人命救助で命を落として異世界転生、助けたはずの女の子が僕を追いかけて異世界にやってきたんだけど……

小桃

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第三章 覚醒編

第27話 接吻

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▽メリージュンside▽
 私は純子として生きたていた記憶の中で、覚えていることの全てを話した。

「そうか、前世の記憶から万能の意味にたどり着いたのか、それにしてもあの激流に揉まれている時に思い出すなんて、もの凄い偶然というか奇跡だね。そうか……」

 やはりルパートは、驚きはしたけど私の話を疑うことなく信じてくれた。ただ、言葉は最後まで語らずに、途中で深く考え込むように黙り込んでしまった。その様子を見てルパートには前世の記憶があるのではと思った。

(ルー君にも前世の記憶がある。やっぱり純子わたしを助けてくれた輝人さんに違いないわ!)

 私に前世の記憶が蘇った時に、助けることで命を落とした輝人さんは、ルパートなんじゃないかという思いがさらに強くなった。そのことを聞くべきか迷うのが普通かも知れないけど、私はそんなことで迷うタイプではないので、前世の記憶がないかを確認する。

「ねぇルー君、輝人さんって知ってる?」
「えっ!?」

 まわりくどい聞き方なんてできないので、ダイレクトに『輝人』って名前を出したら凄く驚いた。

(間違いない! ルー君は輝人さんとして生きていた記憶を持っている)

「川で溺れている人を助けた記憶があるでしょ? あれは前世の私だったんだよ」
「僕はあの時……、やはり助けることができなかったんだね」

 ルパートは目を瞑る。間を置くと声を震わせながら言葉を放つと、閉じたままの瞳から一筋の涙が流れたのだった。私はすぐにルパートを抱きしめてことの顛末を伝える。

「違う! 輝人さんは純子わたしを救ってくれたんだよ。救われた命だったにも関わらず私が弱かったから、結局は自らの命を絶ってしまったの。そして『生まれ変われるなら、輝人さんを守れる強い女になりたい』と願ったら、本当に輝人さんの傍に転生することができたの。だから責任を感じないで欲しいの」
「そうか、あの時は救えたんだね。でも……僕が死んでいなければ、守れていたかも知れない」

 どこまでも真面目なルパートは、前世での出来事なのに責任を感じている。

純子わたしが身勝手に自殺を図っただけなのに……、どれだけお人好しなのよ! 本当にムカつくんだから……。でも、そんなルー君だから心から好きになったんだ)

「転生先まで追いかけちゃってごめんね。こんな面倒な女は嫌いだよね? でも、私はルー君を愛しているの」

 そう言ってから、私はゆっくりとルパートの顔を近づけて唇を重ねたの……

    
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