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【リーンハルト:11歳】
第535話 情報収集
2日後の午後、両親と一緒にクロンデール公爵家へ行った。
通された部屋で待っていると、グランデ公爵とリアの2人だけで入ってくる。
両親と私は立ち上がり、挨拶を交わして落ち着いたところでグランデ公爵が口を開く。
「改めて以前の明るい娘を取り戻してくれたこと、礼を言わせてほしい」
グランデ公爵は昨晩リアと2人っきりで話し合いをしたそうだ。
そしてウエストランドでどんなに楽しく過ごしているか、あとは公爵の再婚後のリアがどういう状態に陥っていたのかを語ったらしい。
公爵がすでに知っている部分もあるだろうが、リアと話をしてはいなかったはずだから、昨日はいい機会だったのだろう。
「本音を言えば、グランデ公爵家に戻って、親子の絆を取り戻してから嫁いでほしい。だがクロンデール公爵の養女になる手続きを私がここに来る前に終わらせた」
グランデ公爵は口には出さないが、娘を頼むという気持ちが伝わってくる。
しかも養女手続きをここに来てから終わらせるはずだったのに、すでに終わらせていたとは……。
私たちを騙してまで手続きを早めたということは、帝国内で何か問題が起きたと考えるべきか?
私たちに話さないということは、知らなくていい話だろう。
「フローリア嬢は、私たちやリーンハルトを支えてくれて、いなくてはならない存在です」
「そうですわ、明るくて、気配りもでき、リーンハルトをしっかりと支えてくれています。リーンハルトにはもったいないくらいの令嬢です」
両親もグランデ公爵の気持ちが伝わっているようで、リアをべた褒めだ。
「フローリアがいつも笑っていられるようにしたいです」
私の言葉にグランデ公爵が口を開く。
「私は亡くなった妻―リリアーナを、フローリアの母親を幸せにすると宣言したのに、彼女から笑顔を奪ってしまった。君の方が良く分かっているようだ」
グランデ公爵は悔やんでいるような口ぶりだ。
「お父様、過去は悔やんでも戻せません。天国でお母様と再会した時に恥ずかしくない生き方をして、しっかり叱られてください」
フローリアなりに父親を励ましているのだろうが、優しく接しなくていいのか?
「これ以上みっともないと、リリアーナに会うことを拒否されてしまいそうだ」
グランデ公爵は気分を害した感じはなく、苦笑いをしながらフローリアに返事をしていた。
前回再会した時のフローリアは、グランデ公爵と呼んでいたから、だいぶわだかまりは解消しているのかもしれない。
そこからは当たり障りのない会話をして、グランデ公爵は部屋を出ていった。
これから両親はクロンデール公爵夫妻と、私とリアはラファエルに会うため別行動をとる。
「フローリアを守ると言っておきながら、申し訳ない」
ラファエルが会った早々頭を下げてきた。
「相手は帝国の貴族だ。一筋縄ではいかないよ。私もパーティーに出席しようと思う」
「何か対策はあるのかい?」
「ないね」
何か思い浮かんでいたら、ラファエルたちに相談している。
それに相手がどう出るかわからない。
でも今後絡まれないようにするためにも決着をつけたい。
「パーティーでの要注意人物を教えてくれないか?」
私の問いに、ラファエルが説明を始める。
ソレイユ帝国の代表団にいる当主である貴族は、グランデ公爵以外3人。
王族派の子爵、中立派の男爵、貴族派の伯爵。
あと王城勤めではない貴族の子弟も、結構いるそうだ。
リアの因縁相手は、王族派の侯爵の嫡男と伯爵の次男。中立派の伯爵の嫡男の3人。
この3人以外にも、元義妹の崇拝者はいるらしいが、この3人が取り巻きの中心だったとか。
ラファエルが同行者名簿を持ってきて注意人物を教えてくれた。
あとソレイユ帝国内の派閥についても教えてくれる。
高位貴族や中央に近い土地の貴族は王族派。
貴族派は議会制にして王家の権力を削ぎたい派閥で新興貴族が中心。
中立派は王族派と貴族派に属していない貴族―辺境伯や中央政治に興味ない貴族が中心だそうだ。
「議会制だと貴族側が力を持つはずなのに、王族派に高位貴族が多いとはね意外な気もする」
「そうでもないさ」
ラファエルの話だと、議会制になれば、自分の派閥をどれだけ大きくするかで政治が動く。
そうなれば潤沢な資金力が必要になるし、今よりも激しい権力争いになる可能性が高い。
次期皇帝の皇太子は優秀だと評判がよいため、現状維持での王族派という貴族も多いとのことだった。
「グランデ公爵を王族派に戻したい理由がわからない」
話を聞く限り、高位貴族が王族派ならギルバート皇太子の地位は盤石ではないのか?
