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続章【逢魔】一日目
Peter & Wendy
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空を見ていた。
澄み切った夜空の向こう側には、満天の星空が広がっていた。
「ほら、あれが鷲座の1等星アルタイルで……あれが琴座のベガだよ」
少し離れた所から声がした。
どことなく人懐っこい声だ。
「ベガってどれだ? あの左側のやつか?」
星屑の川の中の、一番明るい星を指さす。
「違うよ。天の川の中で輝いているのは、白鳥座のデネブ。三つで夏の大三角形。学校で習ったでしょ?」
「……理科は苦手なんだ。その点を線で結び付けて、仔犬座だとか、獅子座だとか言われてもぴんと来ねえんだよ」
星なんてどれも同じに見える。
「何でわざわざあんなものを覚えなくちゃいけないんだ。どう見ようが勝手じゃねえか
「うーん……何でかな。でも、覚えると楽しいよ。国によって星の見方や名前は違うしね。中国では二十八宿で四神だったかな? あそこに見える射手座……南斗六星は生を司る神様とか言われてる」
そいつはひしゃく形の六つの星を指す。
そう聞くと、それはとても大きなものに見えた。
「でも、西洋では、天の川をすくうミルクのスプーンとか呼ばれているんだ」
そう聞くと、とても小さなものに見えた。
「でも、どっちも同じ形をしている」
そいつはこちらに向き直り、大きく手を広げた。
「遠い昔の……違う国の人達が、星を同じ形に繋げたんだ。そう言った人達が、この星空をどう見ていたかって……興味がない?」
「…………」
そいつは次から次へと、星について、星の発見者について、星占いについて語る。
物知りなことを自慢しているわけじゃない。
ただ、懸命に感動を伝えようとしている感じだった。
「みんな同じ星を見ていたんだよ」
その様子があまりにも楽しそうで……何だか、こっちも気分が盛り上がってくる。
顔を上げ、もう一度天を見上げる。
大きな星、小さな星、明るい白い星、赤い星、オレンジ色の星。
さっきまで同じに見えていた星達が、それぞれ違ったものに見えてきた。
一番に輝く星は、まるで手が届きそうで……思わず腕を伸ばした。
すると……伸ばした指先の方から、音が鳴った。
◆
風鈴の音色が、まどろみの中から目が覚めさせた。
伸ばした指の先に、天井から下がった風鈴が揺れているのが見える。
周囲を見渡すと、見覚えがあるいつもの景色だった。
……どうやら縁側で涼んでいるうちに、いつの間にか眠っていたようだ。
空を見上げる。
夕焼け雲が空を覆い、茜色に染まっていた。
夢の中で、夜空を見ていた気がした。
しかしその夢の記憶も、時間の経過とともに次第に薄らいでいく。
大きく伸びをして、背後に目を向ける。
居間には、誰もいなかった。
この家──稲生家ではこういった事は珍しい。
一緒に住んでいる姉の楓が居なくても、常に何かしらのモノがこの部屋には居る。
妖(あやかし)
いわゆる妖怪と言われるモノが、この稲生家には数多く棲んでいる。
普段が騒がしい分、部屋の中はとても静かに感じられた。
うだるような暑さは、夕暮れと共にかき消されていた。
風に揺られた風鈴の音色が、心地良い。
たまにはこういうのも良いものだ。
セミの声を聞きながらひと時の静寂を楽しむ事にした。
「うわあああ!?」
「ギニャアア!!」
「おぉっとぉ!? 危ない修一郎!!」
────静寂は一瞬にして破壊された。
眼前に何か丸い、バスケットボールくらいのものが飛び込んできた。
ぶつかる、と思った瞬間それはいきなり割れ、汁や破片が飛び散る。
