異世界でゆるゆる生活を満喫す

葉月ゆな

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【リーンハルト:10歳】

第350話 ほだされているなぁー

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いつもお読みいただきありがとうございます。

次の投稿は今日の午後の予定です。

よろしくお願いいたします。

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フローリアはいつの間にか政務官の制服を作っていて、最近は制服で仕事を手伝ってくれている。

両親の仕事は「まだ嫁ではないから」と一言余計なことをいって手伝っていないが、商会でした効率化を進めてくれて両親も少し楽になったようだ。


大判焼きと緑茶を飲みながらフローリアと母上とサロンでまったりとしている。

「これからどうする?」

「今までどおり、リーンハルトの手伝いではダメなのかしら」

「助かるからいいけれど、何かしたいことがあるのかなと思ってさ」

「樹海に行ってみたいけれど、冬は行かないのでしょ」

「浅瀬ではココットや一角ラビットなど狩っているけれど、私は行かないからフローリアが体力つけてからだね」

「うふふふっ」

「なに?」

「なんだかんだと言いながら優しいわね」


仕事の効率化でゆっくりできる時間が増えた。

フローリアには感謝しているし・・・・。


「まぁ、落ちこんで王都から戻って来ていたのに、誰かさんが悩むのを吹き飛ばしてくれたからね」

「あら丁度いい時に来たということね」


「そうそう、フローリアのおかげで新しい侍女服が完成しそうよ」

知らない間にフローリアはいったいどこまで手を出しているのか?

フローリアは家族にも呼び捨てでお願いしますと言ったので家族もフローリアだ。


「よかったですね」感情のこもっていない言い方をしたのに

「ハルトが手を広げてしまって収拾つかなくなってきている仕事を回収してくれているから助かるわ」

母上は無視してフローリアを褒める。

「嫁の務めとして当然です」


「嫁ではないから」

「言い続けないとリーンハルトは真剣に考えないでしょう」

うっ、痛いところをついてくる。

「うふふふ、あなたの性格をよくわかってくれているではないの」

母上は面白いものを見たという顔をしていた。


両親は私がフローリアにやり込められているのを見て面白がっている節がある。

両親もお祖父様もお祖母様も、フローリアと仲が良くて彼女をとても可愛がっている。

母上やお祖母様は我が家には女の子がいないから余計だ。


「今は次期当主になれと言われたばかりで、婚約までは考えられない」

「解っているわよ。でも言い続けないとわたくしここに居られなくなるから」

「そんなことないよ」

「もう食べることができないと思っていたものが食べられるし、温泉あるし、他所に行くなんて無理だわ」

「あのね、フローリア」


と言いかけた私の言葉にかぶせるように

「リーンハルト、醤油と味噌、なんでないの」と急に話を変えてきた。

「作り方を知らないから無理だね」

「転生ものの定番よね」

「フローリアが作ればいい」

「大豆と塩と麹と小麦がいるのは知っているのだけれど、作る工程を知らないわ」

「小麦がいるなんて知らなかったよ」

「醤油の方で必要だったと思うわ」


「あなた達、わたくしだからいいけれど、誰が聞いているかわからないからあちらの話は周囲を確認してからにしなさい」

「そうでした。気をつけます」

「申し訳ありません」

「気になる話だけれど、今は新街の仕事だけにしなさいね」



フローリアが来てから1か月程たった。

フローリアは食後の家族の団欒に同然のように参加していて違和感がなくなっている。

「フローリア、クロンデール公爵から手紙がきて、御父上のグランデ公爵と兄君が2週間後アランフェス王国に来られるそうだ。話し合いに参加して欲しいらしい」

「嫌だと言っても駄目ですよね」

「そうだな。・・・・決着をつけて来なさい」


「ここに戻ってきてもいいですよね」

フローリアはすがるような眼で父上を見ながら言う。

「フローリア、だから決着をつけて来なさいなのよ」

フローリアは母上の言葉で、はっとしたようで笑顔で「はい」と答えている。


普通は決着をつけなさいだよな。

父上もフローリアにほだされているなぁー。


「ハルト、お前もフローリアに付き添って王都に行きなさい」

「父上・・・」

「小父様、わたくし王都でもウエストランドのお屋敷に滞在していいですか」

「構わないが、クロンデール公爵家に滞在しないのか」

「正直、グランデ公爵を信用できないのでお願いします」

「・・・・そうか。話し合いは我が家から通えばよい。それからハルト、お前はクリスともっとしっかり話をしてくるのだ」



「ねぇ、アトレ、ルーカス。フローリアの侍女と護衛に警戒心持ってない?」

「ハルト急にどうしたの」

「突然、なにを言い出すのだ」

今、王都の屋敷にフローリアと一緒に着いて自分の部屋に入ったところだ。


「汽車の中で何となく2人を警戒しているかなぁって」

アトレとルーカスは顔を見合してから

「ルチアが気をつけろと言うのだ」

「今のところ、変な行動はしていないのだけれど・・・・」


ルチアが?

「ルチアは何か掴んでいたのかな」

「いいや、掴んではいないが気配がおかしいと言っていた」

「ハルトや僕たちに敵対する感じでもないのだけれどね」

「ルチアが言うのなら何かあるかもしれない。私も気をつけるようにするよ」
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