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【リーンハルト:11歳】
第539話 戻る途中で
パーティー会場へ戻っている途中、横の廊下から顔を覆面で顔を隠している人が吹っ飛ばされて私の近くに落ちてきた。
人が飛んできた方を見ると、何とミニョンが暴れていた。
ミニョンは小さい体を有効活用して、襲ってきている者らの足を狙い、骨折させて動けないようにしていた。
中には倒れても、膝をついた状態でミニョンに短剣を向けるが、その者の懐に入り込み、顎を思いっきり殴ってから、腹にも一発くらわしていた。
しかも動きが早いため、相手はまったく対応できずにいた。
さっきの人、ミニョンに投げられたのか?
ミニョンが王城にいることに驚いているが、ミニョンが暴れているということはリアたちに何かあった?
「ミニョン!!」
私がミニョンを呼ぶと、またミニョンに襲いかかっている者を、ミニョンが私めがけて投げ出したので、前に進めない。
私は防御魔法で彼らを縛り動けないようにしていく。
手練れの者たちのようだから、放置はできないのだ。
ついでにさっき襲われた際にもした水魔法で作った物を口の中に詰め込んでいった。
ミニョンが投げてよこした者たちの処理が終わりミニョンを見ると、着ているドレスを掌でパンパンと整え、汗もでていないのに額をぬぐっている。
あちらも片付いたようだった。
周辺には氷が散乱しているから、ミニョンも初めのころは魔法で対応していたのかもしれない。
ミニョンに確認したいが、先にミニョンの近くにいる者たちが、気を失っている間に動けないように縛っていく必要がある。
すべて終わると廊下の奥の白色のドームらしきものに気づいた。
「ミニョン、あそこにリアがいる?」
私が白いドームになったものを指せば、ミニョンがうなずいた。
「わかった、警護の者を呼んでくるまで見張りをお願い」
ミニョンが片手を上げたので、私は離れた。
私は警護の者を見つけ状況を話すと、応援を呼びに行くと一人が走っていった。
しばらくすると先ほど対応してくれた警護のリーダーらしき人が先頭でやってきた。
「リーンハルト様、今度は何が起こったのでしょうか?」
一緒に走りながら私に状況を聞いてきた。
「私もわからない。パーティー会場に戻る途中で、我が家の従魔が応戦していたからね」
ミニョンは従魔ではないが、説明が面倒なので従魔にしておく。
「なぜ、従魔様が王城に?」
「それも不明なんだ」
現場に着くと、警護のリーダーが部下に指示を出し、気を失っている者たちを運んでいく。
ある程度目途が立つと、警護リーダーが白いドームの方を指す。
「あちらの白いドームは、リーンハルト様が?」
「違うよ、私の婚約者に待たせていた魔道具が発動したのだと思う」
私の発言に警護リーダーが驚きの表情を見せた。
「魔道具が発動?それでは襲われたのは、ご婚約者様ということですか?」
「たぶん、これから確認しようと思う」
私と警護のリーダーは、白いドームの前で待っているミニョンに近づいた。
「ミニョン、お疲れ様」
私が声をかけると、ミニョンはどこに隠し持っていたのか片手に扇子を持っていて、扇子を半分開き、自分の口元にあて、少し頭を傾ける。
いやいや、今やる仕草ではないよ。
私の隣にいる警護のリーダーが口を半開きにして固まっていた。
まぁ、ミニョンを初めて見る人はだいたいそうなるな。ドレスも着ているしね。
ミニョンにツッコミしたいが、リアの安全確認が先だ。
私はドームを叩く。
「リア、私だ。賊はすべて片づけた。聞こえていたら、このドームを解除して」
するとドームが消えて、リアとブリジット、ブリジットの膝に頭を載せているぐったりしたディアンヌだった。
「ディアンヌは大丈夫なのか!リアたち、怪我はないか?」
私は駆け寄りながら声をかける。
「わたくしたちは大丈夫。ディアンヌの飲み物に何か盛られていたようなの。早くディアンヌを別室へ」
ディアンヌを早く休ませたいようで、リアが急かした。
「失礼します」
警護のリーダーがディアンヌを抱き上げ、別室に案内してくれた。
「別室の外に警護の者を配備します。医者を呼んできますので、今しばらくご辛抱ください」
警護のリーダーが出ていった。
「ディアンヌは気を失っているようだが……」
私が尋ねるとリアが話し出す。
私が離れた後、ディアンヌとユベール兄上が合流して6人で話していたら、他国の貴族がカレー粉を自国へ卸してもらえないかと、ラファエルを取り囲んだそうだ。
そこで5人は場所を移動すると、ノーストレイド家と取引ある帝国のサリファ伯爵に声をかけられたため、リアたち女性3人は飲み物を取りにいくと言って、アイザック兄上とユベール兄上から離れたらしい。
「飲み物をわたくしたちに勧めてくるウエイターなんて、怪しすぎて受け取れないわ。用心したのにこうなったのよ!」
私が質問をしようとした内容を、ブリジットが悔しそうな口調で答えてきた。
何気に怖いよ、ブリジット。
ディアンヌはジュースを半分ほど飲んでから、体が熱いと言い出したため、控室に案内してもらっている最中に、襲われたのだとか。
ディアンヌを気絶させたのはミニョンだった。
そしてリアの魔道具の指輪を指した後は、賊に応戦しだしたらしい。
リアが賊の方に指輪を向けると、指輪が反応してリアたちはドームに閉じ込められ、あとはわからないとのことだった。
「もう、この指輪が魔道具なんて。てっきりリーンハルトがリアは自分のものですと宣言するために、大きなアメジストの指輪を贈ったのだとばかり思っていたのよ」
あっ、私の目の色だからか。
周りはブリジットと同じ感想を持っただろうな。
私たちの話し声でなのかわからないが、ディアンヌの意識が戻ったようだった。
人が飛んできた方を見ると、何とミニョンが暴れていた。
ミニョンは小さい体を有効活用して、襲ってきている者らの足を狙い、骨折させて動けないようにしていた。
中には倒れても、膝をついた状態でミニョンに短剣を向けるが、その者の懐に入り込み、顎を思いっきり殴ってから、腹にも一発くらわしていた。
しかも動きが早いため、相手はまったく対応できずにいた。
さっきの人、ミニョンに投げられたのか?