……甘い匂いがした。
……眼の前には、無残にも破壊されたスイカの欠片が飛び散っていた。
夏の風物詩が余りにも悲惨な有様だ。
「……あーあ、やっちゃったよ……いやぁー、ごめん、ごめん! でも、あんたには吽狛が憑いてて助かったわー…………う、うぷぷ」
────声の主は姉の楓だった。
庭から顔を出し、申し訳なさそうに頭を掻きながら、謝罪をする。
だが、その表情はスイカの汁まみれの俺の顔を見て、うっすら笑いを堪えている様に見えた。
「……楓姉、ケーキとかならコントで済まされるけどな……スイカってなんだよ! 普通だったら怪我するぞ!」
「ウーン」
傍に居た吽狛が唸る。
吽狛は、本来は妖から俺を守護する霊獣の妖だ。
先程スイカが飛んできた際に咄嗟に噛み砕いてしまっていた。
「いやいや、これにはふかーい訳があるのよぉ……」
楓姉は振り返り、自分のいた場所に視線を移す。
そこにはバケツと水浸しになった庭が見えた。
「友達から見事な肥後スイカが贈られてきたから、バケツに水入れて冷やしとこうと思ったの。……そしたら、バケツの中からこいつが湧いて出て来たのよー」
そう言うと、楓姉は右手で掴んでいた、ずぶ濡れの黒猫を眼の前に突き出した。
黒猫は首根っこを捕まえられて、じたばたと暴れながら騒いでいる。
「湧いて出てきたとは酷いニャ!! おいら最初っからバケツの中で涼んでたニャ!!」
黒猫は、暴れながら騒ぐ。
稲生家に昔から住んでいる猫又の妖の又三郎だ。
尻尾が二本に分かれ、人の言葉を話すが、一見普通の猫と変わらない。
「あはは、ごめんごめん。でっかいゴミかと思ったから、一気にホースの水ぶちまけちゃった。お互いびっくりしちゃってスイカ放り投げちゃったんだよねー」
楓姉はからからと笑いながら又三郎を撫でる。
悪びれた様子すらなくなってしまっていた。
「あ、姐御は悪くないニャ! ……避けきれない修一郎が悪いんだニャ!!」
「……何でそうなる」
又三郎は、楓姉にとことん甘い。
母親が生まれる前からこの家に居たから、40年は生きているはずだ。
楓姉よりずっと年上であるにも関わらず、まるで舎弟の様に“姐御”と呼び、逆らえない。
母さんの事は“お嬢”と呼んでたらしいが……これも楓姉の気質のなせる業か。
「うーん……。じゃあ、又三郎が全部悪いって事で一件落着ねー」
「ニャ、ニャんでそうニャるのかニャ?」
「取っておこうと思ったけど、いくら嘆いても割れたスイカは元に戻らないしねー……このまま食べちゃおっか?」
さり気なく全責任を又三郎に押し付けた楓姉は、割れたスイカを持って台所に消えていった。
……相変わらず騒々しい家だ。静寂は束の間のものでしかなかった。
どうでも良い事だが、ぜんぜん深い訳じゃなかった。
テーブルの上に、綺麗に切られたスイカが並べられる。
その匂いを嗅ぎつけたのか、どこからともなく家に棲んでいる妖達が姿を現し始めた。
こいつらは大小様々だが、基本的に少食だ。
スイカ一切れで、ここにいる全員が満足するだろう。
妖達は、少しずつ和気あいあいとスイカを摘んでいった。
楓姉は縁側に座り込み、スイカの種を小さい妖にぶつけて楽しんでいた。
「いやー、やっぱ夏はスイカよね! スイカは甘やかされれば甘やかされるほど美味しく育つらしいわよ?」
楓姉に憑いている阿狛(あこま)が相槌を打つ。
まるで甘やかされて育ったかの様にころころと丸い姿をしている。
そして楓姉と一緒にスイカを美味しそうに食べていた。
「阿狛……さらに太ったんじゃないのか? 楓姉があんなにお菓子食べても太らない分、阿狛に回ってる感じだぞ」
「失礼しちゃうわねー。阿狛はわたしの分身みたいなものなんだから、穏やかな内面が出てるのよ。丸くなっただけ! 太ったんじゃないっての!」
