなの。私の知らない所で異端者として追放されてショックだった。いつも傍にいる大好きな人が居なくなったことに耐えられなかった。本来なら心配するべき家族である弟は、学園で嘘をまき散らしてルー君を貶めているのを知った時、ルー君の味方は私だけなんだと思ったの。それからは、ルー君に会いたいという一心で、体が勝手に動いたの。それだけ……」
「ただ、ルパートに会いたかったがための行動か……」
メリージュンが一通り話し終えると、少し間を置いてから、村長が目を閉じたまま口を開いたが、感情だけで動いた結果の騒動だったと聞いて、その口調はかなり重かった。村側代表であるベリガンは『バンッ』と机を叩いて声を荒げる。
「そんなことでたくさんの仲間の命を奪ったのか? 俺は納得できねえよ!」
声を荒げるベリガンに、僕がこちらの言い分を伝える。
「決して納得はできないでしょうね。それでも彼女の言葉は事実なんですよ。そして、ジュンのことを魔怨だと勘違いをして攻撃を仕掛けたのも事実で、それがきっかけであの騒動が起こったんです」
「なっ、俺達が悪いと言いたいのか!」
ベリガンは僕の言葉が気に食わなかったようで、今にも襲いかかりそうな勢いで怒鳴ってきたが、そのまま黙っているつもりはない。僕はメリージュンのことを守ると決めたので、相手の圧に屈するつもりはない。
「違います。ジュンと村側の双方に責任があったんですよ」
「なんだとっ! こっちは、その化物に仲間を殺されたんだよ!」
「待てベリガン! ルパートも言い過ぎた」
完全にキレたベリガンが動いた瞬間、ガウスが取り押さえながら僕に注意する。
「僕は本当のことを言っただけです」
「そうだとしてもだ。今回のことでたくさんの命を失ったのを目の当たりにしたんだろ? それなのに、その言葉はないんじゃないか?」
「双方静かにせんか! はぁ~、やはり冷静な話し合いは無理じゃったのう。とりあえず村側の意思を伝えておくぞ」
村長はため息交じりにそう言うと、村側が一方的に下した内容を、僕たちに伝えるのだった。
「判りました」
僕がそう答えると、使いのあとに続いて村長の家へと移動する。これからの話し合いでメリージュンは、悪者として扱われて責め立てられる。僕はそんな彼女のことを守ると決断した。
「おぅ、待たせて悪かったのう」
「いいえ、もっと時間がかかるのものだと思っていました」
「そうか、それでは話し合いを始めるとするかのう。まず、お嬢さんの言い分を聞かせて欲しい」
村長が最初にメリージュンに発言を求めると、少し不安な表情で僕の方をみたので、軽く手を握ったあとに頷いてから声をかける。
「特別なことを言う必要はないよ。僕と再会するまでにあったことを思った通りに伝えるんだ」
「うん、判った。」
僕の言葉に答えると、手を握ったまま正面の村長たちに視線を向け、一呼吸置いてから口を開いた。
「私はただルー君に会いたかっただけなの。私の知らない所で異端者として追放されてショックだった。いつも傍にいる大好きな人が居なくなったことに耐えられなかった。本来なら心配するべき家族である弟は、学園で嘘をまき散らしてルー君を貶めているのを知った時、ルー君の味方は私だけなんだと思ったの。それからは、ルー君に会いたいという一心で、体が勝手に動いたの。それだけ……」
「ただ、ルパートに会いたかったがための行動か……」
メリージュンが一通り話し終えると、少し間を置いてから、村長が目を閉じたまま口を開いたが、感情だけで動いた結果の騒動だったと聞いて、その口調はかなり重かった。村側代表であるベリガンは『バンッ』と机を叩いて声を荒げる。
「そんなことでたくさんの仲間の命を奪ったのか? 俺は納得できねえよ!」
声を荒げるベリガンに、僕がこちらの言い分を伝える。
「決して納得はできないでしょうね。それでも彼女の言葉は事実なんですよ。そして、ジュンのことを魔怨だと勘違いをして攻撃を仕掛けたのも事実で、それがきっかけであの騒動が起こったんです」
「なっ、俺達が悪いと言いたいのか!」
ベリガンは僕の言葉が気に食わなかったようで、今にも襲いかかりそうな勢いで怒鳴ってきたが、そのまま黙っているつもりはない。僕はメリージュンのことを守ると決めたので、相手の圧に屈するつもりはない。
「違います。ジュンと村側の双方に責任があったんですよ」
「なんだとっ! こっちは、その化物に仲間を殺されたんだよ!」
「待てベリガン! ルパートも言い過ぎた」
完全にキレたベリガンが動いた瞬間、ガウスが取り押さえながら僕に注意する。
「僕は本当のことを言っただけです」
「そうだとしてもだ。今回のことでたくさんの命を失ったのを目の当たりにしたんだろ? それなのに、その言葉はないんじゃないか?」
「双方静かにせんか! はぁ~、やはり冷静な話し合いは無理じゃったのう。とりあえず村側の意思を伝えておくぞ」
村長はため息交じりにそう言うと、村側が一方的に下した内容を、僕たちに伝えるのだった。
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