箱入りオメガは女装する!

おもちDX

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 奥ばかり攻められ、蕩けるような快感が腹の奥に溜まる。きもちいい。もっと、奥に……
 そう思った瞬間、行き止まりだと思っていた奥の窄まりが緩んだ。屹立の先端がクポっと嵌り、鋭敏すぎる感覚が身体中を駆け巡った。

「~~~~~っ!?」
「くっ……」

 突然訪れた激しい絶頂に身体が震え、内壁がびくびくと蠕動する。制御できない身体が怖くて両腕を伸ばすと、レヴリーが覆い被さってくる。そのまま唇を重ね、ぐ、ぐっとさらに腰を押し付けられる。
 
 ずっと達しているミネットの悲鳴は、口づけに飲み込まれた。抱きしめたレヴリーの身体が強張り、胎内でびくびくっと跳ねるペニスを感じる。奥の奥に熱い精液がかけられ、ミネットは恍惚とした。

(これがレヴリーさまの子種……)

 頬を赤らめ余韻に浸っていたものの、長い射精を終えたレヴリーは前触れもなくミネットをころん、と裏返してきた。

「ふぁぁ!」

 中に嵌ったまま回転したペニスに敏感な最奥を抉られ、また甘く達する。レヴリーの屹立は達したはずなのに、ずっと硬いのだ。腰を持ち上げられながら、ミネットはこれから番になるんだということを悟った。
 ぷるぷるする腕で上半身を持ち上げ、四つ這いになる。長いプラチナブロンドの髪を片方に流し、汗ばんだ項がすう、と涼むのを感じた。
 ミネットはオメガの急所をさらして、背後のレヴリーを見上げる。

「レヴリーさま……噛んで?」
「ッ……仰せのままに」

 腰を引かれ、入り口付近まで出て行った陰茎がズン! と強く最奥まで戻ってくる。ぐぽぐぽと腹の奥から聞こえてきそうなほど何度も繰り返され、激しい快感に頭がおかしくなりそうだ。
 感覚に慣れる気配はないのに、ミネットの身体は形を覚え込ませようとする雄に慣れ、ちゅうちゅうと吸い付き、甘やかす。

「んっ……あ、ん……」
「ミネット……」

 背中に体温を感じ、味見するように頸を舐められる。ぞくぞくと緊張が背筋を駆け下りたが、自分に言い聞かせる。レヴリー様なら……大丈夫。
 抱きしめるように片手が身体に回されたとき、グッと皮膚に犬歯が食い込むのを感じた。

「一生、一緒だ」
「ぃっ! ……あぁぁああぁあッ!!」

 胎内に熱い飛沫を感じた。もう一度宙に浮くような感覚のあと、快楽の渦のなかへ飛ばされる。
 項に突き刺さる牙の痛みは確かにあったものの、それさえも甘い。唯一のオメガに作り変えられる未知の感覚に、肌がざあと粟立った。

 首筋に埋まる牙と、後孔に打ち込まれた楔で支えられていた身体は、レヴリーが腰を引いたことでシーツの海にくずおれた。
 もう下半身の感覚は曖昧なのに、トロ……と尻から垂れてくる体液は敏感に感じ取ってしまう。

 噛み跡のできた項を舌で舐めていたレヴリーは、ミネットを横向きに転がしぎゅうっと抱きしめてくる。ミネットの腕も自然とレヴリーの背に回った。

 しばらくただ抱きしめ合って、心臓の音を合わせて。一緒に呼吸が整うころには、ほんとうに互いの半分を交換しあったような、不思議な安堵に包まれていた。





「ミネット、学校では誰とも仲良くしすぎないこと。特にアルファには近づくんじゃないよ? ベータもだめだ」
「レヴリー様……もう番なんですから、心配しなくても」
「いいや自覚が足りない! ミネットは学校で一番、いや世界で一番かわいいんだ。近づいてくるやつは全員野獣だと思っていい」

 夏期休暇が終わるころ、ミネットはレヴリーから懇々と新学期の注意事項を聞かされていた。そもそも番になってからというもの、レヴリーは人が変わったようにミネットから離れたがらず、過保護になり、休暇の半分以上は我が家に滞在していたのだ。

「はぁぁ、アルファの執着ってすごいわあ……。それにしてもミネット。誰にも近寄るなとは言わないけど、本当に外では気をつけたほうがいいわよ? なんていうか……色気がだだ漏れって感じ」
「うーん? そう?」

 同じ部屋にいたカルミナがレヴリーの援護をするので、こてんと首を傾いだ。レヴリーが「無自覚もカワイイ!」とか言っているのはよくわからないけれど、妹が言うのなら気をつけてみようと思う。
 
 それよりもミネットが気になるのはレヴリーのことだった。ミネットが学校へ戻るのと同時に、レヴリーも王国の魔法省へ入省するのだ。
 両親も若くいまは安定した領地経営ができているため、レヴリーが婿入りして本格的に家のことを学びだすのは、聞いてみればまだ先のことだったのである。

「レヴリー様こそ……職場で綺麗な人に靡かないでくださいね?」
「ああもうどうしてくれようか! 君に出会ってから、会うたび恋に落ちているんだ。よそ見をする暇なんてないよ」
「また女装してあげたら? ずいぶん気に入っていたみたいだし」
「カルミナ……さすがにそれはない……え……?」

 ぱああっと太陽みたいに嬉しそうな顔をしたレヴリーが期待も露わにこちらを見てくるものだから、ミネットはあははっと笑ってしまった。なんだこの人、歳上のくせにかわいいな。
 ミネットだって何年も片思いしてきて、簡単には諦められず突飛な行動にでてしまうくらい、レヴリーのことが大好きなのだ。

 だから……たまには女装した姿を見せてあげるのも、悪くはないなと思っている。
 
 窓から涼やかな風が入り、レースのカーテンを揺らす。秋の日差しが柔らかな光を室内に届け、窓際のチェストの上では監督生バッチが黄金色に煌めいていた。





――――――――――




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みんなの感想(2件)

四葩(よひら)
2025.11.09 四葩(よひら)
ネタバレ含む
2025.11.10 おもちDX

ありがとうございます!
鈍感な受けが好きなもので…♡
ミネットの天然が爆発して、お見合いで女装とかほんと笑いますよね🤣ほんとカオスです。カルミナだけ確信犯wwお茶目ですよね。

ミネットたちはフランス人形のイメージなのでとっても可愛いです。抜けてるところも可愛くてモテてますよね……レヴリーの執念的マーキングは意外と重要でした。両思いでよかったですほんとww

魔法チートすぎるんですが、服を畳んだり家庭でしか使わないかも😂
本当に、家族になってもお互い大好きで周囲を呆れさせそうな二人です。
悪い人が出てこないのに本人が勘違いで大事件を起こす物語でした。楽しんでいただけて嬉しいです✨

解除
丁
2024.08.09

とりかへばや物語 キター
♪───O(≧∇≦)O────♪

2024.08.09 おもちDX

短いお話ですが、楽しんでいただけると嬉しいです!✨

解除

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