そういうと楓姉は不機嫌そうにガツガツとスイカを食べ続ける。
「アー」
と、同時に阿狛も不機嫌そうにガツガツとスイカを食べる。
阿狛に関しては、小食じゃない。
あまり動かない上に、楓姉と同じくらい食べる。
昔の阿狛は、もっと凛々しい姿をしていた。
……五年ほど前は、ちょうど現在の吽狛に近い姿をしていたと思う。
逆にその頃の吽狛は、幼い俺と同様に──仔犬の様な姿をしていた。
年齢を重ねる毎に吽狛も成長していっている気がする。
しかし、楓姉の阿狛は……成長と言えるのだろうか。
ただものぐさな内面が出てきたとしか思えない。
だが、こんな無害そうな外見だが、怒らすと怖い。
この近辺に徘徊する妖では、太刀打ち出来ないだろう。
「……修一郎。あんた、さっきから失礼な事考えてない?」
「ん? いや、何となく昔の凛々しかった阿狛を思い出してただけさ」
「こら! それじゃ今は凛々しくないみたいじゃない! ……ったく、この外見の良さがわからないんじゃまだまだねえ」
スイカを食べ終えた楓姉は、今度はお菓子をつまみながらぶつぶつと文句を言う。
「アー」
阿狛もお菓子をねだる。
「あんたは駄目! ご飯食べれなくなるでしょ!?」
「楓姉は良いのか」
分身とは言うもののご飯も食べるし、主人が眠れば寝てしまう。
獅子の妖だと思うのだが主食はなんとなくドッグフードだし、何らペットの犬と変わらない。
普通の人間には見えないと言うだけだ。
だが、中には例外もいる。
部屋の隅に立てかけられている箒神(ほうきがみ)のような器物の妖は、普通の人間にはただの古びた箒に見える。
猫又である又三郎も、喋りさえしなければただの猫だ。
「このスイカ美味いニャー。この前来た別嬪さんにも食べさせてあげたいニャ」
「あ、それ良いわねー。修一郎、あんた紗都梨ちゃんに電話かけて誘ってみなさいよ」
「……え? み、御堂を? ……スイカの為にわざわざに来てもらえっていうのか?」
「にゃはは! 修一郎は馬鹿だニャあ。スイカなんて口実に決まってるニャ。金色にでも塗って、黄金のスイカを見つけたとか言って誘うニャ!」
「じゃあ、ついでにご飯を食べてもらって行けば良いじゃない? この前の紅葉の件のお礼もしてないし」
「…………紅葉」
「そうだ────御堂にはまだちゃんとお礼をしていない」
────以前、短い期間だったが……座敷わらしの妖であった紅葉がこの家に居た。
紅葉の事は、鮮明に覚えている。
紅葉は元は妖ではなく、少女の霊だった。
……忘れる事はない、それこそが紅葉がここに居たという証だった。
透き通りそうな程儚くて……心の優しい女の子だった。
修一郎は何か願い事ある?
修一郎は友達が欲しい?
………………そう
………………縁結び
そして俺は……御堂と知り合った。
紅葉が結んでくれた人と人を繋ぐ“縁の糸”の力のお陰だ。
御堂は、俺や紅葉の為に色んな手助けをしてくれた。
妖を受け入れ……友達になってくれた。
紅葉が彼岸へ旅立ってから……数週間の時が流れた。
……しかし、あれから御堂とはあまり会っていない。
クラスも違う為、校内で偶然何回か挨拶を交わしたくらいだった。
疎遠になった訳じゃない。
笑顔で挨拶を交わす────それは、心地の良い距離感だった。
「……確かにあらためてお礼はしたいさ。でも、学校ではクラスも違うし、タイミングが合わないんだ」
「だったら電話すれば良いじゃない?」
電話番号もわからないしな……」
「はああ? あんた何やってんの!? デートはおろか、電話番号まで知らないなんて! 姉ちゃん呆れて涙が出てくるわよ!!」
「おいらも呆れてオナラが出てくるニャ!! 修一郎ダメ過ぎだニャ!! おいらが代わりに口説いてやるニャ!!」
