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学園3年目
婚前旅行 3
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早朝、出航前にうちの国の軍艦を視察。
帰りに乗せてもらうので、乗組員さんにご挨拶も兼ねて船内を回る。
「軍艦…大砲いっぱいですね」
「有効射程距離は100m程度です。ただ敵の船に弾を当てるには、波の影響を考慮してもう少し近づかねばなりませんが…」
「つまり、風魔法や水魔法で、向こうの船を揺らして弾を当てさせないようにすることもできる?」
「…はっ?」「えっ?」
なんと海軍では、「船という制限の多い所に非力な魔法使いを1人積むより、その分大砲の球を積む方が良い」…という考えが主流のため、魔法を使って戦うという発想が無いらしい。
「じゃ、非力でない魔法使いなら良いんです?」
「ま、そんな魔法使いがいるんなら、ね」
「んじゃ、帰りに紹介しますよ…ね、殿下」
「うむ」
何かムカついたので、帰りにケンタウレア一門から喝を入れてもらおう。
視察を終えて向こうの軍艦に向かうと、兄と使節団一行が出迎えて…あ、あれ?
「ガーベラ先輩!来てたんですか!?」
「あ…!ル、ルース!お願い、助けて…っ!!」
ガーベラ先輩が半泣きで俺に飛びついてきた。
「どうしたんですか!?」
「の、ノースさんが、いきなり…!」
ガーベラ先輩が使節団の方を指差した。すると一団の後ろからスッ…とノースさんが出てきて言った。
「何言ってる、ガントレット?
一緒にシャラパール行こう、約束したでしょう」
「そ、そうですけど!急に、あの、あんな事!!」
はい!?何ですと!?
「ちょっとノースさん、何したんですか!?」
俺は背中にガーベラ先輩を庇うようにしてノースさんと対峙する。ノースさんは「心外だ」と言わんばかりに肩をすくめて言う。
「何したない、プロポーズしただけ」
「え、そうなんです……はあああああ!!?」
「私言った、ガントレットに、恋人なって欲しい。
ガントレット、良いよ、言ってくれた。
だから家族紹介する、早いのがいい、でしょ?」
「話が急すぎるよう!!助けて!!」
「いやいやいや待って待って待って」
ガーベラ先輩、ノースさんと付き合ってたの!?
そんな空気1㎜も無かったじゃん!!
聞きたい事山ほどあるんですけど!?
「いつからお付き合いが始まったんですか?」
「夏に鉱山行ったとき…」
「ガントレット、好きなことしてる、目、キラキラで、好きなった…だから、鉱山でしました」
「しましたぁ!?」
「こ、告白、告白されただけだよ!?」
紛らわしいな!焦るやないか!!
「んで、プロポーズするほど進んでたんですか?」
「そ、それは、その……そのぉ……」
ガーベラ先輩は真っ赤になって下を向き、ノースさんは俺から視線を反らす……
あっ、進んでますね、コレ。
「…ごめんガントレット、びっくり、ならせて」
「う、ぐすっ…う…うん…」
「船乗る、話し合う、時間たくさんある、ね?」
ノースさんはガーベラ先輩の頭を優しくナデナデしたあと、そうすることが自然であるかのように腰に手を回し、船へと…
いや、船に乗ったら逃げ場ないですよね?
「…ああして丸め込まれたんだな…ガーベラ先輩」
「さすがコリアス商会会頭、中々の手腕だ」
「ほんと、狙われたら勝ち目ないです…えっ?」
「ん?どうしたルース」
今、殿下、会頭って言った……?
ちょ、ノースさん、いくつなの!?
えーもう、新事実多すぎなんですけど!!
帰りに乗せてもらうので、乗組員さんにご挨拶も兼ねて船内を回る。
「軍艦…大砲いっぱいですね」
「有効射程距離は100m程度です。ただ敵の船に弾を当てるには、波の影響を考慮してもう少し近づかねばなりませんが…」
「つまり、風魔法や水魔法で、向こうの船を揺らして弾を当てさせないようにすることもできる?」
「…はっ?」「えっ?」
なんと海軍では、「船という制限の多い所に非力な魔法使いを1人積むより、その分大砲の球を積む方が良い」…という考えが主流のため、魔法を使って戦うという発想が無いらしい。
「じゃ、非力でない魔法使いなら良いんです?」
「ま、そんな魔法使いがいるんなら、ね」
「んじゃ、帰りに紹介しますよ…ね、殿下」
「うむ」
何かムカついたので、帰りにケンタウレア一門から喝を入れてもらおう。
視察を終えて向こうの軍艦に向かうと、兄と使節団一行が出迎えて…あ、あれ?
「ガーベラ先輩!来てたんですか!?」
「あ…!ル、ルース!お願い、助けて…っ!!」
ガーベラ先輩が半泣きで俺に飛びついてきた。
「どうしたんですか!?」
「の、ノースさんが、いきなり…!」
ガーベラ先輩が使節団の方を指差した。すると一団の後ろからスッ…とノースさんが出てきて言った。
「何言ってる、ガントレット?
一緒にシャラパール行こう、約束したでしょう」
「そ、そうですけど!急に、あの、あんな事!!」
はい!?何ですと!?
「ちょっとノースさん、何したんですか!?」
俺は背中にガーベラ先輩を庇うようにしてノースさんと対峙する。ノースさんは「心外だ」と言わんばかりに肩をすくめて言う。
「何したない、プロポーズしただけ」
「え、そうなんです……はあああああ!!?」
「私言った、ガントレットに、恋人なって欲しい。
ガントレット、良いよ、言ってくれた。
だから家族紹介する、早いのがいい、でしょ?」
「話が急すぎるよう!!助けて!!」
「いやいやいや待って待って待って」
ガーベラ先輩、ノースさんと付き合ってたの!?
そんな空気1㎜も無かったじゃん!!
聞きたい事山ほどあるんですけど!?
「いつからお付き合いが始まったんですか?」
「夏に鉱山行ったとき…」
「ガントレット、好きなことしてる、目、キラキラで、好きなった…だから、鉱山でしました」
「しましたぁ!?」
「こ、告白、告白されただけだよ!?」
紛らわしいな!焦るやないか!!
「んで、プロポーズするほど進んでたんですか?」
「そ、それは、その……そのぉ……」
ガーベラ先輩は真っ赤になって下を向き、ノースさんは俺から視線を反らす……
あっ、進んでますね、コレ。
「…ごめんガントレット、びっくり、ならせて」
「う、ぐすっ…う…うん…」
「船乗る、話し合う、時間たくさんある、ね?」
ノースさんはガーベラ先輩の頭を優しくナデナデしたあと、そうすることが自然であるかのように腰に手を回し、船へと…
いや、船に乗ったら逃げ場ないですよね?
「…ああして丸め込まれたんだな…ガーベラ先輩」
「さすがコリアス商会会頭、中々の手腕だ」
「ほんと、狙われたら勝ち目ないです…えっ?」
「ん?どうしたルース」
今、殿下、会頭って言った……?
ちょ、ノースさん、いくつなの!?
えーもう、新事実多すぎなんですけど!!
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