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『冬はコタツでみかんだよね』の章
第60話
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六郎さんの話は続く。
聞いてるのは和泉さんの弟達と金津くん。
その声は低くて柔らかい、心に染み入るような声。
聞いてるだけで説得力のある響き。
「わたしは和泉さんより大分年上です」
「知ってるっつーの、そうは見えねーけど」
「オッサン、一つ間違えばロリコンだぜ、そうは見えねーけど」
「うんうん、お母さん良かったー」
金津くんだけはテンポ遅れ。
六郎さんのお母さんの話に今更泣きそうになってる。
だから。
普通に考えれば、和泉さんより先に死ぬでしょう。
そうしたらどうなります。
和泉さんも母と同じように暮らすのか。
庭を眺めるだけで、この古い家で、一人ぼっちで。
「そんなのは駄目でしょう」
和泉さんはまだ若い。
他に好きな男性が出来てもおかしくない。
それを笑って見送るべきなんじゃ無いのか。
だけど、柿崎和泉を好きかもしれない男の人。
それに気づいた時。
「和泉さんを誰にも渡したくない。
そう思いました」
六郎さんはチラっと金津くんに視線を投げるけど
金津くんは気付いていない。
ええっ、柿崎さんを好きな人がいたのか。
いや、柿崎さんならまったく不思議では無いけれど。
「それにこの家には来年から輝子も住みます」
母親が、和泉さんに出会って楽しそうだったように。
和泉さんも輝子と楽しく過ごせるかもしれない。
「そんなのは唯の言い訳みたいなものですね。
ホンネを言えと言うのなら。
私は和泉さんが好きです。
和泉さんは私のものです。
誰にも渡せない。
渡したくない」
六郎さんが真っ直ぐな視線を投げる。
受け止めるのは弟たち。
「……フーン」
「……そうなんだ」
「祐介、晴介ー、六郎さんに変な話してるんじゃないでしょうね」
和泉さんが近付いてくる。
拳を握りしめてる。
戦闘準備。
「違う違う、アニキと親交を深めてただけ」
「違う違う、アニキの話聞いてただけ」
へへへ。
へへへ。
笑って和泉さんをやり過ごす。
これ以上ゲンコツはゴメンだよな。
六郎さんの方を見る。
「悪いな、アニキ。イヤなコト話させちまって」
「ゴメンな、アニキ。イヤなコト思い出させちまって」
「いーえ、気にしてませんよ」
六郎さんは優しく笑う。
「和泉さんや、秀瑚さんが変に警戒するので、
どんな人かと思ってましたが、
和泉さんの事を本当に気遣ってくれる弟たちで、
私も安心しましたよ」
やろー。
こいつ。
今のセリフ。
和泉のコトをさらに考えてるのは私ですよ。
ってゆー宣言だな。
くそっ、他の人間になら言いっぱなしにさせておかないが。
この人はしょうがねーか。
だって。
今和泉さんは六郎さんの隣に座ってる。
弟たちが初めて見るくらい幸せいっぱいの顔なのだ。
聞いてるのは和泉さんの弟達と金津くん。
その声は低くて柔らかい、心に染み入るような声。
聞いてるだけで説得力のある響き。
「わたしは和泉さんより大分年上です」
「知ってるっつーの、そうは見えねーけど」
「オッサン、一つ間違えばロリコンだぜ、そうは見えねーけど」
「うんうん、お母さん良かったー」
金津くんだけはテンポ遅れ。
六郎さんのお母さんの話に今更泣きそうになってる。
だから。
普通に考えれば、和泉さんより先に死ぬでしょう。
そうしたらどうなります。
和泉さんも母と同じように暮らすのか。
庭を眺めるだけで、この古い家で、一人ぼっちで。
「そんなのは駄目でしょう」
和泉さんはまだ若い。
他に好きな男性が出来てもおかしくない。
それを笑って見送るべきなんじゃ無いのか。
だけど、柿崎和泉を好きかもしれない男の人。
それに気づいた時。
「和泉さんを誰にも渡したくない。
そう思いました」
六郎さんはチラっと金津くんに視線を投げるけど
金津くんは気付いていない。
ええっ、柿崎さんを好きな人がいたのか。
いや、柿崎さんならまったく不思議では無いけれど。
「それにこの家には来年から輝子も住みます」
母親が、和泉さんに出会って楽しそうだったように。
和泉さんも輝子と楽しく過ごせるかもしれない。
「そんなのは唯の言い訳みたいなものですね。
ホンネを言えと言うのなら。
私は和泉さんが好きです。
和泉さんは私のものです。
誰にも渡せない。
渡したくない」
六郎さんが真っ直ぐな視線を投げる。
受け止めるのは弟たち。
「……フーン」
「……そうなんだ」
「祐介、晴介ー、六郎さんに変な話してるんじゃないでしょうね」
和泉さんが近付いてくる。
拳を握りしめてる。
戦闘準備。
「違う違う、アニキと親交を深めてただけ」
「違う違う、アニキの話聞いてただけ」
へへへ。
へへへ。
笑って和泉さんをやり過ごす。
これ以上ゲンコツはゴメンだよな。
六郎さんの方を見る。
「悪いな、アニキ。イヤなコト話させちまって」
「ゴメンな、アニキ。イヤなコト思い出させちまって」
「いーえ、気にしてませんよ」
六郎さんは優しく笑う。
「和泉さんや、秀瑚さんが変に警戒するので、
どんな人かと思ってましたが、
和泉さんの事を本当に気遣ってくれる弟たちで、
私も安心しましたよ」
やろー。
こいつ。
今のセリフ。
和泉のコトをさらに考えてるのは私ですよ。
ってゆー宣言だな。
くそっ、他の人間になら言いっぱなしにさせておかないが。
この人はしょうがねーか。
だって。
今和泉さんは六郎さんの隣に座ってる。
弟たちが初めて見るくらい幸せいっぱいの顔なのだ。
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