「又三郎……お前、御堂と挨拶交わした時、胸に顔を埋めてたろ? ……しかもその後、どさくさに紛れてスカートの中を覗いてたよな……?」
「ニャ、ニャんの話かニャ? おいら猫だから何色だったかニャんてすぐ忘れるニャ……」
「色なんか聞いてねえ!!」
「ギニャアアアーー!!」
ぶん投げられた又三郎は放物線を描き、そのまま庭の池の中に落ち、沈んでいった。
「あーあ、せっかくの弟の晴れ舞台だったのに何となく台無しだわね……。しかしまあ、あんたも奥手過ぎるって言うか……未だに紗都梨ちゃんの事を苗字で呼んでるの?」
「う……うるさいな、ほっといてくれよ」
「あっはっは!! 修一郎は可愛いわねぇー。……うーん、あの子は苗字で呼ばれたがってないみたいだけどねー」
「ん?……どうして?」
「ふっふっふ。女の勘よー、紗都梨ちゃんみたいに心読める訳じゃないけど、それくらいわかるわ」
「紗都梨ちゃんは、自分の苗字……あんまり好きじゃないんじゃないかな? それに……その御堂って名前、何かひっかかるのよねー」
「……?」
「まあ、そんな事より! 不甲斐ないあんたの為に姉ちゃんがひと肌脱いであげるわー
そう言うと、楓姉は自分の部屋へ行き、封筒を手にして戻って来た。
──封筒から取り出されちゃぶ台に置かれたチケットが一枚。
「これでデートにでも誘いなさい!」
有名劇団のミュージカルのペアチケットだった。
「みゅ、ミュージカル? こ、これはいくら何でも……敷居が高過ぎるんじゃないのか!?」
「うふふー、値段も高いわよ? S席だしね!」
「……どうしてこんな高い物をくれるんだよ。楓姉が観に行けば良いじゃないか」
「あたしが友達からそれを貰った時には、もう既に観ちゃってたんだよねー。その子は恋人と見に行く予定だったんだけど……別れちゃったみたいでさー。思い出すからいらないって渡されたの」
「そんな悲しい思い出が詰った物を渡すなよ!」
「あはは、気にしない気にしない。何ならそのチケット売って、代わりにプレゼントを買ってあげても良いんじゃない?とにかくそれはもうあんたにあげたんだから、修一郎の自由にして良いわよ」
「……それはそれで後ろめたい気がするな」
チケットには“Peter & Wendy”とタイトル表記されていた。
「これ、お題目はピーター・パンか。案外子供向けなんだな」
「んー……子供より大人が感動する話だと思うけどね、それは。安心しなさい、家族連れもそうだけど、大人のカップルも多かったわよ。内容も満足が行くものだったわ」
そう言い残すと、楓姉は食器を片付けキッチンに入って行った。
自室に戻って俺は、しばらくチケットとにらめっこし、考えてるとすっかり日が暮れてしまった。
せめて映画ならとは思ったが、悩む内容はきっと同じ事だ。
「……女の子って、演劇とかどうなんだろう」
深く考えず、渡してみようかと思った。
────しかしそれは、ペアチケットと思いっきり書いてあった。
「突然こういうものを渡されても困るよな……実際に俺もそうだし」
しかも期日は明後日だった。
明後日を過ぎたらただの紙切れになってしまう。
────これじゃ売るのも難しいだろう。
「……! 待てよ、友達とでも観に行ってもらうのはどうだ?」
それならお礼として成り立つ。
(あああ、待て待て! その友達が男だとしたら……?)
言いようのない感情がこみあげてくる。
(……そ、それは駄目だ。面白くない!)
だけど、そんなこと言えるはずもない。
贈り物をどう使おうと本人の自由だ。
……考えれば考えるほど泥沼だった。
デートに誘え……か。
結局のところ、その行為から逃げてるだけだった。
「……試練だな、これは」
ここは逃げずに────誘ってみるか。
もし断られたら……?
