異世界でゆるゆる生活を満喫す

葉月ゆな

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【リーンハルト:9歳】

第214話 高位魔獣だな

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いつもお読みいただき本当にありがとうございます。

次の投稿は1月24日午前の予定です。

よろしくお願いいたします。

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食堂に戻ると4人で和やかに話していた。

私が入ってきたのに気づいたラファエルが
「リーンハルト、今日はここに泊まりになるかな。我々はここの温泉も気になっているから全然かまわないよ」

「わたくしたちも大丈夫よ。念のため着替えは持ち歩いているから。部屋の用意が難しければ、ディアンヌと同室でも構わなくてよ」ブリジットの言葉にディアンヌも頷く。

うーん、みんな物わかりよくない?いや、楽でいいのだけれど、これが普通なのか。

「我々はリーンハルトといたら何かしら巻き込まれることは経験済みだから大丈夫だよ」
ユベール兄様、フォローしてくれているのだろうと思いますが、私的には納得いかないセリフです。

「ありがとう。私はお祖父様がこられたらヴァーシュのいる砦に行くから、温泉入るなり、この屋敷でくつろいでいてよ」


「ハルト、何かわかったか」お祖父様が馬を飛ばして新街に来たようだ。

「私は直接侵入者には会っていません。ウィルソンとカムエラが対応しています。お祖父様が来られたので、私はこれからヴァーシュに会って話を聞いてきたいと思います」

「よかろう。そなたの友人たちはどうするのだ」
「この屋敷で温泉に入ったりしてゆっくり過ごすそうです」

「わかった。帰ってきたら教えてくれ」



外に出るとカイル隊長が来ていた。
私を見ると「お供します」という。

お祖父様と一緒に来たのなら休憩しなくていいのか聞くが、馬を変えたので大丈夫だそうだ。
ヴァーシュの砦にはヴァーシュと面識ある人間がいいだろうと、お祖父様が第3部隊の騎士を連れてきたみたいだ。

ベイルさんには護衛をつけて先に戻ってもらっている。
帰りが遅くなるのは嫌なのでそのままヴァーシュがいる砦に向かうと15分もかからずについた。

門は蝶番の部分を奇麗にくり抜いているから、魔道具でも使ったのだろう。

馬から降りてベイルさんたち家族に挨拶して、ヴァーシュのまとめ役を探していると、アトレが手前の温泉に浸かっているよと教えてくれたので向かう。


「ヴァーシュ、昨日は侵入者を退治してくれてありがとう」とお礼を言うと、たいしたことではない。
この数日間、砦の周りで様子を伺っていたのは知っていたから警戒はしていたそうだ。

ベイルさん達が鳴き声は聞こえたけれどすぐに止まったと言っていたけれど、簡単に相手を眠らせられるのか聞く。

完全に眠らなくても動作が鈍くなればいい、あとは蹴とばすか踏みつけるだけだからと言われた。
おっとりかと思えば、やっぱり魔獣だなと思ったよ。

砦周辺を伺っていた人間は6名だけか確認すると、もっと多かったらしい。
まだ近くにいるか聞いたら今はいないが、また夜、来るかもしれないという。

我々は帰るが大丈夫か問うと、たいした人数ではないから心配するなとのこと。

あと、ここには慣れたか聞くと、快適だしベイルさん達の世話の仕方は気に入っているそうだ。
それならよかった。

ベイルさん達にヴァーシュの言葉を伝えると喜んでくれ、ヴァーシュのミルクで作ったアイスクリームのお礼を言われた。

ベイルさんに渡したお土産か。
今後も侵入者はいるかもしれないから家の戸締りだけは厳重にすることをお願いする。


門は応急処置でくり抜かれた場所に鉄の塊を入れ、端を火魔法で溶かして塞ぐ。
内側にかんぬきを作り、新しい厳重な門ができるまでしのぐことになった。

私がヴァーシュと話している間に、カイル隊長は砦周辺を見回っていたようだ。

樹海側にたくさんの足跡があったそうだ。
ヴァーシュの話と一致するな。

ヴァーシュはここの生活を気に入っているみたいだから、邪魔する者には容赦しないようだから、ベイルさん達も大丈夫だろうと話す。


あとはミルクを新街まで運ぶのをしばらく騎士にさせるか、同行させて持ってきてもらうかだろう。

ベイルさんに確認すると、はっきりするまでは毎日運んでいたミルクを1日置きに取りに来てもらいたいという。
1日置でないとミルク缶が足りないみたいだ。

ミルク缶を増やした方がいいかもしれないな。
あと家族を残しておくことも心配らしい。

ヴァーシュがいるとはいえ何があるかわからないからな。
顔見知りの騎士しか取りに越させないから、ウエストランドの騎士服を着ていても知らない人物には渡さないように言って了承してもらった。

はっきりしたら連絡すると話し新街に戻る。


「ヴァーシュは砦の中にいても、砦近くの動向がわかるのか。さすが高位魔獣ということだな」私がヴァーシュから聞いたことを報告するとお祖父様が言う。

「間者はどこの国のものかわかりましたか」
「いや、手練れた者みたいだ。全く吐かない。王族が来ているどこかの国だろう」

「砦の中に何があるのか確認したかったのですかね」
「だろうな。あとはアルフレットたちに気をつけるように連絡して、ベイル一家の家と砦の門の強化をしないといけないな」

これに懲りてもう来ないでもらいたいよ。
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