別にこいつとは付き合ってませんけど?

紫蘇

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恋人同士になる試練

外周の祠、第一 1

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おさらいしよう!

外周の祠は24ヶ所。

そのうち大きい祠は東西南北の4つ。
その祠と祠の間に5つの中規模な祠がジグザクに配置されていて、その数4✕5=20。
つまり大4+小20=24ということだ。

今までの祠は入口を入ったらすぐ封印の間だった。

でも今日から行く大きな祠は、入口から封印の間までの間に迷路のような長い通路がある。

魔物も出る。
罠もある。
でも迷うことはほぼ無い。
何故か?

神様知識によると、実は単なる曲がりくねった一本道だからだそうだ。
迷子になって辿り着かなかったら話が進まないじゃない、とのこと…まあ、確かに。

それからこれは昨日知ったんだけど、大きい祠の封印の間は外と時間の流れる速さが違うらしい。
封印の間で俺たちが何時間過ごそうが、外ではきっかり2時間になるんだって。

<グフフ…何日でもヤりたい放題よ♡>

だってさ…。
この前最初はセックス無しだって言ったのに、約束が違うんですけど?

「…最近どうしたんだろうな、神様」
「本性出てきたのかもな。
 神様って元々人の都合考えたりしないじゃん」
「確かに、言われてみれば…」

むしろ比較的親切なほうかもしれん。
設定をいじくり倒してでもこの世界を何とかしようとしてるんだしな…。

「まあ、『行けば分かるさ』ってね」
「出た猪○イズム」

…というわけで、本日ついに外周の祠1つ目へ出発。
とにかく行ってみなきゃ始まらない。



北の街の北の門を出るとすぐに祠が見えた。

「でかいなぁ…」
「祠というより神殿だな…」

祠までの道は森の中を真っ直ぐに突っ切っていて、『迷わず行けよ』と言わんばかりだ。
大した距離じゃないから、魔物に会う確率も低い…
昨日買い物帰りに、こっそりこの辺りを浄化しておいたしね。

「…緊張してる?」

俺は隣を歩くミシェルに尋ねる。
ミシェルは言う。

「…多少は。内部の通路でどんな魔物が出るか、どんな罠が仕掛けられているか…。
 必ず封印の間まで到達しなければな」
「うん…そうだよね」

念の為に、昨日買ったローションは持ってきた。
の諸々は神様が準備してくれているらしい…って、まだそこまでしないっつーの!

「何でセックスにこだわるのかなぁ…」
「シゲルは…やはり、したくないのか?」
「うん、まだちょっと…準備出来てないし」

何度も言うけど、ミシェルのアレは凶器だぞ?
お尻が致命的なことになったらどうすんだよ!


***

俺たちは無事祠にたどり着き、中へ入った。
すると通路に点々と明かりが灯った。
先頭に立ったリラさんが言った。

「これなら、カンテラ1つで行けそうです」

だけど…

「ここからもうキてるな…」
「トモもそう思うか?俺もだ」

通路には闇の力が漂っていて、どうにも気持ち悪い。

「待って、リラさん!
 先に突き当りまで浄化します。
 トモ、払い100パーで良いよな?」
「おう、それで良いんじゃないか?
 距離も無いし、レベル5もあれば良さそうだ」
「よし」

……闇の力を吸収しすぎて体が動かせなくなった人を診療所や病院で散々見てきた。

腕や足が肥大してる人もいっぱいいた。
あれを見るに、多分人間も魔物化すると思う。
このメンバーの誰かが魔物になってしまったら…

勝てない。

俺は闇の力どっかいけと祈り、キラキラと光の力を手のひらに溜めて叫ぶ。

「せーーーい!」

スサァァー!と光が壁や床を走る。
突き当りまで届いてじんわり消えたら、浄化完了…
まあまあうまく行ったかな。

「それじゃリラさん、お願いします」
「はい、では、前進します!」
「ああ、頼んだ」

なるべく安全に進んで行こう。
それが一番大事!


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