「まあ、良いのか……? いや、良くない」
難しい、こういうのは苦手だ。
というか未経験だ。
何となく楓姉が悩んでいる俺をこっそり覗き見て、ほくそ笑んでる気がした。
ここでこれを受け取らないのは、楓姉に対する敗北だ────進歩が無さ過ぎる。
「……ちくしょう」
いるかいないかわからない楓姉に向かって吐き捨てるように独り言ちた。
「思惑通り恥を掻いてきて来てやるよ」
猫柳や八橋にでもそれとなく相談してみよう。
終いには、半ば自棄になりながらチケットを鞄に収めた。
《一日目終了 二日目に続く》
澄み切った夜空の向こう側には、満天の星空が広がっていた。
「ほら、あれが鷲座の1等星アルタイルで……あれが琴座のベガだよ」
少し離れた所から声がした。
どことなく人懐っこい声だ。
「ベガってどれだ? あの左側のやつか?」
星屑の川の中の、一番明るい星を指さす。
「違うよ。天の川の中で輝いているのは、白鳥座のデネブ。三つで夏の大三角形。学校で習ったでしょ?」
「……理科は苦手なんだ。その点を線で結び付けて、仔犬座だとか、獅子座だとか言われてもぴんと来ねえんだよ」
星なんてどれも同じに見える。
「何でわざわざあんなものを覚えなくちゃいけないんだ。どう見ようが勝手じゃねえか
「うーん……何でかな。でも、覚えると楽しいよ。国によって星の見方や名前は違うしね。中国では二十八宿で四神だったかな? あそこに見える射手座……南斗六星は生を司る神様とか言われてる」
そいつはひしゃく形の六つの星を指す。
そう聞くと、それはとても大きなものに見えた。
「でも、西洋では、天の川をすくうミルクのスプーンとか呼ばれているんだ」
そう聞くと、とても小さなものに見えた。
「でも、どっちも同じ形をしている」
そいつはこちらに向き直り、大きく手を広げた。
「遠い昔の……違う国の人達が、星を同じ形に繋げたんだ。そう言った人達が、この星空をどう見ていたかって……興味がない?」
「…………」
そいつは次から次へと、星について、星の発見者について、星占いについて語る。
物知りなことを自慢しているわけじゃない。
ただ、懸命に感動を伝えようとしている感じだった。
「みんな同じ星を見ていたんだよ」
その様子があまりにも楽しそうで……何だか、こっちも気分が盛り上がってくる。
顔を上げ、もう一度天を見上げる。
大きな星、小さな星、明るい白い星、赤い星、オレンジ色の星。
さっきまで同じに見えていた星達が、それぞれ違ったものに見えてきた。
一番に輝く星は、まるで手が届きそうで……思わず腕を伸ばした。
すると……伸ばした指先の方から、音が鳴った。
◆
風鈴の音色が、まどろみの中から目が覚めさせた。
伸ばした指の先に、天井から下がった風鈴が揺れているのが見える。
周囲を見渡すと、見覚えがあるいつもの景色だった。
……どうやら縁側で涼んでいるうちに、いつの間にか眠っていたようだ。
空を見上げる。
夕焼け雲が空を覆い、茜色に染まっていた。
夢の中で、夜空を見ていた気がした。
しかしその夢の記憶も、時間の経過とともに次第に薄らいでいく。
大きく伸びをして、背後に目を向ける。
居間には、誰もいなかった。
この家──稲生家ではこういった事は珍しい。
一緒に住んでいる姉の楓が居なくても、常に何かしらのモノがこの部屋には居る。
妖(あやかし)
いわゆる妖怪と言われるモノが、この稲生家には数多く棲んでいる。
普段が騒がしい分、部屋の中はとても静かに感じられた。
うだるような暑さは、夕暮れと共にかき消されていた。
風に揺られた風鈴の音色が、心地良い。
たまにはこういうのも良いものだ。
セミの声を聞きながらひと時の静寂を楽しむ事にした。
「うわあああ!?」
「ギニャアア!!」
「おぉっとぉ!? 危ない修一郎!!」
────静寂は一瞬にして破壊された。
眼前に何か丸い、バスケットボールくらいのものが飛び込んできた。
ぶつかる、と思った瞬間それはいきなり割れ、汁や破片が飛び散る。