ミニョンが王城にいることに驚いているが、ミニョンが暴れているということはリアたちに何かあった?
「ミニョン!!」
私がミニョンを呼ぶと、またミニョンに襲いかかっている者を、ミニョンが私めがけて投げ出したので、前に進めない。
私は防御魔法で彼らを縛り動けないようにしていく。
手練れの者たちのようだから、放置はできないのだ。
ついでにさっき襲われた際にもした水魔法で作った物を口の中に詰め込んでいった。
ミニョンが投げてよこした者たちの処理が終わりミニョンを見ると、着ているドレスを掌でパンパンと整え、汗もでていないのに額をぬぐっている。
あちらも片付いたようだった。
周辺には氷が散乱しているから、ミニョンも初めのころは魔法で対応していたのかもしれない。
ミニョンに確認したいが、先にミニョンの近くにいる者たちが、気を失っている間に動けないように縛っていく必要がある。
すべて終わると廊下の奥の白色のドームらしきものに気づいた。
「ミニョン、あそこにリアがいる?」
私が白いドームになったものを指せば、ミニョンがうなずいた。
「わかった、警護の者を呼んでくるまで見張りをお願い」
ミニョンが片手を上げたので、私は離れた。
私は警護の者を見つけ状況を話すと、応援を呼びに行くと一人が走っていった。
しばらくすると先ほど対応してくれた警護のリーダーらしき人が先頭でやってきた。
「リーンハルト様、今度は何が起こったのでしょうか?」
一緒に走りながら私に状況を聞いてきた。
「私もわからない。パーティー会場に戻る途中で、我が家の従魔が応戦していたからね」
ミニョンは従魔ではないが、説明が面倒なので従魔にしておく。
「なぜ、従魔様が王城に?」
「それも不明なんだ」
現場に着くと、警護のリーダーが部下に指示を出し、気を失っている者たちを運んでいく。
ある程度目途が立つと、警護リーダーが白いドームの方を指す。
「あちらの白いドームは、リーンハルト様が?」
「違うよ、私の婚約者に待たせていた魔道具が発動したのだと思う」
私の発言に警護リーダーが驚きの表情を見せた。
「魔道具が発動?それでは襲われたのは、ご婚約者様ということですか?」
「たぶん、これから確認しようと思う」
私と警護のリーダーは、白いドームの前で待っているミニョンに近づいた。
「ミニョン、お疲れ様」
私が声をかけると、ミニョンはどこに隠し持っていたのか片手に扇子を持っていて、扇子を半分開き、自分の口元にあて、少し頭を傾ける。
いやいや、今やる仕草ではないよ。
私の隣にいる警護のリーダーが口を半開きにして固まっていた。
まぁ、ミニョンを初めて見る人はだいたいそうなるな。ドレスも着ているしね。
ミニョンにツッコミしたいが、リアの安全確認が先だ。
私はドームを叩く。
「リア、私だ。賊はすべて片づけた。聞こえていたら、このドームを解除して」
するとドームが消えて、リアとブリジット、ブリジットの膝に頭を載せているぐったりしたディアンヌだった。
「ディアンヌは大丈夫なのか!リアたち、怪我はないか?」
私は駆け寄りながら声をかける。
「わたくしたちは大丈夫。ディアンヌの飲み物に何か盛られていたようなの。早くディアンヌを別室へ」
ディアンヌを早く休ませたいようで、リアが急かした。
「失礼します」
警護のリーダーがディアンヌを抱き上げ、別室に案内してくれた。
「別室の外に警護の者を配備します。医者を呼んできますので、今しばらくご辛抱ください」
警護のリーダーが出ていった。
「ディアンヌは気を失っているようだが……」
私が尋ねるとリアが話し出す。
私が離れた後、ディアンヌとユベール兄上が合流して6人で話していたら、他国の貴族がカレー粉を自国へ卸してもらえないかと、ラファエルを取り囲んだそうだ。
そこで5人は場所を移動すると、ノーストレイド家と取引ある帝国のサリファ伯爵に声をかけられたため、リアたち女性3人は飲み物を取りにいくと言って、アイザック兄上とユベール兄上から離れたらしい。
「飲み物をわたくしたちに勧めてくるウエイターなんて、怪しすぎて受け取れないわ。用心したのにこうなったのよ!」
私が質問をしようとした内容を、ブリジットが悔しそうな口調で答えてきた。
何気に怖いよ、ブリジット。
ディアンヌはジュースを半分ほど飲んでから、体が熱いと言い出したため、控室に案内してもらっている最中に、襲われたのだとか。
ディアンヌを気絶させたのはミニョンだった。
そしてリアの魔道具の指輪を指した後は、賊に応戦しだしたらしい。
リアが賊の方に指輪を向けると、指輪が反応してリアたちはドームに閉じ込められ、あとはわからないとのことだった。
「もう、この指輪が魔道具なんて。てっきりリーンハルトがリアは自分のものですと宣言するために、大きなアメジストの指輪を贈ったのだとばかり思っていたのよ」
あっ、私の目の色だからか。
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