願いを叶える魔法の傷薬~俺の異世界転生に必要なスキルを72時間しか遊べない体験版ゲームで取に行くところです~

ゼルダのりょーご

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 俺も腹をくくった。
 ヤクザ者。ゴロツキともいう。
 やつらは当然のように若者を連れて行こうとしている。

「悪いこたぁ言わねぇ、そいつを庇い立てすると、あんさんも痛い目にあってもらうことになりますぜ?」

 言って、
 前に出て来た大男が、へらへらしながら拳を組み、指を鳴らしてみせた。
 後方に構えているのが親分か、兄貴分だな。

「痛い目は遠慮します。さて──なん発喰らえば、引き下がるのかな?」

 ペコリとお辞儀をして、すぐ頭を上げた俺の手は緊張でりきんでいた。

「あん? あんさん、寝ごとはお布団にはいってから言いな!」

 大男はへらへらと見下して笑う。

 俺が発した言葉の意味はだれにも理解されないようだ。
 傍にいた若者でさえ、「やめときなよ」と震えた声で制止する。
 それで止めるぐらいなら、手当まではしていない。
 俺は、背後に彼らを感じたとき、状況を把握しながら、落ちていた小石をすでにいくつか懐に隠し持っていた。

「ぐごっ。痛ててててぇ──っ!!」
「あ、アニキッ! どうしたんでやすかっ!!?」

 事情なんか、いちいち聞いてられるか。
 どうせ奴らも、四の五の言わせるつもりはないはずだからな。
 もとより、俺は話し上手じゃないし。大人に挨拶などしないし。
 後方に控えていた兄貴分に向けて、いきなりイシツブテを投げた。

「へえ、命中率30なのに一発で顔面にヒットしたぞ!」

 顔を狙ったつもりはなかったが、それでもクリーンヒットだった。
 すでに顔を押さえて、うずくまっていた。
 なるべく全員を相手にしないで済む方向でと、後ろのそれっぽいのを狙った。

「てめぇの仕業かッ! そいつも一緒に畳んでしまえっ!」

 石をぶつけられたゴロツキが子分たちに命じた。
 子分たちの怒りの声が飛んできた。

「てめぇら、囲んでしまえ! そうそう喰らってたまるか、ガキがナメた真似しやがって」
「か、囲まれたよっ! 有無をいわさず盾突いてどうするんだよ」

 イキリたったゴロツキの本気をみて、若者が震えだす。

「逃げるんだよ、俺と来るか? それともあいつらと行くか?」

 俺は、ひょいっと身をひるがえして見せた。
 軽業なら、いつもやってきた。

 若者は戸惑いながらも首を横に振る。
 目一杯、首を横に降り続けた。
 近づいて俺の腕にしがみつきながら、涙目で嫌だと訴えてくる。
 もちろん、あいつらと行くことを拒んでいるのだ。

「よし」

 俺は彼の手を掴みかえして、一緒に逃げるぞ、といった。
 その前にこいつらをもう少し、片付けておかなきゃな。

「ヤーさんたちこそ、囲んだって無駄なんだってことを思い知るといい」

 言って、
 俺は引き続き、イシツブテを投げた。
 人差し指と中指の間に挟まるような、ちいさな石ころだ。
 碁石のようにちいさいサイズだ。
 念の為に人数分いじょうは拾っておいた。

 強そうな奴から当てていき、外したら二発、三発とくりかえす。
 懐の石がなくなれば、すぐさま拾えばいいだけだ。

 俺は常人の三倍速く移動できるのだから。
 若者を守りながら、六人、七人と負傷させていった。

「小僧がナメたマネをしている……だけど、そちらさんは俺に一矢報いることもできないでいるじゃないか?」
「くっ……なんという不覚。おのれぇ──」
「もう諦めなよ、それとも後の三人にはこの特大のやつをお見舞いしようかな」

 俺は奴らに状況を把握しろ、といった。
 とどめに小石ではなく、ゴロツキの頭ひとつ分はある小岩を手に言い放つ。

「ひぃえぇええええ!! あ、兄貴っ! 助けてくだせえ」
「ちっ、わかった。ここはおめぇの腕に免じて見逃してやらぁ! だがこのままじゃ終わらねえからな。覚えてやがれ!」
「それでいい。いまは引いてくれるみたいだ。君、名は何というんだ?」
「駒次郎です、十六になります」

 年上か。町民なのに堅苦しい名前だな。

「コマジロウ……コマさんでいいな。俺は群、十四。グンと呼んでくれ」

 俺は、ゴロツキたちが啖呵を切りながら後ずさりしていくのを確認した。
 若者、駒次郎もそれをしっかり見届けていた。

「グン……あんた強いんだな! 疾風の如きだったじゃないか」

 興奮気味でありがとうと彼は何度もくりかえした。
 とりあえずの礼を言ってくれた。

「俺は東の宿場町にいくところだ」
「ツナセにいくのか。案内しましょうか」
「ツナセ? ここは江戸じゃないのか?」

 ツナセ、どこだそりゃ。

「ここはツナセ街道で、先の宿場町もツナセっていうんですよ。江戸はね、ずっと東だよ。江戸に行かれるんですか」
「ああ、そうなの? 田舎からでてきたもんで。道に疎いんだ。コマさんの事情を道々聞かせてもらってもいいかな」
「それは、もちろんです」

 詳細は一応知っておかねばな。
 ヤクザ者は一時的に引き下がっただけだろうし。
 身を隠せる宿を早くみつけなければ。

 宿を拠点にあとの対策を考えるとしよう。
 
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