……甘い匂いがした。
……眼の前には、無残にも破壊されたスイカの欠片が飛び散っていた。
夏の風物詩が余りにも悲惨な有様だ。
「……あーあ、やっちゃったよ……いやぁー、ごめん、ごめん! でも、あんたには吽狛が憑いてて助かったわー…………う、うぷぷ」
────声の主は姉の楓だった。
庭から顔を出し、申し訳なさそうに頭を掻きながら、謝罪をする。
だが、その表情はスイカの汁まみれの俺の顔を見て、うっすら笑いを堪えている様に見えた。
「……楓姉、ケーキとかならコントで済まされるけどな……スイカってなんだよ! 普通だったら怪我するぞ!」
「ウーン」
傍に居た吽狛が唸る。
吽狛は、本来は妖から俺を守護する霊獣の妖だ。
先程スイカが飛んできた際に咄嗟に噛み砕いてしまっていた。
「いやいや、これにはふかーい訳があるのよぉ……」
楓姉は振り返り、自分のいた場所に視線を移す。
そこにはバケツと水浸しになった庭が見えた。
「友達から見事な肥後スイカが贈られてきたから、バケツに水入れて冷やしとこうと思ったの。……そしたら、バケツの中からこいつが湧いて出て来たのよー」
そう言うと、楓姉は右手で掴んでいた、ずぶ濡れの黒猫を眼の前に突き出した。
黒猫は首根っこを捕まえられて、じたばたと暴れながら騒いでいる。
「湧いて出てきたとは酷いニャ!! おいら最初っからバケツの中で涼んでたニャ!!」
黒猫は、暴れながら騒ぐ。
稲生家に昔から住んでいる猫又の妖の又三郎だ。
尻尾が二本に分かれ、人の言葉を話すが、一見普通の猫と変わらない。
「あはは、ごめんごめん。でっかいゴミかと思ったから、一気にホースの水ぶちまけちゃった。お互いびっくりしちゃってスイカ放り投げちゃったんだよねー」
楓姉はからからと笑いながら又三郎を撫でる。
悪びれた様子すらなくなってしまっていた。
「あ、姐御は悪くないニャ! ……避けきれない修一郎が悪いんだニャ!!」
「……何でそうなる」
又三郎は、楓姉にとことん甘い。
母親が生まれる前からこの家に居たから、40年は生きているはずだ。
楓姉よりずっと年上であるにも関わらず、まるで舎弟の様に“姐御”と呼び、逆らえない。
母さんの事は“お嬢”と呼んでたらしいが……これも楓姉の気質のなせる業か。
「うーん……。じゃあ、又三郎が全部悪いって事で一件落着ねー」
「ニャ、ニャんでそうニャるのかニャ?」
「取っておこうと思ったけど、いくら嘆いても割れたスイカは元に戻らないしねー……このまま食べちゃおっか?」
さり気なく全責任を又三郎に押し付けた楓姉は、割れたスイカを持って台所に消えていった。
……相変わらず騒々しい家だ。静寂は束の間のものでしかなかった。
どうでも良い事だが、ぜんぜん深い訳じゃなかった。
テーブルの上に、綺麗に切られたスイカが並べられる。
その匂いを嗅ぎつけたのか、どこからともなく家に棲んでいる妖達が姿を現し始めた。
こいつらは大小様々だが、基本的に少食だ。
スイカ一切れで、ここにいる全員が満足するだろう。
妖達は、少しずつ和気あいあいとスイカを摘んでいった。
楓姉は縁側に座り込み、スイカの種を小さい妖にぶつけて楽しんでいた。
「いやー、やっぱ夏はスイカよね! スイカは甘やかされれば甘やかされるほど美味しく育つらしいわよ?」
楓姉に憑いている阿狛(あこま)が相槌を打つ。
まるで甘やかされて育ったかの様にころころと丸い姿をしている。
そして楓姉と一緒にスイカを美味しそうに食べていた。
「阿狛……さらに太ったんじゃないのか? 楓姉があんなにお菓子食べても太らない分、阿狛に回ってる感じだぞ」
「失礼しちゃうわねー。阿狛はわたしの分身みたいなものなんだから、穏やかな内面が出てるのよ。丸くなっただけ! 太ったんじゃないっての!」
そういうと楓姉は不機嫌そうにガツガツとスイカを食べ続ける。
「アー」
と、同時に阿狛も不機嫌そうにガツガツとスイカを食べる。
阿狛に関しては、小食じゃない。
あまり動かない上に、楓姉と同じくらい食べる。
