私の日常

林原なぎさ

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過去のお話 -夫婦編-

同い年

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姉が結婚すると宣言した時、私は驚愕した。

姉は自由奔放で、縛られることが大嫌いだ。


そんな姉が結婚とは寝耳に水。

一体どんな方なのか、と私と両親は身構えた。


紹介された横峯よこみね悠真ゆうまさん。

穏やかに笑う美形だ。

話上手、聞き上手、姉とは正反対な悠真さんに最初こそ驚いたが、姉に物怖じせず自分の意見を主張する悠真さんに、この方なら大丈夫と両親も私も感じた。

父はちょっと複雑な様だが、娘をもらってくれてありがとう!と泣き出した。

私の時とえらい違いだと思ったが、内心このまま一生独身だと思っていた姉が結婚するのだ。

それはそれで安心したのだろう。

その証拠に母に至っては家事も出来ない子なんだけど、大丈夫?と聞いている。


もちろん大丈夫ですよ、と爽やかに笑う悠真さんに、イケメンふたりが息子なんて、私って幸せ者ねぇと大喜びだ。



同じ院内に働く薬剤師さんのようで、結婚を意識したお付き合いを約1年。

お互いにいい大人なので結婚をして家族を持とうという事になった次第だ。


そして松岡家存続の為に悠真さんは婿養子になって下さる様で。


「え!!…ご長男なのに、大丈夫?」


「はい。両親も理解してくれていますし、弟もいますので。」


「そう…か、本当にありがとう!」


どうやら話も上手くまとまっている様で、悠真さんとの結婚もスムーズに進んだ。






そして姉が子どもを出産して1ヶ月。


「歩、あんた凄いわ。母親に休みが無いって本当なのね。」


感心したように言い切る姉はかなり子育てに苦戦している様子だ。


「そんなことないよ。私もお母さんが手伝ってくれたから、碧をここまで育てられたんだもん。」


「子どもの世話って嫌でも親の私が見るしかないものねぇ。本当、世の中のお母さんを尊敬するわ。」


元々、人の世話をやいたりする事などない姉からすると面倒で仕方がない筈だ。

それでも悪戦苦闘しながら息子の斗真とうまくんを育てる姉に、一緒に母親になっていくんだと思い、嬉しくなる。


「歩だってもう予定日近いでしょう。同い年のイトコなんて楽しいだろうね。」


にっこり笑う姉は、息子のことだけではなく、もう時期生まれてくる私の子どものことも楽しみにしてくれている。


2人目を妊娠して、もうお腹はぱんぱんだ。

子宮の中で赤ん坊は元気いっぱいに活動し動く度に振動が伝わる。



「性別、今回も聞いてないんでしょう?」


もちろん、今回も性別は聞いていないので頷く。

やっぱり生まれた時の楽しみにとっておきたいのだ。


「斗真が男だから、男の子を希望したいかな。」


笑って言う姉の希望は、男の子らしい。

そんな姉に対して。


「私も多分、男の子だと思う。」


「お母さんとかに言われてるからでしょう。」


「それもあるけど、この子は…男の子なような気がするんだ。」


もちろん正確には判らない。


だけど、きっとこの子は男の子として生まれてくるだろうとお腹に手をあてながら思った。


本当に男の子だったら、お互いの子どもにキャッチボールをさせようと姉と約束をした。





そして予定日より2日早く、長男になる遼哉が誕生した。





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