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『春は筍ご飯が美味しいのです!』の章
第3話
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オフィスに到着し、自分のデスクに向かう和泉さん。
あ、柿崎主任だ。
そんな声が静かに広がる。
本人には聞こえないよう。
鬼柿崎。
目を合わせるなよ。
怒鳴られるぜ。
そんな事無いわよ。
柿崎さん、エライ人には厳しいけど部下には優しいわ。
そろそろ係長かもな。
今期も多分営業成績トップだろ。
聞こえてますけど。
そう思う和泉さん。
割と小心者なのだ。
他人が自分をどう言ってるか、気になっちゃってたまらない。
女子に擁護されてるからいいか。
同性に嫌われてる女子ってあまり信用できない。
にしても。
仕事できる評判は嬉しい。
もちろんお仕事頑張ってるのだ。
その結果なのだから当然嬉しい。
だけどな。
柿崎さんいつもキレイだな。
美人よね。
可愛いよな。
そんな噂話もたまには有っていいじゃない。
そんな単語が聞こえた覚えのない和泉さんだ。
そう。
お家ではふにゃーんとしてる和泉さん。
会社では鬼柿崎と呼ばれ怖れられているのだ。
何故そんな事になったか。
和泉さんが入社して間もない頃。
部長はしょっちゅう若いOLさんを呼びつけて、お茶を入れさせていた。
営業部の神保部長。
見てしまったのだ。
デスクでお茶を入れるOLさんの腰に部長の手が伸びサッと撫で上げる。
思わず怒鳴っていた。
「ふざけんな、ジジイ。
今どきそんなセクハラが有るか。
20年前でも許されねーぞ。
時代分かってんのか。
昭和じゃねーんだぞ」
脊髄反射である。
後先考えない行動。
お口に手を当てる和泉さん。
しまった。
やってしまった。
「アハハハハ、
今の無しって事で」
そう言ったら無しにしてくれるかな。
駄目だろうな。
とりあえず周囲に頭を下げる。
「すいません、大声出して。
後、口も汚くて御免なさい」
言った内容自体には謝らない。
謝りようが無い。
見たくないけど部長の顔を見る。
あれ、あれれ。
さっきまで腐った男の顔をしていた部長。
一目見て、うわイヤな上司だ、そう思ってしまう部長の顔。
顔つきが変わってる。
どよーんとしていた目。
目蓋が垂れ下がり、何考えてるのか分からない眼つき。
そんな瞳がちょっと輝いてるのだ。
心持ち垂れ下がった目蓋も上がってる。
そんな気がする。
「いや、俺が悪かった。
すまなかったな」
部長はOLさんに頭を下げた。
可愛らしいOLさんはキョトンとした顔をしてた。
あ、柿崎主任だ。
そんな声が静かに広がる。
本人には聞こえないよう。
鬼柿崎。
目を合わせるなよ。
怒鳴られるぜ。
そんな事無いわよ。
柿崎さん、エライ人には厳しいけど部下には優しいわ。
そろそろ係長かもな。
今期も多分営業成績トップだろ。
聞こえてますけど。
そう思う和泉さん。
割と小心者なのだ。
他人が自分をどう言ってるか、気になっちゃってたまらない。
女子に擁護されてるからいいか。
同性に嫌われてる女子ってあまり信用できない。
にしても。
仕事できる評判は嬉しい。
もちろんお仕事頑張ってるのだ。
その結果なのだから当然嬉しい。
だけどな。
柿崎さんいつもキレイだな。
美人よね。
可愛いよな。
そんな噂話もたまには有っていいじゃない。
そんな単語が聞こえた覚えのない和泉さんだ。
そう。
お家ではふにゃーんとしてる和泉さん。
会社では鬼柿崎と呼ばれ怖れられているのだ。
何故そんな事になったか。
和泉さんが入社して間もない頃。
部長はしょっちゅう若いOLさんを呼びつけて、お茶を入れさせていた。
営業部の神保部長。
見てしまったのだ。
デスクでお茶を入れるOLさんの腰に部長の手が伸びサッと撫で上げる。
思わず怒鳴っていた。
「ふざけんな、ジジイ。
今どきそんなセクハラが有るか。
20年前でも許されねーぞ。
時代分かってんのか。
昭和じゃねーんだぞ」
脊髄反射である。
後先考えない行動。
お口に手を当てる和泉さん。
しまった。
やってしまった。
「アハハハハ、
今の無しって事で」
そう言ったら無しにしてくれるかな。
駄目だろうな。
とりあえず周囲に頭を下げる。
「すいません、大声出して。
後、口も汚くて御免なさい」
言った内容自体には謝らない。
謝りようが無い。
見たくないけど部長の顔を見る。
あれ、あれれ。
さっきまで腐った男の顔をしていた部長。
一目見て、うわイヤな上司だ、そう思ってしまう部長の顔。
顔つきが変わってる。
どよーんとしていた目。
目蓋が垂れ下がり、何考えてるのか分からない眼つき。
そんな瞳がちょっと輝いてるのだ。
心持ち垂れ下がった目蓋も上がってる。
そんな気がする。
「いや、俺が悪かった。
すまなかったな」
部長はOLさんに頭を下げた。
可愛らしいOLさんはキョトンとした顔をしてた。
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