昔の阿狛は、もっと凛々しい姿をしていた。
……五年ほど前は、ちょうど現在の吽狛に近い姿をしていたと思う。
逆にその頃の吽狛は、幼い俺と同様に──仔犬の様な姿をしていた。
年齢を重ねる毎に吽狛も成長していっている気がする。
しかし、楓姉の阿狛は……成長と言えるのだろうか。
ただものぐさな内面が出てきたとしか思えない。
だが、こんな無害そうな外見だが、怒らすと怖い。
この近辺に徘徊する妖では、太刀打ち出来ないだろう。
「……修一郎。あんた、さっきから失礼な事考えてない?」
「ん? いや、何となく昔の凛々しかった阿狛を思い出してただけさ」
「こら! それじゃ今は凛々しくないみたいじゃない! ……ったく、この外見の良さがわからないんじゃまだまだねえ」
スイカを食べ終えた楓姉は、今度はお菓子をつまみながらぶつぶつと文句を言う。
「アー」
阿狛もお菓子をねだる。
「あんたは駄目! ご飯食べれなくなるでしょ!?」
「楓姉は良いのか」
分身とは言うもののご飯も食べるし、主人が眠れば寝てしまう。
獅子の妖だと思うのだが主食はなんとなくドッグフードだし、何らペットの犬と変わらない。
普通の人間には見えないと言うだけだ。
だが、中には例外もいる。
部屋の隅に立てかけられている箒神(ほうきがみ)のような器物の妖は、普通の人間にはただの古びた箒に見える。
猫又である又三郎も、喋りさえしなければただの猫だ。
「このスイカ美味いニャー。この前来た別嬪さんにも食べさせてあげたいニャ」
「あ、それ良いわねー。修一郎、あんた紗都梨ちゃんに電話かけて誘ってみなさいよ」
「……え? み、御堂を? ……スイカの為にわざわざに来てもらえっていうのか?」
「にゃはは! 修一郎は馬鹿だニャあ。スイカなんて口実に決まってるニャ。金色にでも塗って、黄金のスイカを見つけたとか言って誘うニャ!」
「じゃあ、ついでにご飯を食べてもらって行けば良いじゃない? この前の紅葉の件のお礼もしてないし」
「…………紅葉」
「そうだ────御堂にはまだちゃんとお礼をしていない」
────以前、短い期間だったが……座敷わらしの妖であった紅葉がこの家に居た。
紅葉の事は、鮮明に覚えている。
紅葉は元は妖ではなく、少女の霊だった。
……忘れる事はない、それこそが紅葉がここに居たという証だった。
透き通りそうな程儚くて……心の優しい女の子だった。
修一郎は何か願い事ある?
修一郎は友達が欲しい?
………………そう
………………縁結び
そして俺は……御堂と知り合った。
紅葉が結んでくれた人と人を繋ぐ“縁の糸”の力のお陰だ。
御堂は、俺や紅葉の為に色んな手助けをしてくれた。
妖を受け入れ……友達になってくれた。
紅葉が彼岸へ旅立ってから……数週間の時が流れた。
……しかし、あれから御堂とはあまり会っていない。
クラスも違う為、校内で偶然何回か挨拶を交わしたくらいだった。
疎遠になった訳じゃない。
笑顔で挨拶を交わす────それは、心地の良い距離感だった。
「……確かにあらためてお礼はしたいさ。でも、学校ではクラスも違うし、タイミングが合わないんだ」
「だったら電話すれば良いじゃない?」
電話番号もわからないしな……」
「はああ? あんた何やってんの!? デートはおろか、電話番号まで知らないなんて! 姉ちゃん呆れて涙が出てくるわよ!!」
「おいらも呆れてオナラが出てくるニャ!! 修一郎ダメ過ぎだニャ!! おいらが代わりに口説いてやるニャ!!」
「又三郎……お前、御堂と挨拶交わした時、胸に顔を埋めてたろ? ……しかもその後、どさくさに紛れてスカートの中を覗いてたよな……?」
「ニャ、ニャんの話かニャ? おいら猫だから何色だったかニャんてすぐ忘れるニャ……」
「色なんか聞いてねえ!!」
「ギニャアアアーー!!」
ぶん投げられた又三郎は放物線を描き、そのまま庭の池の中に落ち、沈んでいった。