ラファエルの説明では、王族派でも王族を支えたいと思っている貴族ばかりでないらしい。
実際、自分の娘を皇太子妃にできなかった貴族は、距離を置いている。
一方ランバート殿下の婚約については、野心がある有力な貴族の令嬢との婚約は、ランバート殿下を皇太子にしようと担ぎあげることへの警戒で出来ず。
そしてギルバート王太子殿下の支持派の令嬢との縁談は、ランバート殿下の母親である側妃と対立していたご婦人方が多く、拒否されていて縁談が難航しているのだとか。
そんな中グランデ公爵は元王族派の中でも穏健派だったそうで、リアはランバート殿下の相手として、申し分ない相手だったそうだ。
やっぱり政治は面倒だね。
通された部屋で待っていると、グランデ公爵とリアの2人だけで入ってくる。
両親と私は立ち上がり、挨拶を交わして落ち着いたところでグランデ公爵が口を開く。
「改めて以前の明るい娘を取り戻してくれたこと、礼を言わせてほしい」
グランデ公爵は昨晩リアと2人っきりで話し合いをしたそうだ。
そしてウエストランドでどんなに楽しく過ごしているか、あとは公爵の再婚後のリアがどういう状態に陥っていたのかを語ったらしい。
公爵がすでに知っている部分もあるだろうが、リアと話をしてはいなかったはずだから、昨日はいい機会だったのだろう。
「本音を言えば、グランデ公爵家に戻って、親子の絆を取り戻してから嫁いでほしい。だがクロンデール公爵の養女になる手続きを私がここに来る前に終わらせた」
グランデ公爵は口には出さないが、娘を頼むという気持ちが伝わってくる。
しかも養女手続きをここに来てから終わらせるはずだったのに、すでに終わらせていたとは……。
私たちを騙してまで手続きを早めたということは、帝国内で何か問題が起きたと考えるべきか?
私たちに話さないということは、知らなくていい話だろう。
「フローリア嬢は、私たちやリーンハルトを支えてくれて、いなくてはならない存在です」
「そうですわ、明るくて、気配りもでき、リーンハルトをしっかりと支えてくれています。リーンハルトにはもったいないくらいの令嬢です」
両親もグランデ公爵の気持ちが伝わっているようで、リアをべた褒めだ。
「フローリアがいつも笑っていられるようにしたいです」
私の言葉にグランデ公爵が口を開く。
「私は亡くなった妻―リリアーナを、フローリアの母親を幸せにすると宣言したのに、彼女から笑顔を奪ってしまった。君の方が良く分かっているようだ」
グランデ公爵は悔やんでいるような口ぶりだ。
「お父様、過去は悔やんでも戻せません。天国でお母様と再会した時に恥ずかしくない生き方をして、しっかり叱られてください」
フローリアなりに父親を励ましているのだろうが、優しく接しなくていいのか?
「これ以上みっともないと、リリアーナに会うことを拒否されてしまいそうだ」
グランデ公爵は気分を害した感じはなく、苦笑いをしながらフローリアに返事をしていた。
前回再会した時のフローリアは、グランデ公爵と呼んでいたから、だいぶわだかまりは解消しているのかもしれない。
そこからは当たり障りのない会話をして、グランデ公爵は部屋を出ていった。
これから両親はクロンデール公爵夫妻と、私とリアはラファエルに会うため別行動をとる。
「フローリアを守ると言っておきながら、申し訳ない」
ラファエルが会った早々頭を下げてきた。
「相手は帝国の貴族だ。一筋縄ではいかないよ。私もパーティーに出席しようと思う」
「何か対策はあるのかい?」
「ないね」
何か思い浮かんでいたら、ラファエルたちに相談している。
それに相手がどう出るかわからない。
でも今後絡まれないようにするためにも決着をつけたい。
「パーティーでの要注意人物を教えてくれないか?」
私の問いに、ラファエルが説明を始める。
ソレイユ帝国の代表団にいる当主である貴族は、グランデ公爵以外3人。
王族派の子爵、中立派の男爵、貴族派の伯爵。
あと王城勤めではない貴族の子弟も、結構いるそうだ。
リアの因縁相手は、王族派の侯爵の嫡男と伯爵の次男。中立派の伯爵の嫡男の3人。
この3人以外にも、元義妹の崇拝者はいるらしいが、この3人が取り巻きの中心だったとか。
ラファエルが同行者名簿を持ってきて注意人物を教えてくれた。
あとソレイユ帝国内の派閥についても教えてくれる。
高位貴族や中央に近い土地の貴族は王族派。
貴族派は議会制にして王家の権力を削ぎたい派閥で新興貴族が中心。
中立派は王族派と貴族派に属していない貴族―辺境伯や中央政治に興味ない貴族が中心だそうだ。
「議会制だと貴族側が力を持つはずなのに、王族派に高位貴族が多いとはね意外な気もする」
「そうでもないさ」
ラファエルの話だと、議会制になれば、自分の派閥をどれだけ大きくするかで政治が動く。
そうなれば潤沢な資金力が必要になるし、今よりも激しい権力争いになる可能性が高い。
次期皇帝の皇太子は優秀だと評判がよいため、現状維持での王族派という貴族も多いとのことだった。
「グランデ公爵を王族派に戻したい理由がわからない」
話を聞く限り、高位貴族が王族派ならギルバート皇太子の地位は盤石ではないのか?
ラファエルの説明では、王族派でも王族を支えたいと思っている貴族ばかりでないらしい。
実際、自分の娘を皇太子妃にできなかった貴族は、距離を置いている。
一方ランバート殿下の婚約については、野心がある有力な貴族の令嬢との婚約は、ランバート殿下を皇太子にしようと担ぎあげることへの警戒で出来ず。
そしてギルバート王太子殿下の支持派の令嬢との縁談は、ランバート殿下の母親である側妃と対立していたご婦人方が多く、拒否されていて縁談が難航しているのだとか。
そんな中グランデ公爵は元王族派の中でも穏健派だったそうで、リアはランバート殿下の相手として、申し分ない相手だったそうだ。
やっぱり政治は面倒だね。
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