異世界でゆるゆる生活を満喫す

葉月ゆな

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【リーンハルト:9歳】

第300話 ココットの巣探し

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いつもお読みいただきありがとうございます。

今回で300話になりました。

長編といってもここまで長くなるとは思わず始めたお話しですが、皆様からのお気に入り登録、いいね!に励まされて続けられました。

本当にありがとうございます。

これからも引き続きよろしくお願いいたします。

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「樹海の浅瀬に壁のような岩があるなんて知らなかったな」

「我々も知らなかったです」

「木々に隠れているし、浅瀬といってもここまで来ることはないか」

岩を触るとじんわり熱を持っているようだ。

気のせいかと岩のあちこちを手で触る。

やっぱりじんわりと熱い。


「リーンハルト様、何をされているので」

「この岩、暖かいよ」

マイヤー、ウィルソンも岩を触る。

「確かに人肌よりすこし低い熱さですか」

「太陽の光で暖かいとか」

「木々が生い茂っていますし、この岩が熱を吸収しやすい石なのかもしれません」


「この岩少しだけ持って帰りたいけれど切り取れる?」

「粉々でよければ・・・・」

それはダメ、板状で持って帰りたい。


一人の騎士が走って私たちの所へ来た。

「この奥に岩の切れ目があって、ココットが入っていくのを見ました」

もしかしてこの岩の中がココットの巣なの?

見つけた騎士の案内で岩の裂け目がある場所に着いた。

ただ近くにはいかず、木々に隠れて様子をみると子供のココットが出入りしているのを確認できた。


「この岩の中にココットの巣があるようだね」

「しかしあの裂け目から入るとなると一人ずつ四つん這いにならないといけないので危険です」

「岩を壊すのは避けたいし・・・・」

「そうですね」


カムイとシエルが様子を見てこようと言っているとアトレが教えてくれた。

「シエル、カムイ危険だよ」

ココットならたくさんいても大丈夫だと言う。

何か他にもいるかもよ。

私が承諾もしていないのに危険だったらすぐ戻ると言って裂け目から入っていった。


20分ほど経ってシエルとカムイが戻ってきた。

この奥にはココットの雛と子供がいる巣で、大人のココット数人で育てている。

他の大人のココットは卵を産みに帰ってくるぐらいしかここには来ないそうだ。

「ココットとは話せないのではなかったの」

ココットの女王がいてそのものとは話せたらしい。

ココットの女王?

子供を育てる者のことらしい。

普通のココットよりは知能があるということか。


ココットの卵はある程度暖かい場所でないと雛にならない、餌は木の実を粉状にしたものを与えればいいらしい。

どうやって彼らは木の実を取っているのか。

この奥は洞窟っぽいが一部木々があるところは空が見えるらしく、シエルは空から行けば簡単に行けると言う。

岩が侵食して天井がないところがあるのか。

この岩欲しかったけれど、ココットの巣で、しかも雛を育てる環境で必要なら壊すことができない。


「ココットが使っていないところで、この暖かい岩があるところがあるか聞いてくれない?」

もっと奥に同じ岩があると聞いて来ただぞとシエルが言っているとアトレが言う。

シエルは気が利くだろと言っているのではないかと思う顔をちょっと上向きに得意げな態度をしている。

「シエル、流石だね。聞いて来てくれてありがとう。シエルが活躍したって父上に報告するからね」

シエルが急に飛び立ち奥へ行こうとする。

「シエルがついてこいって言っているよ」

アトレが呆れ口調で教えてくれる。


シエルの照れ隠しだね。

皆でシエルを追いかけていく。

シエルが連れて来てくれた場所は石壁ではなく地面に倒れている石壁だった。

触ってみると暖かい石だから同じものだろう。

「ハミルトンとカムエラで土を掘ってマジックバックにこのまましまってくれない?」

「これすべて持ち帰るのですか」

「そうすべて」

縦横3~4mある大きな石壁だからびっくりさせたかな。


樹海前の砦に戻ると今度は一番先に戻ってきたようだ。

「ハルト達が先に帰ってきたということは、何かわかったのか」

「ジェラ兄様も早いではないですか」

「あぁ、巣らしきものは見つけたのだが中に入れなくてな」

「岩の壁ですか」

「よくわかったな。ハルトも見つけたのか」

「そうですね。リプカに空から見てもらわなかったのですか」

「空から?」

岩の壁は人肌ぐらいの暖かさがあること。

岩が侵食したのか一部は天井がないところがあることなどを話していると、クリス兄様とカイル隊長も戻ってきた。


「ジェラにハルト早いね」

クリス兄様とカイル隊長も岩の壁を見つけたらしい。

最低でも4つは巣があるということか。

「ハルト、ココットの雛を育てるために岩を持ち帰ってきたのか」

「いいえ、別に使うつもりです」

「えっ」「そうなのか」

「雛はどうするのだ」


暖かいところなら育つようだから雛を育てる専用保育器を作ればいいと話した。

そうなると、ココット牧場それぞれではなく卵を孵化させ、雛を育てる専門小屋の人を雇わないといけない。

それぞれのココット牧場で保育器や孵化させる魔道具を用意するのは厳しいだろうからな。

マリアに相談か。

忙しいと言っていたけれど頼める人が他にいないしな。
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