「あーあ、せっかくの弟の晴れ舞台だったのに何となく台無しだわね……。しかしまあ、あんたも奥手過ぎるって言うか……未だに紗都梨ちゃんの事を苗字で呼んでるの?」
「う……うるさいな、ほっといてくれよ」
「あっはっは!! 修一郎は可愛いわねぇー。……うーん、あの子は苗字で呼ばれたがってないみたいだけどねー」
「ん?……どうして?」
「ふっふっふ。女の勘よー、紗都梨ちゃんみたいに心読める訳じゃないけど、それくらいわかるわ」
「紗都梨ちゃんは、自分の苗字……あんまり好きじゃないんじゃないかな? それに……その御堂って名前、何かひっかかるのよねー」
「……?」
「まあ、そんな事より! 不甲斐ないあんたの為に姉ちゃんがひと肌脱いであげるわー
そう言うと、楓姉は自分の部屋へ行き、封筒を手にして戻って来た。
──封筒から取り出されちゃぶ台に置かれたチケットが一枚。
「これでデートにでも誘いなさい!」
有名劇団のミュージカルのペアチケットだった。
「みゅ、ミュージカル? こ、これはいくら何でも……敷居が高過ぎるんじゃないのか!?」
「うふふー、値段も高いわよ? S席だしね!」
「……どうしてこんな高い物をくれるんだよ。楓姉が観に行けば良いじゃないか」
「あたしが友達からそれを貰った時には、もう既に観ちゃってたんだよねー。その子は恋人と見に行く予定だったんだけど……別れちゃったみたいでさー。思い出すからいらないって渡されたの」
「そんな悲しい思い出が詰った物を渡すなよ!」
「あはは、気にしない気にしない。何ならそのチケット売って、代わりにプレゼントを買ってあげても良いんじゃない?とにかくそれはもうあんたにあげたんだから、修一郎の自由にして良いわよ」
「……それはそれで後ろめたい気がするな」
チケットには“Peter & Wendy”とタイトル表記されていた。
「これ、お題目はピーター・パンか。案外子供向けなんだな」
「んー……子供より大人が感動する話だと思うけどね、それは。安心しなさい、家族連れもそうだけど、大人のカップルも多かったわよ。内容も満足が行くものだったわ」
そう言い残すと、楓姉は食器を片付けキッチンに入って行った。
自室に戻って俺は、しばらくチケットとにらめっこし、考えてるとすっかり日が暮れてしまった。
せめて映画ならとは思ったが、悩む内容はきっと同じ事だ。
「……女の子って、演劇とかどうなんだろう」
深く考えず、渡してみようかと思った。
────しかしそれは、ペアチケットと思いっきり書いてあった。
「突然こういうものを渡されても困るよな……実際に俺もそうだし」
しかも期日は明後日だった。
明後日を過ぎたらただの紙切れになってしまう。
────これじゃ売るのも難しいだろう。
「……! 待てよ、友達とでも観に行ってもらうのはどうだ?」
それならお礼として成り立つ。
(あああ、待て待て! その友達が男だとしたら……?)
言いようのない感情がこみあげてくる。
(……そ、それは駄目だ。面白くない!)
だけど、そんなこと言えるはずもない。
贈り物をどう使おうと本人の自由だ。
……考えれば考えるほど泥沼だった。
デートに誘え……か。
結局のところ、その行為から逃げてるだけだった。
「……試練だな、これは」
ここは逃げずに────誘ってみるか。
もし断られたら……?
「まあ、良いのか……? いや、良くない」
難しい、こういうのは苦手だ。
というか未経験だ。
何となく楓姉が悩んでいる俺をこっそり覗き見て、ほくそ笑んでる気がした。
ここでこれを受け取らないのは、楓姉に対する敗北だ────進歩が無さ過ぎる。
「……ちくしょう」
いるかいないかわからない楓姉に向かって吐き捨てるように独り言ちた。
「思惑通り恥を掻いてきて来てやるよ」
猫柳や八橋にでもそれとなく相談してみよう。
終いには、半ば自棄になりながらチケットを鞄に収めた。
《一日目終了 二日目に続く》
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