【誰も知らない拳で、世界をひっくり返す――最底辺高校生、無双ランクアップ物語】

第3章「新たな闘志」

第10話「決着」

東京の夜、
神崎蓮は黒田裕一の圧倒的な力に何度も打ちのめされながらも、
その目には揺るがぬ決意が宿っていた。

　

「――っ！」

　

黒田の鋭い拳が、再び蓮の腹に突き刺さる。

　

その衝撃で、
蓮は再び後ろに吹き飛ばされるが、
すぐに体を起こして立ち上がる。

　

「まだだ、まだ終わらん！」

　

蓮は息を荒げながらも、
再び黒田に向かって突進した。

　

「――お前、ほんまにしぶといな」

　

黒田が冷徹に言うが、
その目には少しだけ驚きが見えた。

　

「こんなことで俺が倒れると思ってるのか？」

　

「そうだ。
　でも、お前がどうしても諦めないってことは分かってる」

　

黒田はその言葉を冷静に口にしたが、その後に続けた。

　

「俺が試すのは、お前の力じゃない。
　お前がどこまで諦めずに戦い続けられるか、それが試される時だ」

　

その言葉に、蓮は思わず黙り込み、
再びその決意を固める。

　

「俺は――
　諦めることはしない。どんな試練でも乗り越えてやる」

　

その言葉を胸に、蓮は再び全力で黒田に向かっていった。

⸻

黒田は、
その動きに反応し、
蓮の攻撃を完全にかわしながらも、
蓮の強さを認めているような表情を見せた。

　

「お前、本当に強いな」

　

その言葉に、
蓮は一瞬だけ表情を緩めるが、
すぐにその表情を引き締めた。

　

「それが俺の戦い方だ」

　

「よし、
　じゃあ、次で決めようか」

　

黒田はその言葉とともに、
蓮に向かって全力で突進してきた。

　

そのスピードに、
蓮は一瞬反応できなかったが、
次の瞬間、
その速さを完全に捉え、
蓮は黒田の動きを止めることに成功した。

⸻

「――っ！！」

　

その瞬間、
蓮は全力で拳を黒田に叩き込んだ。

　

黒田はその一撃を受けて少しだけ後ろに倒れ込むが、
すぐにその体勢を立て直し、
蓮を睨みつけた。

　

「……終わったな」

　

その言葉とともに、
黒田は力強く立ち上がり、
蓮に向かって最後の攻撃を放つ。

　

「――ッ！！」

　

その攻撃が、
蓮を完全に打ち負かすかと思われたその瞬間、
蓮は最後の力を振り絞って、
その攻撃を回避し、
黒田の懐に飛び込む。

⸻

「――っ！」

　

蓮は、
その瞬間を逃さず、
黒田の体に強烈な膝蹴りを叩き込んだ。

　

その一撃が、
黒田の体を完全に吹き飛ばし、
ついに戦いが終結した。

⸻

観客席からは、
その瞬間に爆発的な歓声が上がった。

　

「――勝った」

　

蓮は、
その言葉を静かに口にし、
地面に膝をついて息を整えた。

　

その時、
黒田がゆっくりと立ち上がり、
蓮に向かって歩み寄った。

　

「お前、
　本当に強いな」

　

黒田は、
その言葉を真剣に口にした。

　

「でも、
　まだまだお前には試練が待っている」

　

その言葉を聞いた蓮は、
その先に待ち受ける新たな試練に思いを馳せる。