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お店の代金は要りません
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人生に疲れてませんか?
少し、ここで休んだら元気が出るかもしれません。
雨が降って雨宿りのつもりで来店した。
そこではバニーガールの女性が1人、居た。
他に客はおらず、俺だけだった。
「どうぞ、こちらへ。
一緒に話しませんか?」
「なんの店なんです?」
「そうですね・・・お客様の疲れを癒してくれる場所でしょうか」
「疲れを・・・癒す?」
「はい、僭越ながらこの私が貴方のために話し相手になったり、飲み物を作ったり、するんです」
「ガールズバーみたいな?」
「そのように考えて貰って大丈夫です」
「高いんじゃないの?」
「無料です」
「初回だけ無料みたいな、でも次からは有料・・・とか?」
「いえ、何度来ていただいても無料です」
「どうして、そんな」
「お客様を癒したいからです」
「そう・・・なんだ」
「はい、是非わたしを気に入っていだたけたら何度も足を通ってください。癒されるよう、努力しますから」
「うん・・・まずは・・・少し話をして決めるよ」
「分かりました。それでは、私と一緒に楽しい時間を過ごしましょう」
「あぁ」
「飲み物は何にしますか?」
「そうだな、何がいいのか分からない」
「でしたらこちらが勝手にお作りますが?」
「それで頼むよ」
「かしこまりました」
彼女は何やら作り始める。
「おぉ」
「どうぞ」
「頂いても?」
「はい」
「ん・・・美味しい」
「ミモザです、シャンパンとオレンジジュースを混ぜてあります」
「ありがとう、作るの上手だ」
「褒めてくれて嬉しいです」
「はぁ」
「どうなされました?」
「いや、仕事で少し疲れてね」
「そうでしたか」
「初対面の君に聞かせる事でもないんだが」
「よければ聞いても?」
「客がうざいんだ・・・なんていうか話が通じないって言うか」
「それは、とても大変でしたね」
「だろう?俺は一生懸命話してるんだぜ?」
「一生懸命話してるのに通じないのは辛いですね」
「分かってくれて嬉しいよ」
「貴方の中で、ほんの少しでも気が和らいだのならば、私も話を聞きだした甲斐がありました
」
彼女はにこっと笑う。
「あっ」
俺はその顔がとても綺麗で、何だかとても恥ずかしい気持ちになった。自分が酷く醜いのではないかと思ったからだ。
「貴方が居たいと思うまで居てください、私はずっとここに居ますから」
「ごめん・・・今日は早く帰らないと・・・明日仕事で」
「そう・・ですか。ならば引き留めるわけにはいきませんね」
「えっと、お会計」
「いえ、必要ないです」
「でも」
「最初におっしゃったでしょう?ここは料金が要らないんです」
「だけど、飲み物も飲んだし」
「いいんです、貴方の気持ちが少しでも和らいだのならばこの店の意義も、私がこの店に居る意義も満たされますから。それだけで十分なんです」
「バニーガールさん・・・」
「それでは仕事の方を頑張ってください・・・疲れたらまた来てくださいね。あ・・・頑張ってというのはプレッシャーでしょうか?」
「そんなことないよ、仕事頑張ってくる」
「そうですか、では頑張ってください」
「行ってきます」
「あ、すみません。最後に」
「何です?」
バニーガールさんは俺の手を握る。
「ぎゅーです」
「ぎゅーぅ・・・」
「元気がでるおまじないです」
彼女は俺から手を放す。
「ありがとう、行ってくる」
俺は店を出るのだった。
すると不思議と晴れていた。
何だか心なしか、気分が軽くなって気がしたのだった。
俺はこうして不思議な店に出会った。どうして不思議かっていうと他に聞いても誰もその店を知らないって言うんだ。俺だけが知ってる店。何だか特別な気がして、嬉しい気分だった。
少し、ここで休んだら元気が出るかもしれません。
雨が降って雨宿りのつもりで来店した。
そこではバニーガールの女性が1人、居た。
他に客はおらず、俺だけだった。
「どうぞ、こちらへ。
一緒に話しませんか?」
「なんの店なんです?」
「そうですね・・・お客様の疲れを癒してくれる場所でしょうか」
「疲れを・・・癒す?」
「はい、僭越ながらこの私が貴方のために話し相手になったり、飲み物を作ったり、するんです」
「ガールズバーみたいな?」
「そのように考えて貰って大丈夫です」
「高いんじゃないの?」
「無料です」
「初回だけ無料みたいな、でも次からは有料・・・とか?」
「いえ、何度来ていただいても無料です」
「どうして、そんな」
「お客様を癒したいからです」
「そう・・・なんだ」
「はい、是非わたしを気に入っていだたけたら何度も足を通ってください。癒されるよう、努力しますから」
「うん・・・まずは・・・少し話をして決めるよ」
「分かりました。それでは、私と一緒に楽しい時間を過ごしましょう」
「あぁ」
「飲み物は何にしますか?」
「そうだな、何がいいのか分からない」
「でしたらこちらが勝手にお作りますが?」
「それで頼むよ」
「かしこまりました」
彼女は何やら作り始める。
「おぉ」
「どうぞ」
「頂いても?」
「はい」
「ん・・・美味しい」
「ミモザです、シャンパンとオレンジジュースを混ぜてあります」
「ありがとう、作るの上手だ」
「褒めてくれて嬉しいです」
「はぁ」
「どうなされました?」
「いや、仕事で少し疲れてね」
「そうでしたか」
「初対面の君に聞かせる事でもないんだが」
「よければ聞いても?」
「客がうざいんだ・・・なんていうか話が通じないって言うか」
「それは、とても大変でしたね」
「だろう?俺は一生懸命話してるんだぜ?」
「一生懸命話してるのに通じないのは辛いですね」
「分かってくれて嬉しいよ」
「貴方の中で、ほんの少しでも気が和らいだのならば、私も話を聞きだした甲斐がありました
」
彼女はにこっと笑う。
「あっ」
俺はその顔がとても綺麗で、何だかとても恥ずかしい気持ちになった。自分が酷く醜いのではないかと思ったからだ。
「貴方が居たいと思うまで居てください、私はずっとここに居ますから」
「ごめん・・・今日は早く帰らないと・・・明日仕事で」
「そう・・ですか。ならば引き留めるわけにはいきませんね」
「えっと、お会計」
「いえ、必要ないです」
「でも」
「最初におっしゃったでしょう?ここは料金が要らないんです」
「だけど、飲み物も飲んだし」
「いいんです、貴方の気持ちが少しでも和らいだのならばこの店の意義も、私がこの店に居る意義も満たされますから。それだけで十分なんです」
「バニーガールさん・・・」
「それでは仕事の方を頑張ってください・・・疲れたらまた来てくださいね。あ・・・頑張ってというのはプレッシャーでしょうか?」
「そんなことないよ、仕事頑張ってくる」
「そうですか、では頑張ってください」
「行ってきます」
「あ、すみません。最後に」
「何です?」
バニーガールさんは俺の手を握る。
「ぎゅーです」
「ぎゅーぅ・・・」
「元気がでるおまじないです」
彼女は俺から手を放す。
「ありがとう、行ってくる」
俺は店を出るのだった。
すると不思議と晴れていた。
何だか心なしか、気分が軽くなって気がしたのだった。
俺はこうして不思議な店に出会った。どうして不思議かっていうと他に聞いても誰もその店を知らないって言うんだ。俺だけが知ってる店。何だか特別な気がして、嬉しい気分だった。
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